文档:野中君發吉卜力新聞/2013年

出自宫崎骏与久石让中文百科
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 2012年 2013年 2014年
「野中くん発 ジブリだより」1月号
「野中君發 吉卜力新聞」1月號
 皆様、明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
 さて、すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、スタジオジブリの新作が昨年末、ついに発表されました。それも2本。高畑勲監督の「かぐや姫の物語」と、宮崎駿監督の「風立ちぬ」です。2013年夏公開予定。
 高畑監督がかぐや姫の映画を作っている、ということは以前から一部で明らかにされていましたが、今回正式に発表されました。誰もが知っている、日本最古の物語といわれるあの『竹取物語』を原作とした長編アニメーション映画。この企画が立てられたのは結構前のことで、少なくとも7~8年前の段階で一度じっくりと検討されています。その後、別の企画に一旦変わったのですが結局また元に戻り、準備作業を経て、2010年に東小金井駅南口徒歩数分の建物内にスタジオを設け本格的に制作を開始しました。スタッフが増えたので、2012年2月、さらに南に行った場所にあるビルを借りて第7スタジオと命名、以来、そこでひたすら「かぐや姫の物語」を作ってきました。
 一方「風立ちぬ」ですが、こちらは『月刊モデルグラフィックス』で2009年に9回に亘って連載された、宮崎監督の同名マンガが原作です。零戦を設計した堀越二郎氏を主人公とした純然たるフィクションですが、タイトルから分かるように、堀辰雄の小説『風立ちぬ』にも敬意を表した内容となっています。宮崎監督は2011年1月に企画書を書き上げそのまま準備作業に入り、「コクリコ坂から」の作業が終わった2011年6月末にスタッフ向けの作品説明会を開いて、作画に入りました。以来、小金井のスタジオでひたすら制作を続けています。
 高畑監督と宮崎監督が同時に作品を作るのは、1988年の「火垂るの墓」と「となりのトトロ」のとき以来。つまり25年ぶりのことです。2本同時進行ですから当然、いろいろ大変なわけですが、今はどのスタッフも一所懸命作業中です(ちなみに「火垂る」「トトロ」は2本立でしたが、今回の劇場は別々です)。
 宣伝ですが、昨年末の発表後、各1点ずつポスターの掲示が始まりました。また、特報も劇場で上映中です。観た方は作品の雰囲気を感じていただけたのではないでしょうか。
 皆様、どうかこの2本を宜しくお願い申し上げます。
 大家新年快樂。今年也請多多關照。
 想必很多人已經聽說了吉卜力新作的消息,去年年末已經發佈了。兩部電影,高畑勳導演的《輝耀姬物語》和宮崎駿導演的《風吹了》將會在2013年夏天公映。
 高畑勳導演正在製作《輝耀姬物語》的消息在此之前也發佈過,這次算是正式公告。該部長篇動畫的原作取材於家喻戶曉的被稱為日本最古老故事的《竹取物語》。電影企劃的制定是很早以前的事情了,至少是七八年前。那段時間我們細細斟酌過這個企劃。雖然後來曾一度改計劃製作別的電影,但終究還是回到原點,重新準備,並於2011年在距離東小金井站南口徒步數分鐘的寫字樓內設立工作室,正式開始製作。由於工作人員人數增加, 2012年2月我們又租了南邊的寫字樓,命名為第七工作室,並在那裏開始專心製作《輝耀姬物語》。
 另一方面,《風吹了》的原作則是2009年連續9回連載於《月刊Model Graphics》的宮崎駿同名漫畫。雖然電影主人公零式戰鬥機的設計者堀越二郎是完全虛構的形象,但是從電影名稱就能看出,電影的內容表達了對堀辰雄小說《風吹了》的敬意。宮崎駿導演於2011年1月開始寫企劃書,隨後就進入電影製作的準備過程,2011年6月末《紅花坂上的海》製作結束後,就召開面向工作人員的說明會,進入作畫過程。之後小金井工作室就一直處於電影製作過程中。
 高畑勳導演和宮崎駿導演同時進行電影製作,是自1988年《再見螢火蟲》和《龍貓》以來的第一次,時隔25年。兩部同時進行自然是非常艱辛,現在兩邊的工作室都在拼命作業(順便說一句,《螢火蟲》和《龍貓》是同時同地上映,不過這次兩部電影將在不同影院上映)。
 至於電影的宣傳,去年年末公佈消息後,兩部電影各自發佈了海報。特報預告片正在電影院放映中。看過的觀眾是否能感受到作品的氛圍呢?
 還請大家多多關注這兩部電影作品。
「野中くん発 ジブリだより」2月号
「野中君發 吉卜力新聞」2月號
 先月お伝えしましたように、現在、スタジオジブリは高畑勲監督の「かぐや姫の物語」と宮崎駿監督の「風立ちぬ」を2本、同時に制作しています。まだ公表出来る情報は非常に少ないのですが、記者会見やトークイベントで鈴木敏夫プロデューサーが語った内容などの中から、先月の当欄では書かなかったことをいくつか、今号ではお伝えします。
 まず 「かぐや姫の物語」についてですが、実は、高畑監督は今から50年ほど前、 東映動画(現・東映アニメーション)在籍中に 『竹取物語』の企画を一度検討しています。会社から与えられた課題だったそうですが、取り組むうちに非常に興味が湧いて、これは面白い作品になりうるのではという気がしたとのこと。その後も、(誰がやるかはともかくとして)『竹取物語』はいつか日本人がきちんと映像化すべき作品だ、と高畑監督は折に触れ思っていたそうです。で、「ホーホケキョ となりの山田くん」の後、次回作として当初は『平家物語』を高畑監督は考えていたのですが、この案は難航します。そうするうちに鈴木プロデューサーが高畑監督と『竹取物語』の関わりを思い出してそれを提案、こうして『竹取物語』の映画化に取り組むことになりました。ですから今回のこの企画は、源流にまで遡れば50年に及ぶ歴史があることになります。
 さて、一方の「風立ちぬ」ですが、主題歌について今回、異例の形で進行しました。すでに報道がありました通り、松任谷由実さんのデビューアルバムの曲「ひこうき雲」(荒井由実名義)を主題歌に使わせて欲しいと、鈴木プロデューサーが松任谷さんご本人に対して公開の場でいきなり要請したのです。「魔女の宅急便」の時のご縁で、「魔女」「おもひでぽろぽろ」ブルーレイディスク発売を記念した2人のトークイベントが昨年末にあり、その場での出来事でした。幸いにしてご本人に快諾をいただき、現在手続きを進めているところです。鈴木プロデューサーがこのイベントの少し前に、松任谷さんの曲を復習するつもりでデビュー40周年記念のベスト盤CDを聴いているうちに、「ひこうき雲」の歌詞が「風立ちぬ」にぴったりであることに気付き、宮崎監督に提案したところ、曲を聴いた宮崎監督も大賛成。 そしていきなりの要請となったものです。
 最後に、重大決定が伝わってきたので急遽報告を。「かぐや姫の物語」ですが制作進行状況に鑑み公開が秋に延期されました。「風立ちぬ」は予定通り夏です。
 就像上個月告訴大家的一樣,現在在吉卜力工作室正同時進行着高畑勳導演的《輝耀姬物語》和宮崎駿導演的《風起了》兩部電影的製作。雖然現在曝光的消息還十分十分的少,但從之前記者會上鈴木敏夫得到的消息,如果之前還有沒告訴大家的,將在本期里告訴大家。
 其實《輝耀姬物語》這個故事早在50多年前,高畑勳導演在東映動畫工作的時候就討論過《竹取物語》這個企劃。這是由公司提出的課題。在集思廣益之時大家都十分感興趣,感覺這將會是一個十分有趣的作品。繼《我的鄰君山田君》之後,高畑勳曾考慮過再導演一部《平家物語》,但是這個想法一直難以實施。這時候,鈴木敏夫想到了《竹取物語》這個曾經的提案,於是提出了製作《竹取物語》這部動畫。因此,這次的這個企劃,追溯源頭可以說都是有50年歷史了。
 另外,關於《風起了》這部動畫,主題曲是有一段很特別的故事。在為紀念《魔女宅急便》、《歲月的童話》藍光碟發售的訪談會上,鈴木敏夫很突然地請求松任谷由實,希望能在動畫中將他的曲子《飛機雲》作為主題曲。很幸運的是,松任谷由實很快答應了下來,現在正在進行相關的手續。鈴木民夫曾在該活動前,將松任谷由實出道40年紀念的CD都聽了一遍,發覺《飛機雲》這首歌的歌詞很適合《風起了》這部電影,於是向宮崎駿提出了這個建議。當然,聽過這首曲子後的宮崎駿也是大讚成。所以也就有了這次很突然的請求。
 最後,向大家報告一下,《輝耀姬物語》鑑於製作進度將延期到秋天公映。《風起了》仍照原定計劃於夏天上映。
「野中くん発 ジブリだより」3月号
「野中君發 吉卜力新聞」3月號
 先月お伝えしましたように、「かぐや姫の物語」の公開が本年秋に延期になりました。絵コンテを中心とする制作の遅れがあり、進行状況等を総合的に判断した結果、配給元の東宝より2月5日(火)にその旨が発表されたものです。夏公開を期待していた方々にお詫び申し上げます。
 高畑勲監督の「かぐや姫の物語」は、『竹取物語』を今までにない新しい映像表現で、2時間を超える長編アニメーション映画にしよう、しかもエンターテインメントとしてそれを作ろうという、とても野心的な作品です。映画というものが本来そうであったように、観る人に新鮮な驚きを与える映画にしようと挑戦していると言えるでしょう。そのために、予期した以上の膨大な手間暇がかかっています。しかし、質は落とせません。その結果、やむを得ず公開延期に至りました。現在、東小金井駅の南方にある第7スタジオでは、秋公開という新たな目標に向けて必死の努力を続けています。なお、宮崎駿監督の「風立ちぬ」は、予定通り本年夏公開予定で、第1スタジオを中心に現在追い込みの真っ最中。このように、今年は夏と秋にジブリ作品を2本、連続で公開することになりました。改めまして、両作品ともどうか宜しくお願い申し上げます。
 さて、映画制作以外の話題をいくつかご紹介します。
 まず、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーですが、「夜のとばりの物語」の続編として、「夜のとばりの物語 │醒めない夢│」がブルーレイとDVDで4月17日(水)にウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンから発売されます。昨年日本で劇場公開されたミッシェル・オスロ監督の「夜のとばりの物語」はお陰様で大好評でしたが、元々この作品は、テレビ用に作った連続短編シリーズを、新作を加えつつ監督自らが再構成して1本の映画にしたもの。で、その際に使用されなかったエピソードが5話残っていました。そこで日本オリジナル企画として、その5話を組み合わせ、今年1月に劇場公開されたのが「夜のとばりの物語―醒めない夢―」です。未使用エピソードと言っても、その面白さはもしかしたら1作目を上回るかもと評判のこの1作、どうか宜しくお願いいたします。
 最後になりましたが、「スタジオジブリ・レイアウト展」が現在、沖縄県立博物館・美術館で開催中。沖縄でのこうした巡回展は初です。会期は5月6日(月)まで。こちらもどうぞ宜しく。
 
「野中くん発 ジブリだより」4月号
「野中君發 吉卜力新聞」4月號
 現在スタジオジブリでは、夏公開の「風立ちぬ」(宮崎駿監督)と秋公開の「かぐや姫の物語」(高畑勲監督)を鋭意制作中です。もろもろの情報につきましては、すみませんがもう少しお待ち下さい。
 さて、映画制作以外の話題を2つほど。まず、4月10日(水)に文春ジブリ文庫がスタートします。文春文庫でジブリ作品とそれに関連する本を連続で刊行するこの企画、大きな柱は『ジブリの教科書』と『シネマ・コミック』の2つのシリーズです。『教科書』は、1冊につき1作品をテーマにし、評論、解説、制作当時のインタビュー、資料等を書き下ろし・再録織り交ぜて収録。その名の通り、1冊でその作品を多面的に知ることが出来る〝教科書〞を目指します。一方の『シネマ・コミック』は、いわば〝読む映画〞。画像をコマ割りしてページに配し、吹き出しでセリフを表示し擬音も入れて漫画風に映画を構成した本です。今までにもそうした本はありましたが、今回は新編集で1作品1冊。『教科書』『シネマ・コミック』は各作品同時発売で、刊行は作品の発表順を予定しています。4月刊行は「風の谷のナウシカ」で、『教科書』での書き下ろしは立花隆、内田樹、椎名誠、伊藤理佐ほかの各氏と豪華。また、大塚康生さんの『作画汗まみれ』も、改訂最新版として同時に刊行されます。以後、5月は「天空の城ラピュタ」、6月は「となりのトトロ」、10月は「火垂るの墓」を予定。どうかご期待下さい。
 もう1つの話題は「もののけ姫」の舞台化です。4月29日(月・祝)から5月6日(月・祝)まで約1週間、アイアシアタートーキョー(渋谷区神南)で上演されます。劇団はイギリスの新鋭若手劇団、ホール・ホグ・シアター。元々、このお話はニック・パークさんから宮崎駿監督宛に昨年5月、依頼があったことが始まりです。ニックさんはホール・ホグ・シアターを高く評価しており、それで同劇団の「もののけ姫」舞台化希望を取り次ぎ、推薦しました。テスト映像を見た宮崎監督はそれを気に入り、他ならぬニックさんからの依頼ということもあって、初めて自作の舞台化を許諾したわけです。当初はイギリスで短期間の公演のみというお話でしたが、ドワンゴ会長兼ジブリプロデューサー見習いの川上量生さんが日本への招致を希望し、この度日本公演が実現しました。私もどんな風に舞台化されるのか興味津々です。詳しくは公式ホームページをご覧下さい。http://mononoke-hime.jp}-
 現在,吉卜力工作室正在抓緊製作即將在夏季上映的《微風不止》和秋季上映的《輝耀姬物語》。雖然關於這兩部作品已經發出了許多的情報,但請大家再多等些時日。
 還有2則不是電影製作的消息要發佈一下。首先,在4月10日(星期三)的時候,文春吉卜力文庫就要開始刊行了。在文春文庫中將會連載吉卜力作品和與吉卜力相關的書籍等,《吉卜力教科書》和《cinema comic》將是文庫的主要系列。《吉卜力教科書》是每冊會以一部作品為主題,刊載此作品的評論、解說和當時在製作時候接受的採訪以及一些資料等。如書名所說,在一本書里就可全方位了解這部作品。另外的《cinema comic》,也就是「閱讀電影」把畫像分成一個個小片段,再製成書頁的形式,一頁頁地翻動,顯示台詞,也會放擬音進去,其實也就是做成漫畫風的電影。現在已經有這種作品了,這次是新編,一冊一部作品這種形式製作的。《教科書》《cinema comic》將會同時發售,將會按照作品的發行年限刊行書目。在4月份刊行的是《風之谷》,在《教科書》上將會刊載立花隆、內田樹、椎名誠、伊藤理佐的作品。此外,大塚康生的《充滿汗水的作畫》的最新版也將會同時刊行。5月份是《天空之城》,6月份是《龍貓》,10月份是《再見螢火蟲》。敬請期待。
 另外一則就是,《幽靈公主》的舞台劇的進行。從4月29日(星期一)至5月6日(星期一)一周的時間裏,將會在aiia theater(涉谷去神南)上演該舞台劇。該劇團是英國的Whole Hog Theatre,演出的都是些新銳演員。去年5月份的時候,Nick Park跟宮崎駿導演進行了磋商。Nick Park對Whole Hog Theatre具有很高的評價,為該劇團轉達希望《幽靈公主》舞台化的要求之後,就推薦了該劇團。宮崎導演再看了樣片之後,對此很感興趣,再加上Nick Park的請求,宮崎導演第一次同意將自己的作品做成舞台劇的要求。 該劇團曾在英國進行過短時間的公演,Dwango會長兼吉卜力見習製作人的川上量生則希望該劇團能到日本進行演出,然後就有了這次的日本公演。將會是怎樣的舞台劇呢,我對此非常感興趣。詳情請點擊。http://mononoke-hime.jp
「野中くん発 ジブリだより」5月号
「野中君發 吉卜力新聞」5月號
 この原稿の掲載号が出るのは連休の後。きっと爽やかな季節となっていることでしょう。「風立ちぬ」(宮崎駿監督作品)ですが、公開日が7月20日(土)に決まりました。4月20日(土)からは劇場で前売券の販売が始まっています。制作状況ですが、作画や美術は終わりつつあり、作業の中心は仕上やポストプロダクション、音の作業になっているはずです。声の収録も進んでいるでしょう。出演者はもう決まっているのですが、この場での発表はもう少しお待ち下さい。一方、「かぐや姫の物語」(高畑勲監督作品)はプレスコなので、かなり前から声はほぼ収録済み。それに合わせてずっと作画をして来ました。こちらはまだ作画も美術もフル稼働中ですが、秋の公開目指して線路の向こうの第7スタジオでひたすら頑張っています。
 さて、三鷹の森ジブリ美術館で開催中の企画展示「挿絵が僕らにくれたもの」展-通俗文化の源流-ですが、いよいよ5月20日(月)までとなりました。19世紀末から20世紀初頭にかけて描かれた童話集の挿絵を中心に展示し、これらの絵の魅力と、後の通俗文化に与えた大きな影響、アニメーションとの関わりを宮崎駿監督自身の解説で存分に感じて頂ける内容になっています。まだの方はぜひお越し下さい。
 そして6月1日(土)からは、新しい企画展示が始まります。題して「ジブリの森のレンズ展」。映画を撮影するとき、そして上映するときに、レンズは無くてはならない物です。日頃、我々の身の回りにも、レンズは沢山存在しています。メガネやコンタクトレンズがそうですし、携帯電話に内蔵されたカメラにも、レンズは必ず使われています。そもそも人間の目自体に、レンズの仕組みが組み込まれています。でも、レンズの働きについては、ちゃんと説明出来る人は意外と少ないのではないでしょうか。レンズを通して覗いてみると、目の前の物の見え方が様々に変わって見えます。今回の展示は、このレンズの働きを、会場内に設置された見世物小屋風の屋台を渡り歩き、覗きこんでいるうちに、楽しみながら実感してもらえるようになっています。目の前の物の大きさや形、明るさが、レンズを通して見ることで変わる、この不思議な感覚。また、自分たちの手で「動く絵」を壁に映し出すことの出来る展示物も用意しました。映画と、そして"視覚"と切っても切れない関係にあるレンズの魅力を、この展示を機にぜひ発見してみて下さい。
 發出這份稿件的時候,應該是連休之後了,天氣也正變得清爽。電影《風起了》已經定在7月20日上映了。4月20日開始會有預售票售出。現在作畫以及美術部分已經接近尾聲,工作的重心集中在了潤色、後期的加工以及製作聲音方面。錄音部分應該也在進行中吧。配音演員已經定了,但是具體人員還要等待發佈。另一方面,《輝耀姬物語》(高畑勳導演)在早些時候已經完成了錄音,為了趕上錄音的進度,一直不停的在做繪畫部分。現在作畫、美術都在全速製作中,爭取在秋季公映。
 另外,在三鷹之森吉卜力美術館舉辦的企劃展「插畫所帶給我們的一切」——通俗文化的源流將於5月20日畢展了。以19世紀末至20世紀初出版的童話書的插畫為主進行展示。繪畫的魅力都對今後的通俗文化產生了巨大的影響。你也能聽到宮崎駿導演親自解說的部分,歡迎大家都來參觀。
 6月1日開始,新的企劃展示就要開始了。主題叫做「吉卜力的森林鏡頭」。拍攝電影的時候,電影上映的時候,鏡頭都是不可或缺的東西。平日裏,在我們身邊都存在着大量的鏡頭。除了相機、隱形眼鏡的鏡片,還有手機的相機鏡頭,這些都是必須會使用到鏡片的。在人體當中,鏡頭的構造也暗藏其中。但是,能詳細說出鏡頭功能的人少之又少。通過鏡頭,你會發現有很多種觀察眼前的的景物的方法。這次6月份的展覽將說明鏡頭的功能,大家可以在會場內設置的展示台前透過鏡頭觀看的同時,得到愉快的不思議的體驗。眼前的東西的大小、形狀、明亮度,可以通過鏡頭改變。另外還特別準備了一個可以映照在牆上的展示物。和電影有着密切關係的鏡頭的魅力,相信你一定能在這次展覽中體會到。
「野中くん発 ジブリだより」6月号
「野中君發 吉卜力新聞」6月號
 スタジオジブリの最新作「風立ちぬ」(宮崎駿監督)ですが、もうすぐ完成です。この原稿を書いているのは5月半ばですが、原画、作画監督、背景の作業が終わり、動画も残り20数カット、仕上や撮影も70カット程度を残すのみで、現在アフレコが進行中。主人公の堀越二郎役を「エヴァンゲリオン」シリーズ等で有名な庵野秀明監督が担当することが先日発表されたばかりですが、鈴木プロデューサーが発案し、宮崎監督がそれを受け入れ、オーディションを実施の結果この配役が実現しました。この号が配布されるのは6月10日ですが、もうすぐ初号試写が実施されるはずです。
 さて、ジブリの新しい試みとして、初のスマートフォン向け公式サイト「ジブリの森」が先月からスタートしました。「ジブリの森」は、KDDIのスマートフォンかタブレットを持っていて、auスマートパスのサービスに加入していると追加料金なしで楽しめます(通信料は別)。
 ジブリはこれまでネットや携帯電話については極力慎重に対応してきており、新作映画公開時に行う種々のプロモーションも、デジタルの媒体ではかなり絞った形で行ってきました。しかし、世の動きを眺めるに、いろんな画像、映像がネットや携帯電話上では氾濫しており、その中にはジブリの海賊版画像も相当含まれているのが現状です。しかもそれらはさらに増えつつある模様。そこで、こうなったら正式なサイトを立ち上げるべきだ、という方針の転換があり、ここ数年、映画の特別協賛等でお世話になってきたKDDI社の協力を得て、同社提供でタイアップ企画として公式サイト「ジブリの森」を開始することになりました。また、ドワンゴ会長兼ジブリプロデューサー見習いの川上量生さんにも大変協力をいただきました。
 そういうわけで始まりは防衛的な動機でしたが、やるからには楽しい物をというわけで、過去の作品の密度の高い紹介、新情報、種々のアーカイブ資料、ゲームやクイズ等、結構見応えのあるサイトになっていると思います。動画は使わず読み物中心。また、特集は雑誌感覚で毎月更新があり、最初の号は「トトロ」、次は「ラピュタ」の特集です。なお、私も日誌を掲載しております。どうか宜しく。
 最後になりましたが、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーの新作「しわ」が6月22日(土)から新宿バルト9他で公開です。ぜひご覧下さい。
 
「野中くん発 ジブリだより」7月号
「野中君發 吉卜力新聞」7月號
 最新作「風立ちぬ」(宮崎駿監督作品)ですが、6月19日(水)に初号試写があり完成しました。7月20日(土)からいよいよ全国の劇場で上映されます。
 先月、声の出演者も発表されました。改めてご紹介しますと、主人公に庵野秀明さん、ヒロインに瀧本美織さん、他に西島秀俊さん、西村雅彦さん、スティーブン・アルパートさん、風間杜夫さん、竹下景子さん、志田未来さん、國村隼さん、大竹しのぶさん、野村萬斎さんと、多彩な方々に出演していただいています。
 今回の作品は、実在の人物に基づいている点がこれまでの宮崎駿作品と大きく異なります。零戦の設計者・堀越二郎と、同時代を生きた文学者・堀辰雄。二郎は1903年生まれで、堀はその翌年生まれ。2人はいずれも1921年に第一高等学校に入学し、その後二郎は1924年に東京帝国大学工学部航空学科に、堀はその翌年に同じ東京帝大の文学部国文科に入学します。ですからこの2人は、同じ場所で青春時代を送っていたわけです。宮崎監督は2人の半生を融合させて、新たな主人公・堀越二郎を生み出しました。
 また、この映画は1910年代半ばから約30年の期間を描いています。この時期は2度の世界大戦があり、日本も参戦しています。また、関東大震災や世界恐慌もありました。これだけ長い期間を描くのも宮崎作品としては初めて。そうした世情を背景に、「美しい飛行機を作りたい」という夢を実現させるべく、主人公・二郎はどのように生きたのか。航空機の設計技師として何を為したのか。 この映画は、与えられた〝時代〞の条件の中で、どのように〝仕事〞をし、〝人生〞を生きるか、についても描いていると思います。
 さらに、この映画は大人の恋愛を正面から描きます。そもそも映画のタイトルは堀辰雄の小説『風立ちぬ』から来ているのですが、この小説のモチーフをそのまま踏まえて、映画では二郎と薄幸の少女・菜穂子との出会いと別れを描きます。
 こうした新たな要素がある一方、宮崎作品の特徴であるロマンや飛翔感、ファンタジーも健在です。「リアルに、幻想的に 時にマンガに 全体的には美しい映画をつくろうと思う」と宮崎監督は企画書に書きましたが、その狙いは十分達成されたと思います。この映画は宮崎監督の新境地であると同時に、すべての世代に向けて発せられた、〝生きること〞についてのメッセージだと思います。皆さん、「風立ちぬ」をどうか宜しく。
 最新作《風起了》(宮崎駿導演作品)首次試映完成,7月20日(周六)起全國劇場開始上映。
 上個月公佈了電影出演聲優的名單。我來再次介紹一下:男主角聲優庵野秀明,女主角聲優瀧本美織,另外還有西島秀俊、西村雅彥、Steven Alpert、風間杜夫、竹下景子、志田未來、國村隼、大竹忍、野村萬齋等各方聲優的出演。
 本作品基於真實人物的故事,這點與宮崎駿之前的作品大不相同。與該作品相關的歷史人物是零式戰鬥機的設計者堀越二郎與同時代文學家堀辰雄。堀越二郎出生於1903年,堀辰雄則於次年出生。兩人都於1921年入學第一高等學校,之後堀越二郎於1924年考入東京帝國大學工學部航空學科,而堀辰雄則於次年進入東京帝大文學部國文科。兩人在同一個地方度過了青年時代。宮崎駿導演融合了兩人的前半生,塑造了新的主人公「堀越二郎」。
 該電影描繪了1910年代中期開始的近30年歷史。在這段時期發生了兩次世界大戰,日本也參加了戰爭。此外,電影中還涉及了關東大地震、經濟大蕭條等歷史片段。這是宮崎駿首次在作品中描述如此長時期的歷史。在這樣的歷史背景下,以「製造出美麗的飛機」為夢想的主人公堀越二郎是怎樣生存的呢?成為航空設計師是出於什麼目的呢?《風起了》就探索了這樣一個問題:在時代條件的限制下, 應該怎樣追尋自己的職業與人生道路。
 另外,這部電影還從正面表現了成年人之間的戀愛。電影標題《風起了》原本來自於堀辰雄的同名小說。電影保留了小說的戀愛主題,描繪了堀越二郎與命運不濟的少女菜惠子的相遇與離別。
 《風起了》在融合了上述新元素的同時也保留了宮崎駿作品一貫的浪漫、飛翔、幻想等特徵。宮崎駿導演在電影企劃書中這樣寫道:「我想製作出有現實感的、幻想感的、時而又有漫畫感的、具有全方位美感的電影」。這個目標達成了。這部電影在成就宮崎駿導演新境界的同時,向不同年齡層的人傳遞了「生之道」的訊息。還請大家多多關注《風起了》這部電影。
「野中くん発 ジブリだより」8月号
「野中君發 吉卜力新聞」8月號
 「風立ちぬ」が7月20日(土)ついに公開されました。お陰様で大ヒット中。本当に有難うございます。いつもですと公開初日の様子を書くところですが、今回は初日に舞台挨拶等を行わなかったため、そういうトピックがありません。今月号の『熱風』は「風立ちぬ」の特集なので、まずはそちらをぜひお読み下さい。
 さて、映画の関連書籍が各社からいろいろ発売されつつありますが、スタジオジブリ出版部ではいつも通り、2冊を編集し発行しています。1つは『ジ・アート・オブ 風立ちぬ』。映画を美術の観点から採り上げた大判の本で、イメージボード、背景美術や場面スチルを使用して映画の世界を美しく描き出しています。今回の「風立ちぬ」では、主人公の堀越二郎が「美しい飛行機を作りたい」と願い、力を尽くしてそれを実現していく様が描かれますが、言ってみればこの映画自体も、「美しい映画を作りたい」と願った宮崎駿監督が、スタッフと共に生み出した「美しい映画」です。どうかこの本でご堪能下さい。税込2,900円。もう1冊は『風立ちぬ スタジオジブリ絵コンテ全集19』。絵コンテというのはいわば絵入りのシナリオですが、「崖の上のポニョ」に続き、宮崎監督はこの「風立ちぬ」も絵コンテをカラーで描いています。ですのでこの本も607ページをすべてカラーで収録。各カットの絵を見るのも楽しいですが、ト書きやセリフを丹念に追うと、完成した映画だけからは分からない様々な細部や演出意図が見えて、映画をさらに深く楽しむことが出来ます。税込3,675円はカラー収録を考えれば決して高くないと思います。発売はいずれも徳間書店。
 また、サントラ盤CDも発売中。久石譲さんが今回も本当に素晴らしい音楽を作って下さいました。「旅路」「菜穂子」の2つのテーマが特に印象的ですが、これ以外にも映画の各シーンで使われた名曲をふんだんに収録しています。もちろん主題歌の「ひこうき雲」(荒井由実)も収録。全32曲で税込3,000円、発売元は徳間ジャパンコミュニケーションズ。「ひこうき雲」は松任谷(荒井)由実さんの同名のファーストアルバム40周年記念盤もEMI Records Japan より発売。ユーミンとジブリのコラボレーションでLPサイズ絵本仕様、CD+DVD(新制作のPVを収録)のバージョンだと6,980円。限定生産なのでお早めに。
 というわけで他にも関連商品が色々出ていますが、映画はまだまだ上映中。どうぞ劇場にお越し下さい。
 7月20日《風起了》正式上映。非常感謝大家的支持。之前總是提到說要寫上映當天的情況,但是因為上映當天沒有舉辦活動,所以沒有寫。8月號的《熱風》是《風起了》的特集,還請大家多多支持。
 現在各個出版社都在陸續出版電影的相關書籍,吉卜力出版部像往常一樣,編輯了2冊相關書籍發售。一本是《The Art of The Wind Rises》。是從電影的美術角度發售的大型本,背景美術、角色設定等都收錄其中。《風起了》是描述了男主人公堀越二郎為了做出最美的飛機,而努力實現願望的電影。換句話說,這部電影也是在宮崎駿做出最美的電影的願望下,與工作人員一起創作的美妙電影。希望大家有空都能讀讀這本書,含稅售價:2900日元。另一本書的話《風起了 吉卜力創作稿全集19》。創作稿即是畫面的草圖一樣的東西,繼《崖上的波兒》後,宮崎駿在畫《風起了》稿圖時都會加上顏色。所以這本書607頁,全部是彩圖呈現。各個場景的繪圖,包括電影當中無法注意到的細微的部分都能了解到。這是比電影本身還要有趣的創作故事。含稅售價3675日元,性價比應該是很高的。以上兩本書都是由德間書店發售。
 另外CD也在發售中,這一次久石讓也創作出了非常棒的曲子。除了收錄《旅路》《菜穗子》這兩首主題曲外,電影各個部分所使用的曲子都有收錄,當然電影的大主題曲《飛機雲》也收錄其中。全部32首曲子,CD售價3000日元,由德間Japan發售。《飛機雲》收錄在了松任谷(荒井)由實的同名專輯40周年紀念專輯中,CD+DVD6980日元。由於是限量生產,還請大家欲購從速哦。
 現在有關電影的周邊商品都在陸陸續續上市中,電影也正在上映中。還請大家多多去電影院捧場哦。
「野中くん発 ジブリだより」9月号
「野中君發 吉卜力新聞」9月號
 スタジオジブリの最新作、宮崎駿監督作品「風立ちぬ」は依然としてヒット中。本当に有難いことです。海外での上映も始まりつつあります。この号が出る頃には終わっていますが、この作品はベネチア国際映画祭のコンペティション部門に招待され、9月1日(日)に公式上映と記者会見が行われました。海外上映の先陣を切る形です。同映画祭ではこれまで「ハウルの動く城」がオゼッラ賞を、また、宮崎駿監督が栄誉金獅子賞を受賞しています。最終日が9月7日(土)なので、すでに選考の結果は出ているでしょうが、果たして今回はどうだったでしょう。海外の映画祭ではもう1つ、トロント国際映画祭での上映も発表されました。ベネチアもそうでしたが、試写を観た映画祭関係者がとてもこの作品を気に入ってくれて、是非にと強いオファーがあり、参加が急遽決まったものです。こちらは9月11日(水)に、スペシャル・プレゼンテーションのカテゴリーで上映される予定です。トロントについてはグランプリ等の選考がないノン・コンペティションの映画祭ですが、北米での上映はヨーロッパとはまた違った反響がありそうで、興味深いです。劇場公開については韓国、台湾、香港、フランス、北米などいつも通り世界の様々な地域で「風立ちぬ」は上映される予定です。
 さて、発表といえば、高畑勲監督作品「かぐや姫の物語」の公開日が"11月23日(土・祝)"と先月中旬正式に発表されました。秋公開はジブリとしては「ハウル」以来2作目。制作スタッフはこの日の封切りを目指して、日夜追い込みを続けています。スタジオジブリでは例年、お盆を含む1週間を夏休みとしており、今年は8月10日(土)から8月18日(日)がそうでした。いつもですと、長編1本を作り終えた年の夏は制作スタッフはきちんと夏休みが取れるのですが、今年は「風立ちぬ」を終えた後、「かぐや」に引き続き取り組むスタッフも多く、そうした人や、元々「かぐや」のスタッフだった人は、ほぼ夏休み返上で作業を続けました。もちろん「かぐや」終了後はその埋め合わせをしますが、ともかく異常な暑さだったこの夏休み中も、多くのスタッフが熱い作業を続けていました。頭が下がります。
 というわけで、まだまだ上映が続く「風立ちぬ」、いよいよ公開日が決まった「かぐや姫の物語」、どちらもどうか宜しくお願い申し上げます。
 吉卜力工作室的最新作、宮崎駿導演作品《風起了》仍然叫座中。非常感謝大家。電影在海外也將依次上映。這部電影受到威尼斯國際電影節評選部門的邀請,在9月1日(周日)舉行了電影放映和記者招待會,為海外上映打了頭陣。不過,本片報道發出時估計已經上映結束了。在此之前《哈爾移動城堡》曾獲威尼斯電影節Osella獎,宮崎駿導演曾獲電影節金獅獎。電影節9月7日(周六)結束,不知道這次評選結果會是怎樣。這部電影還將在另一個海外電影節,也就是多倫多國際電影節上映。跟參加威尼斯電影節的情形一樣,看過試映的多倫多的工作人員非常讚賞這部電影,立刻決定提供機會讓《風起了》參加電影節上映。預計《風起了》將在9月11日(周三)於特別展示類別中上映。多倫多電影節並不評選電影獎項。因此北美的上映與歐洲的上映得到了不同的反應,很有意思。至於電影院上映,同往常一樣,本電影將在韓國、台灣、香港、法國、北美等世界各地區上映。
 另外,高畑勳導演作品《輝耀姬物語》宣佈將於11月23日(周六·假日)正式上映。這是繼《哈爾》以來秋季上映的第二部吉卜力作品。工作人員為了電影能夠在該日上映,正夜以繼日地製作電影。吉卜力工作室每年都會放包括盂蘭盆節在內的一周暑假。今年是8月10日(周六)至8月18日(周日)。以往每年製作一部長篇動畫的時候,製作人員總是能夠好好享受暑假,但是今年好多工作人員在《風起了》製作完之後,又緊接加入了《輝夜姬》的製作隊伍。原來就在製作《輝夜姬》的工作人員,甚至連暑假都沒有休息,持續作業。當然《輝夜姬》製作完成之後,他們可以把假期補回來。但是就憑他們在異常炎熱的暑假中持續作業這一點,我們應該向他們致敬。
 希望大家多多關注正在上映的《風起了》,以及將要上映的《輝耀姬物語》。
「野中くん発 ジブリだより」10月号
「野中君發 吉卜力新聞」10月號
 既報の通り、9月6日(金)の記者会見で、宮崎駿監督が正式に映画制作からの引退を発表しました。その時の模様は「公式引退の辞」と共に今月号に掲載されるそうなので、そちらをご覧下さい。
 この件については、社内には8月5日(月)のジブリ連絡ミーティングの場で先に発表がありました。ジブリ連絡ミーティングというのは、毎月1回行われている、ジブリ美術館を含めたすべてのジブリ各部門を対象とした連絡会議で、各部署の長らが集まり、鈴木さんから、ジブリで先月あったこと、現状、今後の説明を受ける会議です。そこで聞いたことを参加者は自分の部署に持ち帰り、報告します。この会議は私がジブリに入った頃にはすでに実施されていたので、20年は続いていると思われますが、普段は宮崎さんは出席しません。しかし8月5日は宮崎さん本人が出て、自ら社内の主だったメンバーに引退を説明しました。その時は皆、やはりショックを受けたと思います。でも、宮崎さんと一緒のフロアーで「風立ちぬ」の仕事をしてきた作画スタッフからは、宮崎さんが話を終え退出した後に、今回は本当に2年間よく最後までもったと思った、途中、もしや倒れるのではと心配になることもあった、という声も聞かれました。昔の2日間が今は1週間、そういう恐怖を現実に味わったと宮崎さんはこの時言っていました。「風立ちぬ」を観た方からは、本当に瑞々しいいい作品だった、宮崎監督の次回作も期待したい、という感想を何度も聞きました。とても有難いことですが、しかし、本人には、限界に来ているというはっきりした実感があり、今回の発表に至りました。映画制作は引退ですが、まだ10年は色々やっていきたいとのこと。まずはお疲れ様でした、と申し上げると共に、これから宮崎さんは何をやっていくのだろう、と、立場を離れて興味津々です。
 さて、その「風立ちぬ」ですがお陰様で大ヒット、この号が出る頃もまだまだ上映中と思います。未見の方はどうか劇場でご覧下さい。そしてジブリが制作中の今年のもう1本、高畑勲監督の「かぐや姫の物語」は、11月23日(土・祝)公開を目指してまさに最後の追い込みの真っ最中です。先日、キャストも発表になり、新しい予告編も上映が始まりますが、本当にすごい作品が生まれようとしています。社内のラッシュ試写を見るたびに、恐るべきクオリティの高さと溢れる情感に感嘆の連続です。どうかご期待下さい。
 正如所報,9月6日(周五)的記者招待會上宮崎駿導演正式發佈了從電影製作工作隱退的公告。當時的場景將同《正式隱退辭》一道刊載於本則消息中。
 隱退這件事已經於8月5日(周一)在公司內的吉卜力聯絡會議上先行通知了。吉卜力聯絡會議是指每月一次的包括吉卜力美術館在內的吉卜力各部門之間的聯絡會議。會議集合各部門領導,由鈴木製片人匯報並上月的情況、現狀、以及說明今後的動向,然後再由參會領導們向各自部門說明會議內容。這個會議自我加入吉卜力以來已經實施了20年了,宮崎導演一般不出席。但是8月5日,宮崎導演本人出席了會議,並向公司內的主要領導說明了自己即將隱退的事情。當時大家都震驚了。不過後來宮崎導演說完話離開會議之後,從和他一層樓的《風起了》作畫人員那裏聽說,這回導演真是把這兩年當最後的兩年工作了。聽說他中途有擔心過自己會否累倒,說以前兩天完成的事情現在要一周,實實在在體會到了恐懼感。看過《風起了》的觀眾,都紛紛表示這是一部鮮活的好電影,並期待導演的下一部作品。但是導演本人切實感受到了極限的到來,並在這次發表中表達了這種想法。宮崎駿還說道,雖然從電影導演的職位上退休了,但是接下來的十年間還是有各種想做的事。在跟宮崎駿導演道一聲「辛苦了」的同時,我還是很有興致知道他接下來會做什麼。
 不過,托大家的福,《風起了》十分叫座。這篇報道刊登的時候估計電影還在上映中。沒看過的朋友還請在影院觀賞。另外,吉卜力製作中的本年度另一部電影、高畑勳導演的《輝耀姬物語》為了趕上11月23日(周六、節日)的公映正在如火如荼的趕製進程中。前幾天發佈了演員信息,新預告片也上映了。這將是一部很好的電影。在公司內看樣片試映的時候,不禁感嘆電影令人震驚的高質量和影片中的豐富情感。還請期待。
「野中くん発 ジブリだより」11月号
「野中君發 吉卜力新聞」11月號
 11月23日(祝)土曜日、スタジオジブリ最新作にして高畑勲監督14年ぶりの劇場用長編である「かぐや姫の物語」がついてに公開されます。この原稿を書いている10月中旬の時点では、まだ音関係を中心とした最後の仕上げ作業中ですが、10月末には初号試写を終えて完成しているはず。いよいよです。
 改めて声の出演者をご紹介しますと、主人公のかぐや姫に朝倉あきさん。かぐや姫の幼馴染の青年・捨丸に高良健吾さん。そしてかぐや姫を育てる翁(おきな)と媼(おうな)に地井武男さんと宮本信子さん。さらに、高畑淳子さん、田畑智子さん、立川志の輔さん、上川隆也さん、伊集院光さん、宇崎竜童さん、中村七之助さん、橋爪功さん、朝丘雪路さん、そして仲代達矢さんと、豪華な面々がその他の役を演じています。かぐや姫の声の出演者は選考が難航しましたが、朝倉さんは数百人の中から"この人なら"ということで選ばれました。地井さんは昨年6月に亡くなっていますが、「かぐや」は声を先に収録するプレスコ方式を基本としているため、2011年夏に地井さんの声は収録済みで、それでこの出演が実現したもの。他の方々もいずれも素晴らしい方々ばかりで、存在感が際立っています。
 音楽は久石譲さん。ジブリの宮崎駿監督作品はすべて久石さんでしたが、高畑監督作品は初めて。当初「かぐや」「風立ちぬ」は夏に同時公開予定だったので、両方の音楽を久石さんが担当するのは物理的に無理でした。しかし「かぐや」の公開が秋にずれたため、ケガの功名と言いましょうか、久石さんが両作品を担当することが可能になりました。久石さんの登板は高畑監督の希望であり、久石さんは期待に応えて、素晴らしい音楽を生み出しています。主題歌は二階堂和美さんの「いのちの記憶」。二階堂さんの起用を希望したのも高畑監督ですが、高畑監督はこの歌のおかげで、この作品が3.11以後に公開するのに相応しい、人間と地球の連帯を表す映画になると確信したそうです。
 高畑監督が「竹取物語」の企画を最初に考えてから五十数年。ジブリでの映画化企画が始まってからも約8年が経過しましたが、高畑監督自ら「今日のひとつの到達点を示している」と述べる作品が、今ここに誕生しました。本作は誰も知ることのなかったかぐや姫の「心」を描くことで、"人間・かぐや姫"の真実を描き出し、今を生きる私達に大いなる感動を呼び起こします。どうかご期待下さい。
 
「野中くん発 ジブリだより」12月号
「野中君發 吉卜力新聞」12月號
 高畑勲監督の最新作「かぐや姫の物語」が遂に11月23日(祝)公開されました。初号を終え完成したのが10月30日(水)。11月7日(木)には完成報告会見が開かれました。この日は朝倉あき、高良健吾、宮本信子、田畑智子、宇崎竜童、上川隆也、朝丘雪路、坂口理子(協同脚本)、二階堂和美(主題歌)の各氏、日本テレビの大久保好男社長、そして高畑監督が登壇し、華やかな雰囲気の中、それぞれにご挨拶。高畑監督はスタッフに感謝した後、"図々しく言うと、日本のアニメーションにとって一歩進めたことのような気がします、あまり言ったことがありませんが、出来上がった作品を観て大変満足を覚えました、本当に嬉しかったです"と話しました。主題歌の二階堂和美さんは"この映画はハッピーエンドではないので、終わった時に、映画をご覧になった方々の気持ちを慰めるような曲が欲しい、というリクエストが監督からあり、おこがましいですが、任せて、と思いました、曲が出来て、よし、と思いました"と明るく語って下さいました。かぐや姫を演じた朝倉あきさんは"すごく高貴で手の届かない、この世にいないかのような美女というのはどうやったらいいんだろうと最初は緊張したり悩んだりもしましたが、監督からいただいた台本を見て、のびのびと自分の人生を楽しむ、すごく素直な一人の女の子に出会い、心のままに演じてみようと思いました"と話されました。他の方々も皆さん素敵な挨拶をして下さいましたが、この作品に参加されたことをどなたもとても喜ばれていたことが印象的でした。手前味噌ながら、恐らくそれはこの作品の出来がそれだけ良かったからではないか、と思います。スタッフによる打ち上げのときも、明るい達成感のようなものがいつも以上に会場では感じられました(苦労の大きさも反映していたでしょうが)。実際、映画はとても好評で有難いことです。よく知っているはずのかぐや姫の物語が、心を持った生身の人間の生として描かれ、とても感動的です。私は、この地上に生きることのかけがえのなさを、最後は地球的なスケールで感じました。しかもちゃんと娯楽作になっています。お正月もまだまだ上映中ですので、まだの方はどうかご覧下さい。
 最後に恒例の社員旅行のことを少し書きますと、公開直前でしたが、11月5~7日に行ってきました。今回は福島。宿泊は芦ノ牧温泉で、主に会津方面を皆、楽しんできました。リフレッシュ出来て良かったです。