文档:野中君发吉卜力新闻/2021年

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 2020年 2021年 2022年
「野中くん発 ジブリだより」2021年1月号
 
皆様、新年明けましておめでとうございます。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により、あらゆる物事に影響の出た年でした。それはまだ続いていますが、ともかくここは心機一転、新たな年を新たな気持ちで迎えたいと思います。
 さて、昨年末はこの状況に鑑み、スタジオで毎年最終日に行っていた大掃除と忘年会は取りやめになり、各自が適宜判断して掃除は任意の日に行い、忘年会の代わりと言えるかどうか分かりませんが、特別に用意したお菓子をスタジオのスタッフに12月24日(木)に配りました。そして迎えた年末年始。12月30日(水)には宮崎吾朗監督作、スタジオジブリ最新作にして初のフル3DCG長編アニメーション「アーヤと魔女」がNHK総合で放送されましたが、皆様ご覧頂けましたでしょうか。同作については関連書籍数点とサントラCDがすでに出ているはずですが、この後も『ロマンアルバム』『フィルムコミック』『絵コンテ』などが発売になります。作品自体の展開も国内外で進みますが、その連動企画の一つとして、三鷹の森ジブリ美術館では1月中旬に予定する再オープン時に「アーヤと魔女」の人形劇を開始予定。すでに昨年中に、その準備の様子がジブリ美術館の動画日誌で紹介されていましたが、宮崎吾朗監督は大学時代に児童文化研究会に所属して人形劇をやっていたので、監督直々に美術館スタッフを指導して開演に備えています。また、「アーヤ」のミニ展示企画も準備中です。
 と、流れでジブリ美術館の話も書きましたが、この原稿を書いている2020年12月中旬現在、ジブリ美術館は2021年1月中旬の再オープンを目指して準備しているものの、チケットの発売予定はまだ発表していません。状況がなかなか見通せない故なのですが、準備は間違いなくしておりますので、最新情報はどうかジブリ美術館のホームページでご確認下さい。
 美術館といえば『宮崎駿とジブリ美術館』というすごい本が出ます。宮崎駿監督がジブリ美術館のために描いた膨大な量のイラストやスケッチなどをまとめた2冊1セットの豪華本で、岩波書店より1月15日(金)に本体価格2万5千円(税別)で発売予定です。
 最後になりましたが、大好評だった新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」を収めたブルーレイ&DVDが1月20日(水)にウォルト・ディズニー・ジャパンより発売予定です。こちらもどうぞ宜しく。
「野中くん発 ジブリだより」2021年2月号
 
 三鷹の森ジブリ美術館は1月22日(金)より再開しました。当初は1月15日(金)からと告知していましたが、東京都を含む1都3県に緊急事態宣言が1月7日(木)再発令されたたため、改めて三鷹市とも検討を行い措置を講じた上で、この日より再開したものです。元々ジブリ美術館は日時指定の予約制であり、1日の入館者数は上限が決まっていましたが、安心安全を考慮し入館者数を以前の50%以下に抑制。また、従来の火曜日に加え水曜日も休館日とし、つまり原則として週休2日となりました。さらに開館時間も17時までに短縮。入場時間は以前は10時、12時、14時、16時の4回でしたが、入場時の混雑を避けるためもあり10時、11時、12時、13時、14時、15時の6回になっています。チケットはすべて電子チケットでの販売のみで、スマートフォンにローソンチケットのアプリケーションソフトをダウンロードする必要があります。また、以前は1か月分を前月の10日に一斉に売り出していましたが、1日分ずつ、1週間前の同じ曜日の日の午前10時に販売開始しております。さらに、カフェ「麦わらぼうし」では当面の間、食事の提供は休止し一部の飲み物のみの提供となり、来館者による食べ物の持ち込みもご遠慮頂いています。来館者のマスク着用は必須で、その他にも注意事項がありますので、チケット販売方法その他の詳細も含め、是非一度、ジブリ美術館の公式ホームページをご覧下さい。また、最新情報を確認する意味でも来館前には必ずホームページをご確認下さい。皆様にはご不便をおかけしますが、ご理解ご協力を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
 なお、この困難な状況に対応するため、年明け早々に美術館とスタジオで組織と人事に変更がありました。スタジオジブリ社長だった中島清文がジブリ美術館の館主となり、美術館専従の総責任者に就任。宮崎駿監督は名誉館主となりましたが、館長は安西香月のままで変わりありません。そしてスタジオは星野康二が会長兼社長となりました。併せてお知らせいたします。
 最後にミニ情報を。遅まきながらスタジオジブリもTwitterを始めました。https://twitter.com/JP_GHIBLIが公式アカウントとなります。また、2月20日(土)〜28日(日)に映画のまちhttps://chofucinemafestival.com/で「となりのトトロ」が劇場上映されます。詳しくは同フェスティバルの公式ホームページをご覧下さい。
「野中くん発 ジブリだより」2021年3月号
 
「アーヤと魔女」の劇場公開が決定、発表されました。昨年12日30日(水)にNHK総合テレビで放送された、スタジオジブリ最新作であり初のフル3DCG長編となる「アーヤと魔女」ですが、お陰様で好評を博すことが出来、4月29日(木・祝)から全国の映画館で上映されることになったものです。もともと本作は映像・音声共に劇場作品の基準で制作されており、今回の上映では一部新たなカットを加えたバージョンとなります。劇場公開用の予告編、特報、ポスターもすでに上映・掲示されており、これらはhttps://www.aya-and-the-witch.jp/でもご覧頂けます。ホームページには、企画:宮﨑駿、監督:宮崎吾朗のコメントも新たに掲載されているので、一度ご覧になってみて下さい。●https://www.aya-and-the-witch.jp/
 また、三鷹の森ジブリ美術館では「アーヤと魔女」のミニ展示企画「プチ『アーヤと魔女』展」を開催中。パネルでキャラクターや舞台設定の紹介をしています。さらに、美術館スタッフによる「アーヤと魔女」のミニ人形劇も開館日は毎日上演。映画公開に向けて雰囲気を盛り上げています。
「アーヤと魔女」は昨年のカンヌ国際映画祭でオフィシャルセレクションに選出され、海外でも期待が高まっていた作品ですが、日本の劇場公開より先に、2月からいち早くアメリカやオーストラリアでは上映が始まりました。その後も欧米やアジア地域で順次公開予定ですが、アメリカでは劇場公開の直後にHBO Maxが配信を開始し多数の視聴者に観てもらえるなど、新たな展開の仕方をしています。
 4月29日(木・祝)から始まる「アーヤと魔女」劇場上映にご期待下さい。映画館の大スクリーンと音響設備で観る同作はまた格別です。ドルビーシネマでの上映も決定しています。
 さて、新発表と言えば、「千と千尋の神隠し」の舞台化も2月26日(金)に発表になりました。製作は東宝で、「レ・ミゼラブル」等で有名なジョン・ケアードさんの翻案・演出、主演の千尋役は橋本環奈さんと上白石萌音さんのWキャストで、来年2、3月の帝国劇場を皮切りに、大阪・福岡・札幌・名古屋で上演予定です。こちらも期待が高まります。
 最後に金曜ロードSHOW!のお知らせを。4月2日に「ハウルの動く城」、4月9日に「ゲド戦記」を、それぞれ放送予定です。ぜひご覧下さい。
「野中くん発 ジブリだより」2021年4月号
 
 「アーヤと魔女」がいよいよ4月29日(木・祝)から劇場公開されます。原作は「ハウルの動く城」と同じくダイアナ・ウィン・ジョーンズさん。スタジオジブリ初の全編3DCG作品で、宮崎吾朗監督の長編第3作となる本作は、昨年末にNHK総合テレビで放送され好評を博し、この度の劇場公開となりました。企画の宮﨑駿監督は「アーヤのしたたかさというのは、ずるいということじゃない。昔はみんな持っていて、なぜか無くしてしまったもの。こんな時代を生きるために、必要なことなのです。」と語ります。新たなカットを加えて公開される「アーヤと魔女」、明るく元気でしたたかなジブリの新ヒロインの劇場デビューです。ぜひご覧下さい。なお、新たな関連書籍『子どもりょうり絵本 ジブリの食卓 アーヤと魔女』(主婦の友社)が4月28日(水)に発売予定です。ジブリ初の料理の絵本。こちらもどうぞよろしく。
 さて、4月15日(木)から松屋銀座8階イベントスクエアで「アニメージュとジブリ展」が始まります。1978年に創刊された日本初のアニメーション専門誌『アニメージュ』。翌年放送された「機動戦士ガンダム」などを積極的に採り上げアニメブームを牽引し、1つの大きなムーブメントを生み出しました。当時徳間書店の社員だった鈴木敏夫プロデューサーは創刊号から編集に携わり、高畑勲・宮崎駿両監督と出会います。やがて同誌編集部が中心となって1984年に映画「風の谷のナウシカ」が生まれ、その成功により翌年スタジオジブリが設立され、ジブリは第1作「天空の城ラピュタ」を制作します。展覧会のコピーは「一冊の雑誌からジブリは始まった」。当時のアニメブームの熱気、いかにそのブームを『アニメージュ』が盛り上げたか、そしてジブリがどのように生まれたかを貴重な資料で展示します。単なるブームの回顧ではなく、世界のアニメーションとポピュラーカルチャーを変えた、ある歴史的社会現象の展示にもなっているのではないかと個人的にも期待しています。開催は5月5日(水・祝)までで、チケットは日時指定制ですのでご注意を。詳しくは 「アニメージュとジブリ展」 をご覧下さい。
 展覧会についてはもう1つ、「高畑 勲 展」 が福岡市美術館で4月29日(木・祝)から始まります。東京、岡山と大変好評だったこの展覧会、九州方面の方はぜひどうぞ。
「野中くん発 ジブリだより」2021年5月号
 
※この記事は、スタジオジブリが発行し毎月10日に配布している月刊小冊子『熱風』に掲載されている文章を、毎月同じ日にそのまま掲載していますが、今月は本誌の締切後に状況に大きな変化があったため、このホームページには修正した独自バージョンを掲載しています。
 スタジオジブリ最新作「アーヤと魔女」は4月29日(木・祝)に全国で劇場公開される予定でしたが、新型コロナウイルスの状況に鑑み、残念ながら公開延期となりました。ジブリ作品でゴールデンウィークの時期に公開されたのは、これまで「となりのトトロ」と「火垂るの墓」の2本立だけでしたので、予定通りだったら今回が2回目、33年ぶりのこととなるはずでしたがそうはなりませんでした。公開日が決まり次第、このホームページでもお知らせしますのですみませんが今少しお待ち下さい。ジブリ初のフル3DCG長編作品、宮崎吾朗監督最新作の本作は、明るく元気でしたたかな、今までにないタイプの10歳の女の子・アーヤが主人公。今を強く生きていくエネルギーにあふれています。公開の暁には、劇場の大画面と高音質で皆さんにお楽しみ頂けることを願っております。なお、三鷹の森ジブリ美術館では「アーヤと魔女」をテーマとした企画展示を準備中です。昨年、長期の休館を余儀なくされ、今年1月22日(金)から慎重に再オープンしたジブリ美術館ですが、4月からは週5日営業から元の週6日営業に戻り、ホームページの美術館日誌も再開と、わずかではありますが元のペースに近づきつつあったものの、緊急事態宣言により再び4月25日(日)から休館となりました。そんなジブリ美術館が、再オープン後に初めて手掛ける「アーヤと魔女」の企画展示、宮崎吾朗監督を始め、映画のスタッフも制作に関わっているのできっと中身の濃いものになるのではないでしょうか。ジブリ美術館の再開、新企画展示の開始時期等、詳しくは同館のホームページをご覧下さい。ジブリ美術館は以前と同様に日時指定の予約制ですが、チケットの販売方法等に変更もあり、また、最新状況は日々変化しておりますので、すみませんが随時ホームページをご確認下さいますようお願い申し上げます。
 さて、「アーヤと魔女」関連では、同作をフィーチャーしつつ、これまでのジブリ作品全26作品を総合的に収録した書籍『スタジオジブリ全作品集』(講談社)も4月21日(水)に発売されました。長編を全て紹介しているので、1冊あると便利では。
 ジブリの関連商品では他に、LPレコードの最新作として、「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」の各サントラ盤と「ポニョ」のイメージアルバムが、4月24日(土)に徳間ジャパンコミュニケーションズから発売されました。アナログ盤が今、世界的に再び伸びているそうですが、ジブリのLPもお陰様で好評のようです。こちらもどうぞ宜しく。
「野中くん発 ジブリだより」2021年6月号
 
※この記事は通常、スタジオジブリが発行し毎月10日に配布している月刊小冊子『熱風』に掲載されている文章を、毎月同じ日にそのまま掲載しています。しかし昨今、状況の変化が急なので、先月に引き続き今月も、本誌掲載の原稿をこのホームページ用に修正した独自バージョンを掲載しています。
 本来ならば4月29日(木・祝)に劇場公開されるはずだった「アーヤと魔女」ですが、既報の通り公開延期となりました。当初、緊急事態宣言は5月11日(火)までの予定でしたが、その後5月末まで延長、さらに6月20日まで延期されることに。6月以降の宣言延長に関しては、休館を余儀なくされ続けてきた多くの映画館についても、制限付きで再開し始めましたが、依然として全体の状況は流動的です。「アーヤと魔女」の上映状況につきましては、「アーヤと魔女」公式サイトやジブリのホームページ等でお知らせしますので、どうかご注意下さい。
 一方、三鷹の森ジブリ美術館ですが、緊急事態宣言により4月25日(日)から休館となったため、企画展示「手描き、ひらめき、おもいつき」展は、5月16日(日)までの会期を全うすることが出来ないまま、終了せざるを得ませんでした。残念です。この企画展示の内容は、書籍『宮崎駿とジブリ美術館』(岩波書店刊)にさらに中身を濃くして収録されていますので、見られなかった方は同書をご覧頂くと良いのではないかと思います。安い本ではありませんが、重版がすぐに決まるなど内容はとても好評で、お値段以上の価値があると思います。
 ともあれ、ジブリ美術館については6月2日(水)より営業を再開し、同日より新企画展示「アーヤと魔女」展も始まりました。大変力の入った、見応え十分の展示になっています。ジブリ美術館は日時指定の予約制ですが、販売方法は以前と異なる点もあり、また、状況は日々変化していますので、ジブリ美術館のホームページをぜひご確認下さい。
 ジブリ関連ではもう1つ、松屋銀座で開催していた「アニメージュとジブリ展」も、残念ながら4月25日(日)以降は中止となり、予定していた会期は半分となってしまいました。次回は石巻で6月19日(土)からマルホンまきあーとテラスで開催されますので、どうぞ宜しく。詳しくは公式サイトをご覧下さい。
 そんな中、福岡市美術館では高畑勲展を継続して開催しています。東京・岡山で大変好評だったこの展覧会、会期は7月18日(日)までですので、公式サイトの注意事項をご確認の上どうぞお越し下さい。
「野中くん発 ジブリだより」2021年7月号
 
 劇場版「アーヤと魔女」の公開日がついに決定、発表されました。8月27日(金)です。当初は4月29日(木・祝)の予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で公開延期を余儀なくされ、結局約4か月お待たせすることになりました。今度は変更ないはずですので、申し訳ありませんが今少しお待ち下さい。
 それに先駆けて、三鷹の森ジブリ美術館では新企画展示「アーヤと魔女」展が、同館の営業再開と同時に6月2日(水)から始まりました。ジブリ美術館も緊急事態宣言を受けて4月25日(日)から休館していましたが、6月以降の制限一部緩和により再開したわけです。展示の内容は「アーヤと魔女」を題材にして3DCGアニメーションの作り方を丁寧に解説したもので、宮崎吾朗監督が自ら説明文の全てを執筆しています。吾朗監督は、前作「山賊の娘ローニャ」でCGを経験していたものの、フル3DCGの長編を1本丸ごと制作したのは今回が初めて。「アーヤと魔女」で学んだことは沢山あった模様で、とても新鮮な体験だったようです。私見ですが、今回の展示は、そうした吾朗監督が、3DCGのアニメーション制作をどう理解し取り組んだかを表現しており、ある意味、初心者が3DCGの技術を把握する過程を、面白く、分かりやすく追体験出来るものになっているように思えます。そして結局のところ、2Dの手描きアニメーションと同じく、スタッフの膨大な手作業によって3DCGアニメーションも制作されていることが体感出来るのではないでしょうか。展示室では実際に主人公アーヤの表情をモニター上で作る体験が出来たり、キャラクター作りに大きな影響を与えたスタジオライカのストップモーションアニメーション映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」の人形もご覧頂けますし、さらに、館内の土星座では「アーヤと魔女」のテレビ版上映も当面行っています。ジブリ美術館は日時指定の予約制。詳しくは同館のホームページをご覧下さい。
 さて、最後にジブリ関連の展覧会を3つ、改めてご紹介します。福岡市美術館では「高畑勲展」を7月18日(日)まで、石巻市のマルホンまきあーとテラスでは「アニメージュとジブリ展」を9月12日(日)までそれぞれ開催中。そして7月17日(土)から愛知県美術館では「ジブリの大博覧会」が始まります。いずれも日時指定の予約制が一部又は全部に導入されていますので、各公式サイトをご確認下さい。
「野中くん発 ジブリだより」2021年8月号
 
 劇場版 アーヤと魔女」がいよいよ8月27日(金)に全国の映画館で封切られます。改めてご紹介しますと、企画:宮﨑駿、監督:宮崎吾朗の本作は、「ハウルの動く城」原作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズさんが生前最後に完成させた小説を、ジブリが初の全編フル3DCGで長編アニメーション化。2020年6月にカンヌ国際映画祭で〝オフィシャルセレクション2020〞に選出され、日本ではNHK総合で昨年12月30日に放送され好評を博しましたが、今回上映されるのはカットを追加した「劇場版」です。声の出演は、魔女のベラ・ヤーガが寺島しのぶさん、魔女と共に暮らす男・マンドレークが豊川悦司さん、黒猫のトーマスが濱田岳さん、そして主人公アーヤはオーディションで選ばれた平澤宏々路さん。アーヤは、元気で賢くしたたかな、今までにないタイプの10歳の女の子。こんな状況だからこそ、今を強く生きていくエネルギーにあふれたアーヤの活躍を、どうか劇場の大画面と音響設備でお楽しみ下さい。ジブリのニューヒロインの、待ちに待った劇場デビューです。
 さて、金曜ロードショーでは「3週連続 夏はジブリ」と題して、8月13日(金)に「もののけ姫」、8月20日(金)に「猫の恩返し」、8月27日(金)に「風立ちぬ」を放送します。「劇場版 アーヤと魔女」公開を記念して、20日にはジブリ作品のヒロインを特集したコーナーも放送予定。こちらもどうぞ宜しく。
 ところで三鷹の森ジブリ美術館ですが、新型コロナウイルスの影響で収入が大幅に減少したため、三鷹市がふるさと納税制度を使ったクラウドファンディングを立ち上げ、7月15日より寄付を募って下さったところ、多くの方が応じて下さり、当初の目標額を超えました。大変有難いことです。寄付は現在も募集中です。詳しくはふるさとチョイスのサイトをご覧下さい。
●https://www.furusato-tax.jp/gcf/1287
 美術館と言えば、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーから「ベルヴィル・ランデブー」のブルーレイディスクが発売されました。是非高画質でこの傑作をご覧下さい。発売元はウォルト・ディズニー・ジャパン。
 最後になりましたが、石巻市のマルホンまきあーとテラスでは「アニメージュとジブリ展」、愛知県美術館では「ジブリの大博覧会」がそれぞれ好評開催中です。いずれも日時指定の予約制が一部又は全部に導入されていますので、各公式サイトをご確認下さい。
「野中くん発 ジブリだより」2021年9月号
 
 スタジオジブリ最新作・宮崎吾朗監督作品「劇場版 アーヤと魔女」が現在全国の映画館で公開中です。元々は4月29日(木・祝)の予定でしたが新型コロナウイルス感染拡大のため延期を余儀なくされ、ようやく8月27日(金)の公開日を迎えることが出来ました。この原稿を書いている時点では緊急事態宣言が東京等13の都府県で9月12日(日)まで続くことになっており、まん延防止等重点措置も16の道県で同日まで継続しているはずですが、映画館は、制限はあるものの営業しているはずで、今度こそ劇場でアーヤの活躍をご覧頂けているはず。この作品は最初はNHK総合テレビで昨年末に放送されましたが、元々映像・音声共に劇場作品の基準で制作されており、今回の上映では一部新たなカットを加えた劇場版のバージョンとなります。一部の劇場では、最先端の音響と映像技術で作品への没入感を味わえるドルビーシネマで上映。原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(「ハウルの動く城」等)、企画:宮﨑駿、監督:宮崎吾朗、ジブリ初のフル3DCG長編アニメーション映画を、 感染防止に十分ご留意頂きつつ、劇場でお楽しみ下さい。なお、関連書籍やサントラCDは昨年末から今年初めにかけてすでに発売済ですが、キャラクター商品も劇場公開に合わせてこの度色々発売されました。また、描き下ろしのイラストを使ったLINEのスタンプも発売中です。こちらもどうぞ宜しく。

 さて、ジブリ関連の新刊書を2冊ご紹介。まず、『小説 となりのトトロ』の愛蔵版(文:久保つぎこ、徳間書店刊)。アニメージュ文庫の1冊として長年読み継がれてきた本がハードカバーで新登場、宮﨑駿監督の挿絵もカラーで収録されています。また、『熱風』で連載された三浦雅士さんのジブリ作品に関する長編評論が、大幅加筆の上『スタジオジブリの想像力 地平線とは何か』の題で講談社から単行本となって発売されました。どうぞ宜しく。

 最後に展覧会の情報を。[「高畑勲展」 https://kinbi.pref.niigata.lg.jp/tenran/kikakuten/kkk_jikaikaisai/]が新潟県立近代美術館で9月18日(土)から始まります。また、愛知県美術館で開催中の[「ジブリの大博覧会」 https://www.ghibliexpo-aichi.com/]はいよいよ9月23日(木・祝)まで(日時指定の予約制です)。さらに、展覧会ではありませんが、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園の[サツキとメイの家 https://www.aichi-koen.com/moricoro/shisetsu/satsukitomei/]が、10月末まで期間限定で営業を一時再開中(入場日時指定です)。いずれも事前に公式サイトをご確認下さい。
「野中くん発 ジブリだより」2021年10月号
 
 アメリカのロサンゼルスで9月30日(木)、アカデミー映画博物館が開館し、オープニング記念企画の1つとして「宮崎駿展(原題:HAYAO MIYAZAKI)」が始まりました。同館は、米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが初めて自身で創設した米国最大の映画博物館で、当初はもっと前の開館予定でしたが、新型コロナウイルスの影響などもあり変更の後、この度、待望のオープンを迎えました。今後、ハリウッドの新名所の1つとなる施設でしょう。

 オープニング記念企画の中で、1人の監督を特集した展示は「宮崎駿展」が唯一です。4年以上前にオファーがあり、以後、先方担当者はジブリ側担当者と地道な、しかし密度の濃いやりとりを重ねて、北米初となる、宮崎駿監督の大規模な回顧展を完成させました。展示品は約400点で、さらに映像も随所で投影しながらこの展覧会は構成されています。普段だったら、ジブリ側担当者が少なくとも最終段階で渡米し現地で作業に立ち会うところですが、依然続くこの新型コロナウイルス感染状況のせいで、確認作業はすべてオンラインで行われました。会場は何せ海の向こうですから、最終段階の約2週間、ジブリ側担当者はオンラインでやりとりをする大変さに加え、時差のせいでさらに色々大変だったようですが、なんとか乗り切って現地をサポートし続けました。

 この原稿を書いているのは9月中旬なので、実はまだオープンしていないのですが、出来上がった会場内を、先方担当者が一足早くオンラインで案内してくれる〝ツアー〞を拝見することが出来ました。大半のジブリもの展覧会と違い、今回はいわゆるキュレーションを先方が行っていて、新鮮な楽しさを感じました。感染予防に十分注意しつつ、多くの人に観てもらえることを期待したいですが、現状では日本から観に行くのは難しそうです。ともあれ、チケットは日時指定の予約制ですので、興味のある方は公式サイトをご覧下さい。展示期間中は宮崎駿監督作品の上映予定もあり、告知がこのサイトに出るはずです。
●https://www.academymuseum.org/

 また、図録も完成していてこちらは先日現物を手に取ることが出来ましたが、大変充実した内容で、これも先方の編集なのでいつもと違う新鮮さを感じました。

 最後に別の展覧会情報を。「高畑勲展」が新潟県立近代美術館で開催中です。こちらもどうぞ宜しく。
「野中くん発 ジブリだより」2021年11月号
 
 12月1日(水)に、いよいよ「アーヤと魔女」のブルーレイディスクとDVDが発売及びレンタル開始になります。宮崎吾朗監督作品「アーヤと魔女」は、スタジオジブリ初のフル3DCG長編アニメーションであり、2020年のカンヌ国際映画祭では「オフィシャルセレクション2020」に選ばれました。昨年末にNHK総合テレビで放送され好評を博しましたが、元々劇場作品の基準で制作されており、新たなカットを追加した劇場版がまず海外で封切られ、日本では、新型コロナウイルスのため延期を余儀なくされたものの、この夏遂に劇場公開されました。まだ10歳だけれど、賢くてしたたか、困難にもめげず元気なアーヤは、今を強く生きていくエネルギーにあふれたジブリのニューヒロイン。このたび映像ソフト化され、いつでもこの作品をご覧頂けるようになります。セルのブルーレイとDVDには多数の映像特典を収録。キャストインタビューはメインキャストの寺島しのぶさん、豊川悦司さん、濱田岳さん、平澤宏々路さん、シェリナ・ムナフさんの5人全員に語って頂き、スタッフインタビュー「アーヤと魔女をつくる」は、メイキングの要素も兼ね備えたメインスタッフへのインタビューを収録。さらに、現在、三鷹の森ジブリ美術館で好評開催中の企画展示「アーヤと魔女展」をそっくり記録した映像作品(約37分)も、早くも収録されています。いつも通り絵コンテや予告編集も入っていて、ブルーレイにはアフレコ台本も収録。発売元はスタジオジブリ、販売元はポニーキャニオン。皆様どうぞ宜しく。

 なお、これまでジブリ関連のブルーレイ/DVD BOXとして「宮崎駿監督作品集」「高畑勲監督作品集」が、ウォルト・ディズニー・ジャパンから発売されていましたが、同社より第3弾として、「アーヤと魔女」も入った新たなブルーレイ/DVD BOX「ジブリがいっぱい 監督もいっぱい コレクション」が同じ12月1日(水)に発売されます。収録作品は他に「海がきこえる」「耳をすませば」「猫の恩返し」「ギブリーズepisode2」「ゲド戦記」「借りぐらしのアリエッティ」「コクリコ坂から」「思い出のマーニー」「レッドタートル ある島の物語」。3つのBOXを揃えればジブリの全長編作品を網羅した上で、高畑・宮崎両監督の主要長編作品も揃えることが出来ることになります。映像特典は2000年にジブリのテレビ特番で放送された「ギブリーズ」。こちらもどうぞ宜しく。
「野中くん発 ジブリだより」2021年12月号
 
 12月18日(土)から舞台「千と千尋の神隠し」(於:帝国劇場)のチケット一般前売が始まります。上演は2022年3月2日(水)から3月29日(火)で、2月28日(月)・3月1日(火)にはプレビューがあり、言うまでもなくこれが世界初演となります。

 「千尋」舞台化のお話がジブリに最初にあったのは2017年の秋。宮﨑駿監督は快諾し、以後、準備が進められ、世間に対して発表があったのが今年の2月。去る11月9日(火)にはメインキャストと演出家が勢揃いしての製作発表が行われ、そしていよいよチケット発売に至りました。翻案・演出を務めるジョン・ケアードさんは、ミュージカル「レ・ミゼラブル」世界初演の潤色・演出を担った英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターで、今回の舞台化はジョンさんの強い熱意により実現しました。共同翻案は今井麻緒子さん。キャストですが、千尋役は橋本環奈さんと上白石萌音さんのWキャストで、他にはハクを醍醐虎汰朗さん/三浦宏規さん、カオナシを菅原小春さん/辻本知彦さん、リンと千尋の母を咲妃みゆさん/妃海風さん、釜爺を田口トモロヲさん/橋本さとしさん、そして湯婆婆と銭婆を夏木マリさん/朴璐美さんがそれぞれWキャストで演じます。さらに、兄役と千尋の父は大澄賢也さん、父役は吉村直さん、青蛙はおばたのお兄さん。製作は東宝です。帝国劇場の後は全国4都市を巡演予定で、4月/大阪:梅田芸術劇場メインホール、5月/福岡:博多座、6月/北海道:札幌文化芸術劇場 hitaru、6・7月/名古屋:御園座となります。詳しくは東宝のホームページをご覧下さい。
●https://www.tohostage.com/spirited_away/

 さて、東京・石巻と開催され好評を博してきた展覧会「アニメージュとジブリ展」が、12月9日(木)より大阪で始まりました。会場は阪急うめだ本店9階の阪急うめだギャラリー・阪急うめだホールで、来年1月10日(月・祝)まで開催中です。日時指定の予約制なので詳しくはホームページをご覧下さい。
●https://www.hankyu-dept.co.jp/honten/h/gallery_animage_ghibli/

 最後になりましたが、三鷹の森ジブリ美術館では10月からオンラインショップ「マンマユート」を開始しています。こちらもどうぞ宜しく。
●https://www.ghibli-museum-shop.jp/