文档:空想美術館/專輯解說

出自宫崎骏与久石让中文百科
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~空想美術館紀行~
~空想美術館紀行~
久石譲さんの演奏には必ず光景が伴う。オーケストラや観客、或いは久石さん本人の向う側に、かつて旅で出会った人々やその時々の風のようなものが立ち上がるのだ。たとえ有名な映画曲であろうと、目をつぶれば私には独自のシーンが浮かんでくる。見事、としか言い様がない魔法である。
Musée imaginaire (Orchestra Ver.)
エクアドルの首都キトからバスでアンデス山脈を越えた時、高度四千メートルで突然もやが晴れ、笑顔で手を振るインディオの子供たちが現れた。この曲をあの峠でもう一度聴いてみたい。
Summer
米国オレゴン州のキャノンビーチには日本の風鈴八百個と暮らす老人がいた。彼は東京を空襲したパイロットで、海風に鳴りやまぬ風鈴を聴きながら静かに枯れ枝と化していくのだった。風鈴はまだ揺れているだろうか。
MIBU
展開とともにまったく新しいイメージが湧きあがるこの曲は、アンコールワットの日の出を思い出させた。たとえ大地が戦乱の荒廃にあったとしても、日輪は何万もの色彩をもって新たな一日を祝福しようとしたのだ。
Silence
トルコのエフェス遺跡のイメージ。エーゲ文明の遥か昔に愛しあった男女の吐息が、今もなお朽ちた柱に絡み付いているようだった。風は時の向う側から情念と音楽を運んでくるらしい。
月に憑かれた男
三年間暮らしたニューヨークで、やるせない気持ちになる度にブルックリン橋を歩き、そこから見える窓灯りを数えていた。どの窓にも命があり、苦悩があり、歓喜がある。その痛いような感覚を思い出させる曲。
夢の星空
ベトナムの漁村を夜明けに訪れたら、歩き始めたばかりの漁民の子が丸太の上に乗って用を足し始めた。あっけらかんとした笑い声、世界で一番幸せそうだったあの子の笑顔に、いつまでも美しい星空とこの曲を捧げたい。
Bolero
チェコの田舎街道はひまわり畑に埋もれているため、夏になると地平線までの黄色で覆われる。しかしその横を走る線路はかつてアウシュビッツまで続いていたのだ。無数の魂が風にそよいでいたようなあの夏空。黄色。
a Wish to the Moon
沖縄から台湾までは貨物船の旅がお薦め。島をひとつ経る度に珊瑚礁の色は濃くなり、五線譜から飛び出す音符のようにイルカたちがジャンプを繰り返していた。
KIKI
洞窟ホタルを見るためにオーストラリアのアウトバックを踏破した夜。気がつけば横をカンガルーの群れが並走していた。この曲のように心が舞い続けた夜。
谷への道
ヨルダン砂漠のロレンス砦に行った時、どこまでも続く赤い砂漠の果てに、三千年前の落書きがあることを知った。どうしてこの曲はあの時のジープの荷台を思い出させるのだろう。歴史なんて一瞬で、それよりも大切なのは今生きているこの鼓動なのだと曲が伝えているようである。
Musée imaginaire (9 Cellos Ver.)
バージョンが変われば曲がイメージさせる疾走感も異なる。世界で一番好きな列車、ハンブルグ発ブダペスト行のハムレット号だ。エルベ川沿いの小鹿飛び出す列車の旅を、この曲を聴いたすべての人に体験してもらえたらと思う。
TETSUYA (ex. ドリアン助川)