文档:THE BEST COLLECTION/專輯解說
跳至導覽
跳至搜尋
主頁面 | THE BEST COLLECTION | 文檔 |
音楽の”WONDERLAND”の素晴しき城主、久石譲 |
音樂的「WONDERLAND」的傑出城主,久石讓 |
---|---|
日本を代表する、というより今や世界的にその名を知られている作曲家であり、ピアニストである久石譲は、その知名度と、多くの人に作品が愛されているのと対照的に意外なほど、その実像と本質が一般的には伝わっていないアーティストではないだろうか。 僕は久石譲がプロデュースするレーベル”Wonderland Records”からリリースされたアルバムのベスト盤『THE BEST COLLECTION』を聴いて、改めてそのことを思った。初のピアノ・ソロ・アルバムとして1988年にリリースされた『Piano Stories』でもオープニングを飾っていた「A Summer’s Day」からNHKドラマ「風の盆から」のテーマ曲「風の盆」までの見事なまでの音の連なり。”いい音楽”が時代や流行を超えて人々に愛され、存在していることは周知の事実だが、”EVERGREEN”をテーマに、久石譲の音楽観を投影させたレーベルとして、2000年に設立され、その年の12月6日に『Piano Stories』を第1弾としてリリースした”Wonderland Records”からリリースされた8枚のアルバムからの選曲に、今年リリースされる新曲3曲を加えて作られた『THE BEST COLLECTION』は単なるベスト盤というより、久石譲という稀有な才能と音楽的魅力を兼ね備えたアーティストの音楽の旅のドキュメントなのである。 それはジョエル・マイヤーウィッツという知る人ぞ知る写真家の美しい写真をカバーにした『Piano Stories』からの2曲に、久石譲の映画音楽家としての評価を決定的なものにした「あの夏、いちばん静かな海」のメインテーマ曲が続いていくあたりで明らかになる。4歳の頃からヴァイオリンを学び、国立音楽大学作曲科に入学した久石譲が最初に感化されたのが”ミニマル・ミュージック”で、出発点が現代音楽の作曲家だったということは久石譲というアーティストの本質を理解する上では非常に重要なポイントであり、「僕の作曲家としての原点はミニマルであり、一方で僕を有名にしてくれた映画音楽では叙情的なメロディー作家であることを基本にした。ただそのいずれも決して新しい方法論ではない。全く別物の両者を融合することで、本当の意味での久石独自の音楽を確立できると思う。ミニマル的なわずか数小節の短いフレーズの中で、人の心を捕らえる旋律を表現できないか…」という言葉を聞くと、「風の谷のナウシカ」から始まった宮崎アニメの一般的なファンが例外なく口にする”美しく優しいメロディー”の深みが理解できるだろうし、久石譲が作曲家としてだけでなく、アレンジャー、プロデューサーとしての才能も傑出していることがよくわかる。映像と音楽のコラボレーションの素晴しさが公開当時、評判をとった北野武監督の映画「あの夏、いちばん静かな海」から、久石譲とは何作もタッグを組んでいる大林宣彦監督の映画「ふたり」からの曲への切り返しの見事さはもはや魔術的領域にすら達している。 そう、本当にいろいろなところに連れていかれてしまうのだ。1984年の「風の谷のナウシカ」を始まりに、20年と少しの間に何と43本もの映画音楽を手がけてきた久石譲は「僕にとって、音楽は生きている上で一番好きなことで、映画は2番目に好き。その両方をいっぺんにできるのが映画音楽。映画音楽を作る場合、映像と音楽は必ず対等であるように心がけている。映画には大もとには脚本があって、そこからイマジネーションを膨らませて、片方は映像に、もう片方は音楽になる。勿論、音楽は映像に関連しているわけだけど、たいがいの場合、追随し過ぎてしまう。泣くシーンでは悲しいメロディーとかね。逆に映画のコンセプトから考えたら、音楽はそうする必要がなかったりもする。映像と音楽をもっと戦わせてもいいのではないかと…」と語っているが、その音楽のイマジネイティブな広がりとスケールの大きさは、間違いなくこのクリエイティブな視点と姿勢が反映されたものといえるのではないだろうか。 そして、Wonderland Recordsからリリースされている大林宣彦監督の映画「はるか、ノスタルジィ」のサントラ盤に添付されたブックレットに久石譲が書いた文章の一節が、映像と音楽の世界を、また音楽の多くのジャンルの世界を、自由奔放に往き来している久石譲というアーティストの思考回路の深さを僕に教えてくれた。 「この映画に音楽を付けるに当たって色々と悩み、最初はロマンティックな曲を色々考えたりしましたが、結果的にテーマ的には”過去に対面して行くサスペンス”という括りでの音楽にしようと考えました。これはある時ヒッチコックの「めまい」(1958年)をレンタルビデオでたまたま見た時に、出だしがサスペンス調に作られているという事に気がつき、「はるか、ノスタルジィ」も自分の過去に対面するサスペンスなのだという共通項の発見から考えついた事です。このようにすることで最終的に出会った所に本当のロマンがあるというような作りにすればこの映画は行けると考え、大林監督にこの話をし”それは最高にいい”という事になり、テーマのメロディーをロマンにもサスペンスにも取れるような複雑なものにして、短いモチーフ風な扱いをすると完全にサスペンス音楽になってしまうようなものに仕上げました。その後この「追憶のX.T.C.」というテーマ曲は「MY LOST CITY」の「Tango X.T.C.」という曲に発展していくことになりました」 やや長い引用になったが、久石譲の物作りに対する考え方やアプローチを知るには非常に興味深い文章であり、このアルバムの中盤からエンディングに至るまでの流れとどこかで通底しているようにも僕には思える。日本映画界に大きく貢献してきた今までの実績とその功績が評価され、久石譲は2002年淀川長治賞を受賞しているが、先にも書いたように多くの人の記憶に残っている美しいメロディーと壮麗なサウンドは驚くべき計算と準備とテクニックがあって初めて成立しているのである。 だが、それにしても、1989年に6枚目のソロ・アルバムとしてリリースされた『PRETENDER』の中から選び出された「VIEW OF SILENCE」のアレンジの見事さはどんな言葉を使って形容すればいいのだろうか。どの曲を聴いても、久石譲の楽器の鳴らし方のうまさには改めて唸らされ、今回のアルバムでいくつもの新しい発見をしたのはうれしい驚きだったが、ふるえるようなストリングスがピアノと絡み合い、ひとつずつの楽器が知的な会話をして、全体としては官能的に匂いが漂う「VIEW OF SILENCE」はアレンジャーとしてもその時代に既に久石譲が世界的レベルに達していたことの証であり、続く『SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001』から選ばれた「千と千尋の神隠し」組曲の2曲も、自身の作品をオーケストラ用にアレンジしてここまで昇華できるということに素直に脱帽させられてしまう。久石譲が、”戦友”と呼び、”Wonderland Records”に初のオリジナル・アルバム・アーティストとして迎え入れたチェリスト、近藤浩志のソロ・アルバム『Arcant』から選び出された「風の谷のナウシカ」組曲(改訂版)「風の伝説」の素晴しさも特筆すべきものがあるし、続く2曲と合わせて絶妙なレーベルのプロモーションになっている。 あとは全16曲の収録曲のうち、唯一のヴォーカル・ナンバーである「さくらが咲いたよ」と、久石譲を”楽界の魔王”と形容して讃えている脚本家、市川森一の依頼による仕事となったNHKドラマ「風の盆から」のサントラ盤から選び出された2曲について書いておけばいい。 久石譲が坂口安吾の名作「桜の森の満開の下」にインスピレーションを受けて書き下ろし、1994年のソロ・アルバム『地上の楽園』に収録した曲を、久石譲の愛娘、麻衣が全く新しい楽曲としてリメイクした「さくらが咲いたよ」は、ただ桜の表面的な美しさだけではなく、桜が持つ妖しさや狂おしさ、儚さが見事なまでに表現されているところが実に久石譲らしいし、続く「彷徨」は本人がニヤリと笑いながら原点回帰をしているようなところにある種の凄みすら感じられる。 でも、それが久石譲というアーティストの唯一無二なところだろう。例えば「ポップスの分野に入ったけれど、音楽の可能性を追求する精神は前衛音楽と同じ。常に新たな音楽につながるものをと考えながら作曲している」という言葉ひとつとっても、久石譲がかつて”ニューエイジ・ミュージック”という言葉つきで紹介され、ちょっと耳ざわりのいい音楽を聴かせたものの気がついたら姿を消してしまったような人たちとは全く違うレベルのところに存在していることがわかるだろうし、しばらく前に久々に久石譲本人と会話を交わした時に、僕は彼がアメリカのフィリップ・グラス、イギリスのマイケル・ナイマンときて、日本の久石譲というような関係性をみてとったのである。 そして、この『THE BEST COLLECTION』を聴いて、それを確信した。また、こうして自分自身の音楽作品をきちんと整理し、世に送り出していこうという姿勢に心からの拍手を贈りたい。映画音楽から自身のソロ・アルバム、さまざまなアプローチによるコンサート活動、はたまたイベント・プロデュースに至るまで、久石譲の旺盛なまでの創作意欲は全くとどまるところを知らないが、「ピアノは、僕にとってはとても大事な楽器。以前は作曲の道具でしたが、コンサートを行うようになって、表現の道具にもなりました。ピアノとの対話が、自分の別の可能性を引き出してくれる。作曲においては極めて理性的である自分がピアノを通してメンタルな面で人に訴えかけることができる」と語る純粋さが僕はまた好きだ。 |
久石讓,這位不僅是日本代表,更是全球知名的作曲家和鋼琴家,儘管其名聲和作品廣受喜愛,但其真實形象和本質卻意外地未被大眾所熟知。 我在聆聽久石讓製作的廠牌「Wonderland Records」發行的精選專輯《THE BEST COLLECTION》時,再次感受到了這一點。從1988年作為首張鋼琴獨奏專輯發行的《Piano Stories》中的開場曲《A Summer’s Day》,到NHK電視劇《風之盆》的主題曲《風之盆》,這些美妙的音樂串聯起來,展現了「好音樂」超越時代和流行,被人們所喜愛的事實。以「EVERGREEN」為主題,久石讓的音樂觀在2000年成立的「Wonderland Records」中得以體現,該廠牌於同年12月6日以《Piano Stories》為首發專輯,共發行了8張專輯。此次精選集《THE BEST COLLECTION》不僅是一張精選專輯,更是久石讓這位兼具罕見才華和音樂魅力的藝術家的音樂旅程記錄。 從《Piano Stories》中由知名攝影師喬爾·邁耶羅維茨拍攝的封面照片,到久石讓作為電影音樂家的代表作《那年夏天,寧靜的海》的主題曲,這些音樂作品展現了久石讓從4歲開始學習小提琴,到進入國立音樂大學作曲科,最初受到「極簡音樂」影響的經歷。久石讓曾表示:「我作為作曲家的起點是極簡音樂,而讓我成名的電影音樂則以抒情旋律為基礎。這兩者都不是新的方法論,但通過融合它們,我希望能建立真正屬於久石讓的音樂。」這番話讓人理解到,從《風之谷的娜烏西卡》開始,宮崎駿動畫的粉絲們普遍稱讚的「美麗而溫柔的旋律」的深度,以及久石讓不僅作為作曲家,還作為編曲家和製作人的傑出才華。 久石讓的音樂與影像的協作之美,在北野武導演的電影《那年夏天,寧靜的海》中得到了充分體現,而與大林宣彥導演合作的電影《兩個人》中的音樂切換更是達到了魔幻的境界。 自1984年的《風之谷的娜烏西卡》開始,久石讓在20多年的時間裏為43部電影創作了音樂。他表示:「對我來說,音樂是我生活中最喜歡的事情,電影是第二喜歡的。電影音樂讓我能同時做這兩件事。在創作電影音樂時,我始終注意讓影像和音樂保持平等。電影有劇本作為基礎,從中激發想像力,一方面轉化為影像,另一方面轉化為音樂。當然,音樂與影像相關,但很多時候,音樂過於追隨影像,比如在悲傷的場景中使用悲傷的旋律。相反,從電影的概念出發,音樂並不總是需要這樣做。我認為可以讓影像和音樂更多地對抗。」這種音樂的想像力和規模的宏大,無疑反映了久石讓的創造性視角和態度。 在「Wonderland Records」發行的大林宣彥導演的電影《遙遠的鄉愁》的原聲帶附帶的冊子中,久石讓寫下的文字讓我深刻理解了他作為藝術家在影像與音樂世界,以及多種音樂類型之間自由穿梭的思考深度。 「在為這部電影配樂時,我經歷了許多困惑。最初我考慮了許多浪漫的曲目,但最終決定以『面對過去的懸疑』為主題來創作音樂。這一想法源於我偶然在租借的錄像帶中看到希區柯克的《迷魂記》(1958年),發現其開場以懸疑風格構建,從而聯想到《遙遠的鄉愁》也是關於面對過去的懸疑。通過這種方式,我認為這部電影可以達到真正的浪漫,並與大林導演討論後,決定將主題旋律設計為既浪漫又懸疑的複雜形式,最終完成了這首《追憶的X.T.C.》,後來它發展為《MY LOST CITY》中的《Tango X.T.C.》。」 這段稍長的引用,揭示了久石讓在創作中的思考方式和手法,與這張專輯從中段到結尾的流程有着某種內在的聯繫。久石讓對日本電影界的巨大貢獻和成就得到了認可,他在2002年獲得了淀川長治獎。正如前文所述,那些留在許多人記憶中的美麗旋律和壯麗音響,背後是驚人的計算、準備和技巧的結晶。 然而,即便如此,1989年作為第六張個人專輯發行的《PRETENDER》中選出的《VIEW OF SILENCE》的編曲之美,該用怎樣的語言來形容呢?無論聽哪首曲子,久石讓對樂器的駕馭之巧妙都讓人再次感嘆,而在這張專輯中發現的許多新驚喜也令人欣喜。那顫抖的弦樂與鋼琴交織,每一件樂器都在進行着智慧的對話,整體散發出一種感官的芬芳,《VIEW OF SILENCE》作為編曲者,證明了久石讓在那個時代已經達到了世界級水平。而接下來的《SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001》中選出的《千與千尋》組曲的兩首曲子,也讓人不得不佩服他能夠將自己的作品改編為管弦樂並升華到如此高度。久石讓稱之為「戰友」,並以「Wonderland Records」首位原創專輯藝術家身份迎來的大提琴家近藤浩志的個人專輯《Arcant》中選出的《風之谷的娜烏西卡》組曲(修訂版)《風之傳說》的出色之處也值得特別一提,與接下來的兩首曲子一起,構成了絕妙的廠牌宣傳。 此外,在全16首收錄曲中,唯一一首人聲曲目《櫻花開了》以及由久石讓被形容為「樂界魔王」並讚美的劇作家市川森一委託創作的NHK電視劇《風之盆》的原聲帶中選出的兩首曲子也值得一提。 久石讓受到坂口安吾的名作《櫻花盛開的森林》的啟發而創作,並收錄在1994年個人專輯《地上的樂園》中的曲子,由久石讓的愛女麻衣重新演繹為全新的《櫻花開了》,不僅表現了櫻花表面的美麗,更將櫻花所蘊含的妖異、狂亂與虛幻表現得淋漓盡致,這正是久石讓的風格。而接下來的《彷徨》則讓人感受到他仿佛在微笑中回歸原點,甚至帶着某種令人震撼的力量。 但這也正是久石讓作為藝術家的獨特之處。例如,他曾說:「雖然進入了流行音樂的領域,但追求音樂可能性的精神與前衛音樂是一樣的。我總是在作曲時思考如何與新的音樂連接。」僅從這句話就能看出,久石讓與那些曾經被貼上「新世紀音樂」標籤、讓人聽了一些悅耳音樂後便消失無蹤的人完全不同。不久前,我再次與久石讓本人交談時,我意識到他與美國的菲利普·格拉斯、英國的米高·尼曼一樣,構成了日本的久石讓這樣的關係。 而聽完這張《THE BEST COLLECTION》,我更加確信了這一點。同時,我也由衷地為他對自己的音樂作品進行整理並推向世界的態度鼓掌。從電影音樂到個人專輯,再到各種形式的音樂會活動,甚至到活動策劃,久石讓旺盛的創作欲望從未停歇。他曾說:「鋼琴對我來說是非常重要的樂器。以前它是作曲的工具,但自從我開始舉辦音樂會,它也成為了表達的工具。與鋼琴的對話讓我發掘了自己的其他可能性。在作曲時,我是極其理性的,但通過鋼琴,我可以在精神層面上與人溝通。」這種純粹的態度也正是我所喜歡的。 |
立川直樹 |
立川直樹 |