三鷹の森ジブリ美術館 2020年4月 マンスリーレポート
2020.04.15
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三鷹之森吉卜力美術館 2020年4月 月度報告
2020.04.15
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スペシャルインタビュー!画家・井上直久さんとジブリ美術館
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昨年11月から始まった企画展示『手描き、ひらめき、おもいつき』展では、ジブリ美術館がつくられた経緯やこれまでの企画展示の制作の過程を、宮崎駿監督が描いた絵や文章を中心に紹介している。そこで今回は、映画「耳をすませば」の挿話で美術制作を担当し、ジブリ美術館ともかかわりの深い画家の井上直久さんのインタビューをお届け!館内の壁画「上昇気流II」の制作秘話や、美術館オリジナル短編映画『星をかった日』の原作を手掛けた経緯などについて伺った。
イノウエ ナオヒサ
‘48年大阪生まれ。高校の美術教諭として働く傍ら、「イバラード」と名づけられた作品を描き続ける。‘92年からは画家としての制作活動に専念。以後国内外で様々な展覧会を開催している。スタジオジブリでは‘94年、に映画「耳をすませば」の1シーン「バロンのくれた物語」の美術を担当。‘02年にはジブリ美術館中央ホールに壁画「上昇気流2」他制作。
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自去年11月開始的企劃展覽《手繪、靈感、突發奇想》展,以宮崎駿導演所繪的圖畫和文字為中心,介紹了吉卜力美術館的創建背景以及以往企劃展覽的製作過程。因此,這次我們帶來了負責電影《側耳傾聽》插畫美術製作,並與吉卜力美術館有着深厚聯繫的畫家井上直久的採訪!我們詢問了關於館內壁畫《上升氣流II》的製作幕後故事,以及他為何會創作吉卜力美術館原創短片電影《星をかった日》的原作等話題。
井上直久
1948年出生於大阪。在擔任高中美術教師的同時,持續創作名為「伊巴拉德」的作品。自1992年起,他專注於作為畫家的創作活動。此後,他在國內外舉辦了多次展覽。在吉卜力工作室,1994年他負責了電影《側耳傾聽》中一幕「巴隆給予的故事」的美術製作。2002年,他為吉卜力美術館中央大廳創作了壁畫《上升氣流2》等作品。
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お客さんといろんな話をしながら開館中の館内で壁画を描きました
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初めて美術館に来たときは、「住むのに気持ちよさそうなところだな」と思いました。中庭には井戸があってカフェもあって、絵を描くのに疲れたら館内を散歩しても楽しそうだし。宮崎さんに話したら、「それなら美術館の前に小さな小屋を建てるから、そこから通えばいいじゃないですか」とすごく具体的な話をされました(笑)
館内の壁画を描かせてもらったのですが、 壁に直接描くというのは初めての経験でしたし、塗り替えるときに困るので普通はあまりしません。それを新築の美術館で許してくれるのが宮崎さんの面白いところですね。壁画は開館中の館内で制作したので、自分自身が美術館の展示物になったつもりで、作業台の上に椅子を置いて「話しかけても大丈夫です」と書いた紙を貼りました。そうするとお客さんが話しかけてくれて、息子さんの進路相談をされたこともありましたし、子どものなかには僕の絵の具を指にとって壁につけたりする子もいて(笑)。慌てて上から同じ色の絵の具で塗り消しましたが、宮崎さんはお構いなしの様子で「そんなのいいんですよ。もっといつも絵を描いているときみたいに『パシャン、パシャン』と絵の具を壁にまきちらしてください」と言われました。
「星をかった日」の話をしたのもそのときなんです。お客さんが帰った後に世間話をしていて、「実はいま描きかけている絵本があるんです。女の子が星を育てて、そこに畑を作って住む話で…」と言った途端、宮崎さんが「それはどういう話ですか、詳しく聞かせてください」と身を乗り出してきて。翌週美術館を訪れたら「井上さん、あの話映画にできますよ。原作を書いてください」と言われました。
ほかにも中央ホールで2回、趣味の音楽演奏をさせてもらったり、良い思い出がたくさんあります。これからもジブリ美術館と一緒に、楽しいことができたらいいですね。
▲土星座上映作品「星をかった日」 © 2006 井上直久・Studio Ghibli
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第一次來到美術館時,我想:「這裏真是個適合居住的好地方。」中庭里有口井,還有咖啡館,畫畫累了在館內散步似乎也很享受。我跟宮崎先生說了這個想法,他非常具體地回應道:「那就在美術館前建個小屋,你可以從那裏過來。」(笑)
我受邀在館內繪製壁畫,這是我第一次直接在牆上作畫,通常人們不會這麼做,因為重新粉刷時會很麻煩。但宮崎先生卻允許我在新建的美術館裏這樣做,這真是他的獨特之處。壁畫是在美術館開放期間製作的,我把自己當作美術館的展品,在作業台上放了椅子,並貼了張紙寫着「可以跟我聊天」。結果,有客人來跟我聊天,甚至有人向我諮詢兒子的未來規劃,還有孩子用手指蘸我的顏料塗在牆上(笑)。我趕緊用同色顏料覆蓋掉,但宮崎先生毫不在意地說:「沒關係,你可以像平時畫畫那樣,隨意把顏料甩在牆上。」
那時我還提到了《星をかった日》的故事。在客人離開後,我們閒聊時,我說:「其實我現在在畫一本繪本,講的是一個女孩種星星,在那裏建了田地和住所的故事……」宮崎先生立刻湊過來問:「那是什麼故事?詳細說說。」第二天我去美術館時,他說:「井上先生,那個故事可以拍成電影。請你寫原作吧。」
此外,我還在中央大廳進行了兩次音樂演奏,留下了許多美好的回憶。希望未來還能和吉卜力美術館一起創造更多有趣的回憶。
▲土星座上映作品《星をかった日》 © 2006 井上直久・Studio Ghibli
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Photo/村上宗一郎
© Studio Ghibli © Museo d'Arte Ghibli
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照片/村上宗一郎
© 吉卜力工作室 © 吉卜力美術館
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