文档:久石讓官網日誌/2000年12月
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2000年12月 |
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12月1日(金) 「たけしの誰でもピカソ」の収録。リハーサルに予想以上時間がかかり押せ押せのスケジュールになってしまったが、収録は無事に終了。今回限りの「BROTHER」リアレンジヴァージョンは予想以上の出来ということで「どこかで演奏できればな~」と久石さん。収録終了後は都内を横断して「ダンサー イン ザ ダーク」の試写会へ。主演のビョークの熱演に「すごいアクターが誕生したね!」と興奮のコメントをする。 |
12月1日(周五) 今天進行了《たけしの誰でもピカソ》的錄製。彩排比預期花費了更多時間,導致日程安排非常緊張,但錄製最終順利完成。久石先生表示,這次特別重新編排的《BROTHER》版本效果超出預期,並感嘆道:「如果能有機會在某個地方演奏就好了。」錄製結束後,我橫穿市區,參加了《黑暗中的舞者》的試映會。主演比約克的精彩表演讓我激動不已,不禁感嘆:「真是誕生了一位了不起的演員!」 |
12月2日(土) 再びスタジオにてフランス映画のベーシックレコーディング。前回創った、主人公の一家がならず者に襲撃されるというシーンの曲。曲入りのタイミングをずらし、厚くなり過ぎたサウンドを削る。一度完成させた曲をさらにリアレンジする作業は意外に時間のかかるもので、この日は1曲を完成させるにとどまる。 |
12月2日(周六) 再次在工作室進行法國電影的基礎錄音。這次是上次創作的主人公一家被歹徒襲擊的場景的配樂。調整了音樂進入的時機,削減了過於厚重的音效。重新編排已經完成的曲子意外地耗費時間,這一天只完成了一首曲子。 |
12月4日(月) 今日から食人鬼の登場するシーンの曲付けに入る。まずは最もおぞましい殺戮のシーン。不協和音を多用した弦・管楽器のサウンドは嫌がおうでも恐怖感を煽る。「オケのメンバー、この曲弾けるかな?」と気にしつつも創作意欲は膨らみ続け、気がつけば管楽器の音域がオーバー!「やべぇ、チョットやりすぎた!」と笑いながらオーケストレーションを修正する。 |
12月4日(周一) 今天開始為食人鬼登場的場景配樂。首先是最為恐怖的殺戮場景。大量使用不和諧音的弦樂和管樂聲音無疑會加劇恐怖感。「樂隊的成員們能演奏這首曲子嗎?」雖然有些擔心,但創作欲望不斷膨脹,回過神來發現管樂的音域已經超出了範圍!「糟糕,有點做過頭了!」一邊笑着一邊修改管弦樂編曲。 |
12月5日(火) 引き続き食人鬼シリーズのベーシックレコーディング。一連の食人鬼シーン、実は劇中後半にまとまって登場するため、同じテーマの使いまわしが出来ないという問題を抱えている。「曲創りの立場としてはワンパターンにならないようにしなくちゃならないから、こういうのが一番創りにくいんだよね」と語る。試行錯誤しながらも順調に進んでいたプリプロだったが、途中から不調を訴える久石さん。「実は昨日から歯が痛くって・・・昨日からずっと不協和音の聴き過ぎだから歯に響くんだよな~」とニガ笑いつつも迫力のある曲を完成させる。 |
12月5日(周二) 繼續進行食人鬼系列的基礎錄音。由於一系列食人鬼場景實際上集中在劇情的後半部分,因此面臨無法重複使用相同主題的問題。「從作曲的角度來看,必須避免模式化,所以這種場景是最難創作的。」他說道。儘管在試錯中,前期製作進展順利,但久石先生中途開始感到不適。「其實從昨天開始牙疼……可能是因為昨天聽了太多不和諧音,所以牙齒都震得疼了~」他苦笑着,但最終還是完成了充滿力量的曲子。 |
12月6日(水) 「昨日の歯痛はキツかったよ。あれは不協和音のせいだよ、絶対。オレ、今日からはメロディアスな曲しか創らないから」と断言する久石さん。この日は弦と木管を中心にしたスローテンポなサウンドを創りあげる。 |
12月6日(周三) 久石先生堅定地說:「昨天的牙痛真是難受,那絕對是因為不和諧音的緣故。從今天開始,我只創作旋律優美的曲子。」這一天,他創作了以弦樂和木管樂器為主的慢節奏音樂。 |
12月7日(木) 今日はスタジオでの作業はお休み。新聞の取材と打ち合わせに忙殺される。夕方より映画「BROTHER」の完成披露試写会に参加。舞台挨拶では「北野監督作品では初めて金管楽器をメインに使った。少し下世話かなって思っていたけれど、ロサンジェルスの渇いた雰囲気がうまく出せたと思う」とコメント。 |
12月7日(星期四) 今天在工作室的工作休息。忙於接受報紙的採訪和進行會議。傍晚參加了電影《BROTHER》的完成披露試映會。在舞台致辭中,我評論道:「這是北野導演的作品中首次以銅管樂器為主。雖然覺得有點俗氣,但我覺得成功地表現出了洛杉磯的乾燥氛圍。」 |
12月8日(金) スタジオでしばしの作業後、映画「カルテット」の試写に出席。最後まで気になっていたという映像の色合いを最終チェックする。「最後の試写から時間が経っているからね、なんだか新たな気持ちで見ていたよ。自分で言うのも何かもしれないけど映像はスゴクきれいだったな!もう文句ナシの完成でしょ!!」と満面の笑顔。監督の最終OKが出たところで、最後まで残っていた映画スタッフとも今日でお別れ。一抹の淋しさを感じつつも「カルテット」完成に湧いた一日であった。 |
12月8日(周五) 在工作室進行了一段時間的工作後,我參加了電影《四重奏》的試映會。我一直在關注影片的色彩,這次是最後的檢查。「距離上次試映已經有一段時間了,所以我是以全新的心情來看的。雖然自己說可能有點不合適,但畫面真的非常漂亮!已經無可挑剔了,完成度非常高!!」我滿臉笑容地說道。導演最終確認通過後,今天也是與一直堅持到最後的電影工作人員告別的日子。雖然感到一絲寂寞,但《四重奏》的完成讓我度過了充滿喜悅的一天。 |
12月9日(土) 再びフランス映画のベーシックレコーディングに入る。今日はメインテーマを創り込んでいく作業。いくつかのパターンを創ってみたものの、意外に使えるシーンが少ないとのこと。「メインテーマがあっちこっちに出てきたら価値が無くなっちゃうからね、でももうチョット使いたいんだけどな~」と頭を悩ます。弦中心のオーケストレーションに管楽器やピアノをさらに付け足して、ダイナミックなサウンドが完成する。 |
12月9日(周六) 再次進入法國電影的基礎錄音工作。今天主要是創作主旋律。雖然嘗試了幾種不同的模式,但意外地發現能使用的場景很少。「如果主旋律到處出現,它的價值就會降低,但我還是想再多用一點~」這讓我感到有些煩惱。在以弦樂為主的編曲中,又加入了管樂器和鋼琴,最終完成了充滿動態感的聲音。 |
12月11日(月) 主人公らが食人鬼に追われるシーン。弦の刻みに木管の不協和音が重なって、躍動感と恐怖感のあふれる作品になる。曲の長さは短いもののボリュームを感じさせる曲で 映像と合わせると実に迫力がある。スタッフから「これならフランス人も文句は無いでしょ!」との声が上がる。 |
12月11日(周一) 主人公們被食人鬼追趕的場景。弦樂的急促節奏與木管樂的不和諧音交織在一起,形成了一部充滿動感與恐怖感的作品。雖然曲子的長度較短,但卻充滿了力量感,與影像結合後更是極具衝擊力。工作人員紛紛表示:「這樣的作品,法國人也不會有什麼意見吧!」 |
12月12日(火) 主人公が王宮で女王と出会うシーン。ハープシコードの音源を使い、メインテーマをバロック調にアレンジ。ヨーロピアンな雰囲気を創り出すことには成功したものの「何だかいかにもフランス風だよな。う~ん、気にくわん・・・」とリュートやリコーダーの音源を当てはめてみる。試行錯誤の結果は・・・? |
12月12日(星期二) 主人公在宮殿中遇見女王的場景。使用了大鍵琴的音源,將主旋律改編為巴洛克風格。雖然成功地營造出了歐洲的氛圍,但總覺得「這完全就是法國風格啊。嗯,不太滿意……」於是嘗試用魯特琴和豎笛的音源來替換。經過反覆嘗試,結果如何呢? |
12月13日(水) コンスタントに曲を創りあげてきた久石さん。1日2,3曲といったハイスピードで作曲をしてきたが、今日は1日5曲完成を目指す。「短い曲ばかりだから楽勝だぜ!」とのことだったが13秒というタイムの曲を前に作業が中断。「前奏なしのメロディ1フレーズだって15秒近くあるんだ。一体どんな曲を書けってんだい?」と頭を悩ます。 |
12月13日(周三) 久石先生一直在持續創作音樂。他以往以每天創作兩到三首曲子的高速進行作曲,但今天他決定挑戰一天完成五首曲子。「都是些短曲,應該很輕鬆!」他這樣說道,然而在遇到一首隻有13秒的曲子時,他的工作陷入了停滯。「即使是前奏都沒有的旋律片段,也差不多有15秒。這到底是要我寫什麼樣的曲子啊?」他為此感到十分苦惱。 |
12月14日(木) 冒頭のクレジットの曲創り。最も重要な作業だが、クレジットの尺とヴィデオが未だフランスから届かない!おおよそのサイズを予想し手探りで作業を行うが、仕事にならない状態。国際電話とメールを使って矢のような催促をするものの、現地からはウンともスンとも言ってこない。明日までに情報が揃わなければプロジェクト自体が危うくなってしまうのに!!ついに久石さんをはじめスタッフ全員の怒りが頂点に達する。明け方までミーティングをするものの良い対策が浮かばず、最悪のケースを考えざるをえなくなる。現地とのコミュニケーションがスムーズにいかないのは、どうやら時差だけでなく国民性の問題のほうがはるかに大きいようだ。 |
12月14日(木) 為片頭字幕創作音樂。這是最重要的工作,但字幕的長度和視頻還未從法國送達!只能根據大致尺寸進行摸索創作,但工作無法順利進行。通過國際電話和郵件不斷催促,但對方毫無回應。如果明天之前無法獲得信息,整個項目將陷入危險!!終於,久石先生和全體工作人員的憤怒達到了頂點。直到天亮都在開會,但未能想出好的對策,不得不考慮最壞的情況。與當地的溝通不暢,似乎不僅僅是時差問題,國民性的差異更為顯著。 |
12月15日(金) ついにフランスからヴィデオが届く。正確な尺もわからない状態で創った曲を映像に合わせてみると・・・なんと!クレジットのフェードイン/アウトと曲が見事に当てはまるではないか!!しかも映像の雰囲気ともマッチしており、徹夜状態の久石さんも安堵の笑みを浮かべる。永年の経験で培われた知識と緻密な計算が生み出した結果にスタッフは驚愕と喜びで興奮状態。とりあえず最悪のケースだけは免れたのだが、引き続き先を見ていくと・・・編集が変更されており、映像と曲のタイミングが合わなくなってしまった!急遽調整を行うがいかんともし難く、結局一からの創り直しというハメになる。 |
12月15日(周五) 終於從法國收到了視頻。在不知道確切時長的情況下創作的曲子與影像一對照……竟然!曲子的節奏與片尾字幕的淡入/淡出完美契合!!而且與影像的氛圍也非常匹配,徹夜未眠的久石先生也露出了安心的笑容。工作人員對多年經驗積累的知識和精密計算所產生的結果感到驚訝和喜悅,興奮不已。雖然暫時避免了最壞的情況,但繼續往下看時……發現編輯有所改動,影像和曲子的節奏不再匹配!緊急進行調整,但難以挽回,最終不得不從頭開始重新創作。 |
12月16日(土) フランスより監督とスタッフが来日。曲と映像を合わせながら、最終的な打ち合わせを行う。編集が変更されてしまったことにより全曲完成に至らなかった為、打ち合わせをしながら曲を創り込むという方法をとらざるを得ない。通訳を介し、時にはお互い英語で意見交換をする監督と久石さん。音楽に造詣の深い監督だけに細かい要望も出されるが、ほとんどがOKとのこと。何曲か修正を加えて、後日あらためて打ち合わせを行うこととなった。 |
12月16日(周六) 來自法國的導演和工作人員抵達日本。他們一邊將音樂與影像進行匹配,一邊進行最終的討論。由於編輯的變動導致所有曲目未能完成,因此不得不採取一邊討論一邊創作音樂的方式。通過翻譯,導演和久石讓有時也會用英語交換意見。由於導演對音樂有深厚的造詣,提出了許多細緻的要求,但大部分都得到了認可。有幾首曲子進行了修改,並決定在日後再次進行討論。 |
12月17日(日) パーカッションとケーナのレコーディング後、昨日の打ち合わせで出された問題点を修正していく。監督の意向を重視して作業を進めていくのだが、一度完成された曲に手を加えるのは新曲を創るよりも難しいもの。明日の打ち合わせを夜にずらしてもらい、ギリギリまで修正作業をすることとなる。 |
12月17日(周日) 在完成打擊樂器和克納笛的錄音後,我們開始修正昨天會議中提出的問題。我們以導演的意願為重進行工作,但對已經完成的曲子進行修改比創作新曲還要困難。我們將明天的會議推遲到晚上,以便在最後一刻繼續進行修正工作。 |
12月18日(月) 修正する曲と残された時間のバランスは悪く、1分1秒を競っての作業。フルオーケストラの曲なので直し始めるとキリがないのだが、「監督とのコミュニケーションはうまく取れているから迷いはないよ。音をいかに響かせるかといった技術的なことがメインだからね。」とのこと。結局打ち合わせ時間ギリギリまで作業が続いたが、曲を聴いた監督は「トレビヤン!」を連発。最終的に全曲OKを頂けたのだが・・・エンディングテーマを聴かせると「たった今アイディアが閃いたんだけど、ヴォーカルを入れるってのはどうかな?」と爆弾発言。急遽オーケストレーションの変更と再度打ち合わせを行うこととなる。 |
12月18日(周一) 修正曲目和剩餘時間之間的平衡非常糟糕,每一分每一秒都在爭分奪秒地工作。因為是全管弦樂隊的曲目,一旦開始修改就無休無止,但他說:「和導演的溝通很順利,所以沒有猶豫。主要是關於如何讓聲音更好地共鳴的技術性問題。」最終,工作一直持續到會議時間的最後一刻,但導演聽完曲目後連連稱讚「太棒了!」。雖然最終所有曲目都得到了認可,但……當播放片尾曲時,導演突然說:「我剛剛想到一個主意,加入人聲怎麼樣?」這無疑是個重磅炸彈。於是,我們不得不緊急調整管弦樂編排,並再次進行討論。 |
12月19日(火) リュートのレコーディングした後、ヴォーカル入りのオーケストレーションを創り始める。監督のオススメ歌手のCDを購入しキーの確認をした上で、曲を移調しメロディラインを付ける。途中、来年行われるイベントのオーディションに出席するなどバタバタのスケジュールだったが、監督との最終打ち合わせには曲も完成。「早く生の音で聴きたい!」という嬉しい言葉を頂けて、久石さんもホッした表情を浮かべる。 |
12月19日(星期二) 在完成魯特琴的錄音後,開始着手創作帶有聲樂的管弦樂編曲。購買了導演推薦的歌手的CD,確認了音調後,對曲子進行了移調並添加了旋律線。期間,還參加了明年舉行的活動的試鏡,日程非常忙碌,但在與導演的最終討論中,曲子也完成了。聽到導演說「真想早點聽到現場演奏!」這樣令人高興的話,久石先生也露出了安心的表情。 |
12月20日(水) ベーシックレコーディング作業が無事終了したものの、休む暇なくスコア書きに入る。全28曲という膨大な楽曲数のため、何曲かをアレンジャーに書いてもらうことにはなったが、フランスへ出発するまでに仕上がるかどうか・・・「とにかくやるしかないでしょう!」目の下に黒々としたくまを浮かべてスコアを書き始める。 |
12月20日(周三) 基礎錄音工作順利結束了,但還沒來得及休息,就立刻投入了樂譜的編寫。由於總共有28首曲子,數量龐大,決定將其中幾首交給編曲師來完成,但在出發去法國之前能否完成呢……「總之只能盡力而為了!」帶着明顯的黑眼圈,我開始埋頭寫樂譜。 |
12月21日(木) スコア書き。あれほどハードなベーシックレコーディングをしてきたにもかかわらず、精力的な久石さん。シーケンスデータを片っ端からスコアに書き起こしていく。一度部屋に入ると7,8時間は飲まず食わずでこもりっきりの状態。「スコア書きってのはまさに体力勝負。書いた後にピアノ弾かなくちゃならないってわけじゃないから、いつもよりは気が楽だよ。」と言ってはいたが・・・ |
12月21日(星期四) 今天進行樂譜編寫。儘管之前的基礎錄音工作非常辛苦,但久石先生依然精力充沛。他將序列數據逐一轉化為樂譜。一旦進入房間,他就會連續工作七八個小時,不吃不喝。「編寫樂譜確實是個體力活。不過,寫完樂譜後不需要再彈鋼琴,所以比平時輕鬆一些。」他這樣說道,但…… |
12月22日(金) ボリュームのある今回のスコア書きだが、いつもよりハイペースで書き上げていく久石さん。「いつもよりタイトなはずだけどスコア書きは順調だね。もちろん体は疲れているんだけど、全体的にテンションは高いし調子もいいな」とのこと。このまま何事も起きずにいってくれれば、久石さんもお正月ぐらいは休めそう!? |
12月22日(周五) 這次的工作量很大,但久石先生比平時更快地完成了樂譜的編寫。「雖然時間比平時更緊張,但樂譜的編寫進展順利。當然身體有些疲憊,但整體上情緒高漲,狀態也不錯。」如果一切順利的話,久石先生或許能在新年期間休息一下!? |
12月23日(土) 異例のピアノレコーディング。ベーシックレコーディング作業がずれ込んだため、スコア書きの途中でピアノを弾くことになった久石さん。1日7,8時間もスコアを書いていると筋肉が硬くなり、ピアノを弾く手ではなくなってしまうのだが、今回はスケジュールの都合上やむを得ない。「お正月練習してパリでレコーディングしようかとも思ったけど、現地に行ってから何かあったりすると嫌だからね。日本で録っておけばとりあえずは安心できるから」とピアノに向かう。 |
12月23日(周六) 一次不同尋常的鋼琴錄音。由於基礎錄音工作的延遲,久石先生不得不在編寫樂譜的過程中進行鋼琴演奏。通常一天要花7、8個小時編寫樂譜,肌肉會變得僵硬,手也不再適合彈鋼琴,但這次由於日程安排的原因,不得不這樣做。他說:「我本來想在新年期間練習,然後在巴黎錄音,但我不喜歡到了那裡後出現任何問題。在日本錄音至少能讓我安心。」於是,他走向了鋼琴。 |
12月25日(月) 今日からメインテーマのスコア書き。フル編成で4分以上の長さがあるため、かなりキツそうな気配。スコア書きに集中したいところだが、途中にスタッフミーティングなどが入ってしまい作業が滞ってしまう。今まで1日1曲以上のペースできたのだが、この日は完成に至らず。「今晩家に帰ってから書くよ」とスコアを持ち帰る。 |
12月25日(周一) 今天開始寫主旋律的樂譜。由於是完整編曲且長度超過4分鐘,感覺會相當吃力。本想集中精力寫樂譜,但中途有員工會議等事情,導致工作進展不順。之前一直保持一天一首以上的速度,但今天沒能完成。「今晚回家後再寫吧。」於是把樂譜帶回了家。 |
12月26日(火) 自宅でもスコア書きをすると言っていた久石さんだが、さすがに疲労が激しく完成には至らなかったとのこと。何がなんでも今日中には仕上げたいところである。決して複雑な響きの曲ではないのだが、書かなくてはならない音符の絶対量が多いため、いやがおうでも時間がかかってしまう。部屋にこもること5時間、目を真っ赤に充血させて出てきた久石さんの手には、音符がビッシリ書かれた分厚いスコアが握られていた。 |
12月26日(星期二) 久石先生曾說過即使在家也會進行樂譜編寫,但顯然疲勞過度,未能完成。無論如何,今天之內必須完成。雖然這並不是一首音效複雜的曲子,但由於需要編寫的音符數量龐大,無論如何都會花費大量時間。在房間裡埋頭苦幹了5個小時後,久石先生眼睛充血地走了出來,手中緊握着寫滿音符的厚厚樂譜。 |
12月27日(水) メインテーマが完成した事で山を越えたのか、残りの曲をテンポよく書き上げていく。途中でアレンジャーに頼んだスコアをチェックするなど、時間的にも余裕が出てきた感じ。自らの書いたスコアは随時写譜屋に流れているのだが、アレンジャーの方々は結構苦労していらっしゃる御様子。「みんなにお願いした曲は編成も大きいしサウンドも濃いからね、大変だとは思うけど。なんだったらオレが代わりに書こうか?」とおどけてみせる一幕もあった。 |
12月27日(周三) 隨着主題曲的完成,仿佛已經跨過了一座大山,剩下的曲子也順利地寫了出來。中途還檢查了請編曲師寫的樂譜,感覺時間上也變得充裕了。自己寫的樂譜已經陸續交給抄譜員了,但編曲師們似乎相當辛苦。「我拜託大家的曲子編制也大,音效也濃,所以我知道很不容易。要不我來替你們寫?」還有這樣開玩笑的一幕。 |
12月28日(木) スコア書き最終日。アレンジャーにスコア起こしを依頼した分、スケジュール的には楽になった久石さん。今日のノルマもサラッと仕上げ、スコア書きを早々に終わらせてしまう。普段より楽とはいえ、スコア書きに使ったエネルギーは相当なもの。この何日かで頬がこけてしまい、首から肩にかけての部分はパンパンに凝ってしまっている。「いい加減誰かに任せたいんだけどな~、しゃあないな」とスタッフによる肩もみに身を任せる。 |
12月28日(星期四) 今天是樂譜編寫的最後一天。由於將樂譜編寫的工作委託給了編曲師,久石先生的日程變得輕鬆了許多。他輕鬆地完成了今天的任務,早早地結束了樂譜編寫工作。雖然比平時輕鬆,但編寫樂譜所消耗的精力仍然相當大。這幾天他的臉頰消瘦了不少,脖子到肩膀的部分也僵硬得厲害。「真想早點把這事交給別人啊~,沒辦法了。」他一邊說着,一邊任由工作人員為他按摩肩膀。 |
12月29日(金) スコア書きも終わったところで、いよいよ冬休みに突入・・・かと思いきや、今日から福島未来博をはじめとする打ち合わせの連続。スタッフが事務所の大掃除をしている間、昨日まで譜面書きだった部屋はミーティングルームと化す。夕方よりワンダーシティとワンダーステーションの全スタッフが集まって、ビールを飲みながら簡単な打ち上げ。「よいお年を!」といきたいところなのだが・・・明日は久石さん、フランスレコーディングの打ち合わせとのこと。年末ギリギリまで仕事である。 |
12月29日(周五) 寫完樂譜後,本以為終於可以進入寒假了……沒想到從今天開始,接連不斷的會議,包括福島未來博的籌備。在工作人員進行辦公室大掃除的同時,昨天還在寫樂譜的房間變成了會議室。傍晚,Wonder City和Wonder Station的所有員工聚在一起,喝着啤酒,簡單地慶祝了一下。雖然想說「新年快樂!」……但明天還要和久石先生進行法國錄音的會議。工作一直持續到年底的最後時刻。 |
12月30日(土) アレンジャーに依頼したスコアをチェックする。シーケンスデータを渡しているとはいえ、音の配置や楽器の使用方法などはスコアを書く人によって全く異なるもの。1曲ずつ細かくチェックしていき、時には「ここはこんな風にするといいよ」などとアドヴァイスをしていく。それと同時に、アレンジャーに依頼した分のスコアを広げて自らもお勉強。「自分で書いていれば頭の中で音が鳴ってくれるんだけどね。曲は知っていてもスコアは初見。何か質問されてもすぐに答えられるようにしておかないと レコーディングに支障がでるからさ」と熱心にスコアを読む。「うわ~、よくここまで書いたな!」「なんだこりゃ!?全然音が足りないよ!!」などなど、いろんな声が聞こえたとは某スタッフの証言。 |
12月30日(周六) 檢查委託給編曲家的樂譜。雖然已經提供了序列數據,但音符的排列和樂器的使用方法等,根據編曲者的不同會完全不同。一首一首地仔細檢查,有時還會給出「這裡這樣做會更好」之類的建議。同時,也展開委託給編曲家的樂譜,自己也在學習。「如果是自己寫的,腦子裡會響起聲音。雖然知道曲子,但樂譜是第一次見。如果不準備好隨時回答可能的問題,錄音時會有問題。」他認真地閱讀樂譜。「哇,寫得真細緻!」「這是什麼?聲音完全不夠啊!」等等,據某位工作人員說,聽到了各種聲音。 |
12月31日(日) 「31日に仕事なんかしているのはウチぐらいなもんだろ」とため息まじりの久石さん。今日は福島未来博の打ち合わせ。アトラクションのストーリーを脚本家らと打ち合わせする。フランスに出発する日までに修正案を出してもらい、フランスからメールでやり取りすることが決定。仕事は場所を選ばず、とはこのことか・・・打ち合わせを済ませて、ようやく久石さんも仕事収め。今日から出発までの2,3日、ゆっくり休んで頂きたいところである。 |
12月31日(星期日) 久石先生嘆了口氣說:「31號還在工作的,大概也就只有我們了吧。」今天是福島未來博覽會的籌備會議。他與編劇們討論了各個景點的故事情節。決定在出發去法國之前提交修改方案,並通過郵件從法國進行溝通。工作不分地點,大概就是這個意思吧……會議結束後,久石先生終於結束了今年的工作。希望從今天到出發前的兩三天,他能好好休息一下。 |