2011年9月7日サントリーホール本番
14時、サングラスをかけ真剣な面持ちで楽屋口に到着した久石は、楽団員の皆さん、
スタッフの皆さんと挨拶を交わし楽屋に直行。15時から始まるゲネプロに向けてスコアを開き、楽譜の読み込みを始めました。
今回のプログラムは、久石譲が昨年Classics vol.2で初演を果たした
「弦楽オーケストラのための「螺旋」」、本名の藤澤守名義で発表する新作
「交響曲第1番~第1楽章~」、そして1時間10分もの大作マーラー「交響曲第5番」。
マーラーだけでも指揮を振る久石としてはプレッシャーの重い楽曲なのですが、
今回はさらに「螺旋」と新作を抱え、連日20時間を譜面の読み込みに充てて
猛勉強に励んでいました。
●演奏曲目
藤澤守「弦楽オーケストラのための「螺旋」」
藤澤守「交響曲第1番~第1楽章~」
マーラー「交響曲第5番」
演奏は東京フィルハーモニー交響楽団の皆さんで
コンサートマスターは青木高志さんです。
●9月7日ゲネプロ
15時、ゲネプロはプログラム順で「螺旋」から始まりました。
東フィルさんでの演奏は昨年の初演に続いて今回で2度目ということもあり、
前回からさらに音楽性に富んだ素晴らしい音色が放たれ、
本番への良い手応えが感じられました。
次に藤澤守「交響曲第1番~第一楽章」、マーラー「交響曲第5番」と、
サントリーホールでの響きを確認しながら、
緊張感を保ちながらゲネプロは順調に進行して行きました。
そして軽い夕食と休憩を挟み、久々に燕尾服に袖を通した久石は、
本番直前までスコアをさらい楽曲に集中していました。
19時、いよいよ本番です。
「螺旋」「交響曲第1番」ともに素晴らしい仕上がりとなり、
前半を終え汗だくになった久石からも満足な表情がこぼれました。
そして後半のマーラーに突入。もの凄い集中力をキープしての1時間10分です。
その演奏はこれまでに増して迫力と魅力で溢れ、
「クラシック音楽の素晴らしさとは、こういうものか!」
と改めて実感させられるような響きで会場全体を包み込み、
終始刺激的で聴くものを飽きさせない演奏となりました。
●9月7日本番
1904年作曲家マーラー自身によって初演された「交響曲第5番」が
2011年作曲家である久石譲の解釈により新たな音楽を奏でました。
終演後の楽屋ではプログラムでマーラーの解説をしてくださった
前島さんから「マーラーはやはり作曲家が指揮をするべき曲だ!」
「マーラーと久石譲」についてなどなど熱いお話が繰り広げられました。
サントリーホールさんの計らいで終演後の楽屋には
冷えたシャンパンが届けられていました。
藤澤守「交響曲第1番~第1楽章~」初演、そしてマーラー記念で乾杯!
そして久石は会場に集まって下さった観客の皆様と、今日という特別な時間を
共有出来た事に感謝をし、会場を後にしました。
●9月5日リハーサル:藤澤守「交響曲第1番」には打楽器も多用しています

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2011年9月7日,三得利音乐厅正式演出
14时,戴着太阳镜、神情严肃的久石让到达了后台入口,与乐团成员和工作人员们互相问候后,直接进入了休息室。为了15点开始的彩排,他打开了乐谱,开始仔细研读。这次的节目包括久石让去年在Classics vol.2中首次演出的《螺旋》,以及以本名藤泽守名义发表的新作《交响曲第1号~第1乐章~》,还有长达1小时10分钟的巨作马勒的《交响曲第5号》。对于久石让来说,光是马勒的作品就已经是压力巨大的曲目了,而这次他还承担了《螺旋》和新作的演出,连日来他每天花费20小时研读乐谱,努力准备。
●演奏曲目
藤泽守《螺旋》
藤泽守《交响曲第1号~第1乐章~》
马勒《交响曲第5号》
演奏由东京爱乐交响乐团的成员们进行,首席小提琴手是青木高志。
●9月7日彩排
15时,彩排按照节目顺序从《螺旋》开始。这是继去年首次演出后,第二次与东京爱乐乐团合作,音乐性更加丰富,音色更加美妙,为正式演出打下了良好的基础。接下来是藤泽守的《交响曲第1号~第1乐章》和马勒的《交响曲第5号》,在三得利音乐厅的音响效果下,彩排顺利进行,紧张感十足。
在轻松的晚餐和休息后,久石让穿上了久违的燕尾服,直到正式演出前一刻,他都在专注地研读乐谱。19时,正式演出开始。《螺旋》和《交响曲第1号》都表现得非常出色,久石让在结束前半场后,满身大汗,脸上露出了满意的表情。接着进入后半场的马勒作品,他保持了极高的集中力,演奏持续了1小时10分钟。演奏充满了力量和魅力,整个会场都被这种“古典音乐的美妙”所包围,演出始终充满刺激,让听众无法厌倦。
●9月7日正式演出
1904年由作曲家马勒亲自首演的《交响曲第5号》,在2011年由作曲家久石让的诠释下,奏响了新的音乐。演出结束后,在休息室里,前岛先生对马勒的作品进行了讲解,并热烈讨论了“马勒与久石让”的话题。
在三得利音乐厅的安排下,演出结束后,休息室里送来了冰镇香槟。为藤泽守的《交响曲第1号~第1乐章》的首演和马勒的纪念干杯!
久石让对今天能与会场中的观众们共享这一特别时刻表示感谢,随后离开了会场。
●9月5日排练:藤泽守的《交响曲第1号》中大量使用了打击乐器

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