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2007年1月5日(金)
「仕事始めの第3スタジオの入口。好天に恵まれ、しめ飾りもあざやか。今年もよろしくお願いします。」
今日は、2007年の仕事始め。そして、初日からうれしいことが。宮崎監督の66回目の誕生日の今日、次回作○○○の絵コンテCパートが完成したのである。これまでの作品のことを考えると絵コンテは信じられないほどの順調な仕上がり。ところが、新年早々こんなにめでたいことは無いはずなのに、監督も受け取った制作も何故か少し浮かない顔。それは、そのコンテの内容の凄さにあり。Bパートを受け取った時点でも作画は大変だと思っていたのに、それも上回る作画内容。物語が面白いだけに、本当に主人公の○○○が恨めしくなってくる。こんな主人公でなければこんな内容にならなかったのに・・・、とまで思ってしまうのはちょっと愚痴っぽいか。それにしても作らなければならないのです。今年もがんばりますよ。
第3スタジオも今日が仕事はじめ。2階の制作業務のテーブルの上には、正月休みで帰省したり旅行したスタッフが買ってきたお土産が次々と広げられて、ご覧のような百花繚乱状態。過食気味の正月休みを過ごし健康診断の日も刻々と近づいてきているのに、この更なるお菓子の山をどうにかして欲しい、という嬉しい悲鳴が上がるのだった。
「各地の名産品がいっぱい」
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2007年1月5日(星期五)
「第三工作室入口的工作開始日。天氣晴朗,門上的裝飾也格外鮮艷。今年也請多多關照。」
今天是2007年的工作開始日。而且,從第一天就有好消息。今天是宮崎導演的66歲生日,下一部作品○○○的分鏡C部分完成了。考慮到以往的作品,這次的分鏡完成得異常順利。然而,儘管新年伊始就有如此喜事,導演和製作團隊卻顯得有些悶悶不樂。原因在於分鏡內容的驚人之處。在收到B部分時,已經覺得作畫會非常困難,但這次的內容更是超越了之前的難度。故事非常有趣,以至於真的讓人對主人公○○○感到有些怨恨。如果不是這樣的主人公,故事內容也不會變成這樣……這種想法或許有些抱怨的意味。但無論如何,我們還是要繼續製作。今年也會繼續努力。
第三工作室今天也是工作開始日。二樓製作業務的桌子上,陸續擺滿了在正月假期回家或旅行的員工帶回來的特產,呈現出百花繚亂的景象。儘管大家在假期里吃得有些過量,健康檢查的日子也日益臨近,但面對這堆成山的美味零食,大家還是忍不住發出了既高興又無奈的感嘆。
「各地的特產琳琅滿目」
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1月6日(土)
またもや雨模様のこの日、会社の前でジブリのスタッフと近所の人が自転車同士で接触事故を起こしてしまう。お互いに傘をさしながらの運転での事故。幸い大事には至らなかったから良かったものの、打ち所や時と場所によっては大怪我に至ることも十分ありえるのだから、不幸中の幸いか。最近では自転車での事故が本当に増えていると思う。スピードの出しすぎや、雨降りでの傘さし走行、携帯で話しながらの走行がその原因だという。近年、アニメーション業界だけでなく、一般にも健康ブームで自転車人口も増えてきているが、本当に皆さん、気をつけましょう。
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1月6日(星期六)
又是一個雨天,公司前發生了吉卜力工作室的員工和附近居民騎自行車相撞的事故。雙方都是打着傘騎車時發生的事故。幸好沒有造成嚴重後果,但根據撞擊的部位、時間和地點,完全有可能導致重傷,可以說是不幸中的萬幸。最近,自行車事故真的在增加。原因包括速度過快、下雨天打傘騎車、以及邊打電話邊騎車等。近年來,不僅是動畫行業,普通大眾中也因為健康熱潮而增加了自行車使用者,但大家真的要小心。
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1月9日(火)
先週、自転車事故で軽傷を負ってしまった○藤さんを病院に連れて行く。怪我の経過を見るだけだったのだが、特に問題もなく、完治に向かっている様子。今週末には抜糸が出来るということで回復も早そう。本当に大怪我でなくて良かったとホッとする。
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1月9日(星期二)
上周,因自行車事故受輕傷的○藤先生被送往醫院。雖然只是觀察傷口的恢復情況,但似乎沒有特別的問題,正在逐漸痊癒。據說這周末就可以拆線,恢復得似乎很快。幸好沒有受重傷,真是鬆了一口氣。
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1月10日(水)
次回作○○○の動画がいよいよ動き始める。作監上がりのカット数は現状少ないものの、1カットの枚数がかなり膨らんでいるために、早めに始動させていかないと間に合わない。今回は、原画はもとより動画にも時間がかかるカットが増えそう、と言うことは、それ以降の作業も同じく時間がかかるということ。制作スタッフもそのことを日々、肝に銘じながらがんばらねば。
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1月10日(星期三)
下一部作品○○○的視頻終於開始動工了。雖然目前由作畫監督負責的鏡頭數量較少,但由於每個鏡頭的張數大幅增加,如果不儘早啟動,恐怕會來不及。這次不僅原畫,連動畫製作的時間也可能會增加,這意味着後續的工作同樣會耗費更多時間。製作人員也必須每天牢記這一點,努力推進工作。
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1月11日(木)
絵コンテCパートのライカリールを作るための素材つくりを、制作新人の三吉に教えるために伊藤くんがつきっきりで指導。絵コンテの素材を使いながら少し難しいカメラワークをつけるための作業なのだが、やり始めるとなかなか時間のかかる作業で、二人ともかなり遅くまでがんばっていた。
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1月11日(星期四)
為了教製作新人三吉製作用於分鏡C部分的素材,伊藤全程陪同指導。這是一個使用分鏡素材並添加一些較為複雜的攝像機運動的作業,但一旦開始,發現這是一個相當耗時的任務,兩人都堅持到很晚。
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1月12日(金)
餅つき大会を翌日に控え、制作で準備を進める。まずは買出しなのだが、トッピングにする"きな粉"や"あんこ"などとともに、前回好評だった"納豆"を買おうと思ったのだが、某テレビ番組でダイエット食として紹介されたために、近くの店では品切れになっていて買うことが出来ない!そこで、制作伊藤くんの指示の下、慎太郎、三吉の若手スタッフが手分けして、各地に納豆を15パックを買いに行くことに。結果、無事購入できたのは良かったのだが、15パックの解釈を間違えて3パック入りのセットを15セット、ということは45パックも揃ってしまう。これを見た伊藤くんは、「これじゃ番組に踊らされたみたいじゃないか」と呆れてつぶやく。近隣の方々には本当にご迷惑をおかけしました。決して買い占めるつもりではなかったのであしからず・・・。その後、米を洗い水に浸したり、臼に水を張ったりと、結構準備にも時間がかかるもの、餅つきも。
この日、鈴木さんのもとに、小さくておもちゃだけれど、本物の映写機が届く。鈴木さんが、子どものころに欲しかったもので、長年探していたシロモノ(こういうのを探してきてくれるのは、いつもゲーム関係の仕事をしている釘宮さん)。さっそく上映してみるのだが、宮崎監督も居合わせて、いっしょに鑑賞。映し出された40年前のアニメーションフィルムに、「これは誰かがバイトでやったに違いない」とうなずきながら、「殺人光線という言葉がいいだろ」と内容にもしきりに興味を示す監督だった。
「さっそくセッティングする釘宮さんと、興味津々で覗き込むナヨ」
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1月12日(星期五)
為了準備第二天的搗年糕大會,我們進行了製作準備工作。首先是採購,我們打算購買作為配料的"黃豆粉"、"紅豆餡"等,還有上次很受歡迎的"納豆"。但由於某電視節目將其介紹為減肥食品,附近的商店已經售罄,無法購買!於是,在製作人伊藤的指示下,慎太郎和三吉等年輕員工分頭行動,前往各地購買15包納豆。結果雖然順利買到了,但誤解了15包的意思,買了15套每套3包的納豆,總共45包。看到這一幕的伊藤無奈地嘟囔道:「這下我們不是被節目牽着鼻子走了嗎?」給附近的居民帶來了麻煩,我們並沒有囤貨的意思,請見諒……之後,我們洗米、泡水、給臼加水等,準備工作也花費了不少時間,搗年糕也是如此。
這一天,鈴木收到了一台雖然小但是真正的玩具放映機。這是鈴木小時候一直想要的東西,多年來一直在尋找(總是能找到這種東西的是負責遊戲相關工作的釘宮)。我們立刻試映,宮崎導演也在場,一起觀看。放映的是40年前的動畫電影,導演一邊點頭說「這一定是有人兼職做的」,一邊對內容表現出濃厚的興趣,特別是「殺人光線」這個詞。
「釘宮立刻進行設置,娜約充滿興趣地窺視着。」
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1月13日(土)
昨年から、年に一度の恒例行事となった感のある、餅つき大会が決行される。今や餅つきのオーソリティであるポスプロの古城くんの指示のもと、映像部の奥井さんにも手伝ってもらい、今年もおいしい餅をつくことが出来る。餅をついた後は、きな粉、あんこ、磯辺焼き、大根おろし、納豆などそれぞれ好きなものをつけて食べたのだが、最後は蒸かしたもち米をつかずに、そのまま塩むすびにして食べるスタッフも。餅もおいしいけれど、このもち米のおにぎりも絶品です。ぜひ、皆さんも試してみてください(といってもなかなか機会がないでしょうか...)。
「餅つきのしきりはまかせろ byポスプロ古城くん」
「トッピングに不備はないか by制作伊藤くん」
「余った納豆は僕が食べます by納豆大好き渡辺」
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1月13日(星期六)
從去年開始,似乎已經成為一年一度例行活動的搗年糕大會如期舉行。在如今已成為搗年糕權威的後期製作部的古城君的指導下,影像部的奧井先生也來幫忙,今年我們再次成功製作出了美味的年糕。搗完年糕後,大家根據自己的喜好,分別蘸上黃豆粉、紅豆沙、海苔醬油、蘿蔔泥、納豆等配料享用。不過,最後也有工作人員沒有搗年糕,而是直接將蒸好的糯米捏成鹽飯糰來吃。年糕固然美味,但這種糯米飯糰也是絕品。大家一定要試試看(雖然可能沒什麼機會……)。
「搗年糕的事就交給我吧 by 後期製作部古城君」
「配料沒問題吧 by 製作部伊藤君」
「剩下的納豆我來吃 by 超愛納豆的渡邊」
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1月15日(月)
スタジオジブリとジブリ美術館関係のHPの制作は、有限会社ラファの代表、宇部市在住の髙井真一さんにお願いしている。ジブリ美術館ライブラリーのHP立ち上げを前日に控えて、年明けからは髙井さんに不眠不休で頑張ってもらっているのだが、夜になっても未だ完成を見ない。ドキドキするのだが、全ては髙井さんにかかっているので、結局は帰宅して完成の知らせを待つことに。本当は、駆けつけて手伝ったり、励ましたりしたいのだが、東京から1000キロも離れているので、それもかなわず。あとは髙井さんを信じるのみの夜だった。
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1月15日(星期一)
我們委託了位於宇部市的有限會社ラファ的代表髙井真一先生負責製作與吉卜力工作室和吉卜力美術館相關的網頁。在吉卜力美術館圖書館網頁即將上線的前一天,從新年開始,髙井先生就不眠不休地努力工作,但到了晚上仍未完成。雖然我們感到緊張,但一切都取決於髙井先生,所以最終我們決定回家等待完成的消息。其實我們很想趕去幫忙或鼓勵他,但由於距離東京有1000公里之遙,這也無法實現。那晚,我們只能選擇相信髙井先生。
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1月16日(火)
毎年恒例の健康診断が行なわれる。病院から検診車を呼んでレントゲンや心電図まで採るかなり本格的なものだ。この健康診断の日が近くなると今更体重のことが気になり急遽ダイエットを始めたりする人がいて、どうも、健康診断のことを体重測定の日と勘違いしている人も多いと思う。今年の検診に備えて無理矢理ダイエットすると、来年はそれ以上のダイエットをしなくてはならなくなり、どんどん辛くなってくると思うのだが...。確かに太りすぎは良くないですが健康とはそれだけの判断ではないので、検診結果をきちんと認識して改善するべきところはしていくように心がけたい。何事も健康あっての幸せですよ、皆さん。
「レントゲン車他が玄関に横付け。毎年の風物詩です」
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1月16日(星期二)
每年例行的健康檢查如期舉行。醫院派來了體檢車,進行包括X光和心電圖在內的相當全面的檢查。每當健康檢查的日子臨近,有些人會突然開始擔心體重,匆忙開始減肥,似乎很多人把健康檢查誤認為是體重測量日。為了今年的檢查而強行減肥,明年可能就需要更嚴格的減肥,這樣會變得越來越辛苦……確實,過度肥胖並不好,但健康不僅僅取決於這一點,我們應該正確認識檢查結果,並努力改善需要改進的地方。大家要記住,健康是一切幸福的基礎。
「X光車和其他設備停在門口。這是每年的風景。」
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1月17日(水)
さて昨日行われた健康診断で、今更ながら制作の伊藤くんの身長が伸びていることが発覚!どうやら20歳を過ぎてからも毎年少しづつ伸びている様子。でも、もう25歳になっているに身長が伸びることってあるのかなあ?整体で骨をまっすぐにすると、身長も伸びるらしいので、ないとは言い切れないのだが・・・真実は?
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1月17日(星期三)
在昨天進行的健康檢查中,發現製作部的伊藤君的身高竟然還在增長!似乎他過了20歲之後每年都在一點點長高。但是,已經25歲了還會長高嗎?聽說通過整骨讓骨骼變直,身高也會增加,所以也不能說完全不可能……真相到底是什麼呢?
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1月18日(木)
制作進行の三吉、中澤の二人が絵を画くことに目覚めたらしく、夜な夜な絵を画いては社内スタッフの評価を聞いている様子。もちろん、どうみても原画、動画には使えない出来なのだが、興味を持って挑戦してみることは良いこと。制作とはいえ、絵は実際に描かなくても絵心は身につけるべきだし、絵を見る力は仕事上で必要になったりもする。二人とも、がんばって少しでも絵を学んで欲しい。それにしても、そんな絵を見せられて評価を求められるアニメーターも大変だろうが、少しでも気分転換になるのなら、彼らのつたない絵にも付き合って下さいね。
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1月18日(星期四)
製作進行的三吉和中澤兩人似乎對繪畫產生了興趣,每天晚上都在畫畫,並向公司內的員工徵求意見。當然,從任何角度來看,這些畫都無法用於原畫或動畫,但他們對繪畫產生興趣並勇於嘗試是件好事。雖然製作工作並不需要親自繪畫,但培養對繪畫的感覺是必要的,而且在工作中有時候也需要具備鑑賞繪畫的能力。希望他們兩人都能努力學習繪畫,哪怕只是一點點。不過,被要求評價這些畫的動畫師們可能也會感到有些為難,但如果這能讓他們稍微放鬆一下心情,那就請陪他們一起看看這些稚嫩的畫作吧。
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1月19日(金)
最近すっかり自由奔放に社内を闊歩するようになったウシ子。今日はポスプロのところに来て稲城氏の席をすっかり占領していた。席の近くにストーブがあるから暖かいのだろう。気持ちよく寝ている姿を見ているとなかなか退かしようがなく、暫く、席に戻れなくて放浪せざるを得ない班長の稲城氏であった。
「1スタ2階の入口でポスプロのストーブを狙って思案中のウシコ(ボケた写真でスミマセン)」
この日の夕方、日本動画協会の賀詞交換会に出かける。手塚プロや小プロ、東映アニメーションの人たち、アニメセンターや動画協会の人たちなどに挨拶すると、ジブリも業界の一員なんだなと改めて思う。アニメフェア事務局に勤める紅一点の元女優さんも来ていて、話せてちょっぴり嬉しかった広報部の西岡氏。場所は東京秋葉原のUDXビル内のレストランで、例年より食べ物が美味しいと好評だったことも特筆事項。
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1月19日(星期五)
最近,ウシ子(Usiko)在社內自由自在地漫步。今天,她來到了後期製作部門,完全佔據了稲城先生的座位。可能是因為座位附近有暖爐,所以很暖和。看到她舒服地睡着的樣子,實在不忍心打擾,導致稲城先生不得不暫時四處遊蕩,無法回到自己的座位。
「在1號工作室二樓入口處,ウシ子正盯着後期製作部門的暖爐思考(抱歉照片有點模糊)。」
這天傍晚,我參加了日本動畫協會的新年賀詞交換會。與手塚製作公司、小製作公司、東映動畫公司的人,以及動畫中心和動畫協會的人打招呼時,我再次意識到吉卜力也是這個行業的一員。在動畫博覽會事務局工作的唯一一位女性前演員也來了,公關部的西岡先生和她聊了幾句,感到非常高興。地點在東京秋葉原的UDX大樓內的餐廳,今年的食物比往年更美味,這也值得一提。
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1月20日(土)
朝からあまりに寒いと思ったら、昼過ぎにはチラチラと初雪が。この辺りは、都心より確実に寒いのはわかっていたのだが、商品部の安田さんいわく、小金井は近くの三鷹よりも3度くらい気温が低いらしい。毎年、「大雪で電車が止まるから早く帰れ」ということに一回くらいはなるのだが、そんな日でもニュースで新宿辺りが映されると雨だったりする。今日も、雪が降ったのは、この辺りだけだった可能性も。
「寒々とした初雪が舞う頃のスタジオからの風景。残念ながら雪まではレンズに捕らえきれず。ちなみに白い建物はガイナックスさんです」
食通で名を馳せている管理部の一村さんが、狭山にある博多うどんの店に出かけてきたそう。うどんはとてもおいしかったとのことだ。しかし、その食に対する欲求にはかないません。1杯500円しないのうどんを食べるために往復2時間もかけていくのだから・・・。
「狭山にあるお店の外観(ウエスト狭山富士見店)」
前述の日誌の補足を。うどんに連れて行ったのは、実は広報部の西岡氏と田村さん。博多をこよなく愛する西岡氏は、最近の讃岐うどん至上主義に異議を唱えて博多うどんを少しでも認知してもらおうと布教活動に努めているらしい。博多うどんは、腰がなくて、ふんわりもちもちしていて、とにかく上手いのだとか。関東でも博多と同じ味と同じ価格でうどんを提供しているチェーン店を埼玉に発見してからは、たびたび出かけているとのこと。今度は、福岡出身の制作の新人、三吉ちゃんを連れて行こうと計画中との噂。
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1月20日(星期六)
早上覺得特別冷,結果下午就飄起了初雪。雖然知道這邊比市中心確實要冷,但商品部的安田說,小金井比附近的三鷹氣溫要低3度左右。每年都會有一次因為大雪導致電車停運,讓大家早點回家,但即使是那樣的日子,新聞里播到新宿附近時卻在下雨。今天可能也只有這邊下了雪。
「初雪飄落時從工作室看到的景色。遺憾的是鏡頭沒能捕捉到雪。順便一提,白色的建築是GAINAX公司。」
以美食家聞名的管理部的一村先生,據說去了狹山的一家博多烏冬麵店。他說烏冬面非常好吃。然而,他對美食的追求真是令人佩服。為了吃一碗不到500日元的烏冬面,竟然往返花了2個小時……
「位於狹山的店鋪外觀(西狹山富士見店)」
補充一下前面的日誌。其實帶他去吃烏冬面的是公關部的西岡先生和田村小姐。非常熱愛博多的西岡先生,最近對贊岐烏冬面的至上主義提出了異議,努力推廣博多烏冬面,希望更多人能了解它。據說博多烏冬面沒有嚼勁,軟糯可口,總之非常美味。自從在埼玉發現了一家以與博多相同的味道和價格提供烏冬面的連鎖店後,他就經常去那裏。據說他計劃下次帶福岡出身的製作部新人三吉小姐一起去。
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1月22日(月)
次回作○○○の美術監督の○田さんと、毎週月曜恒例の現状整理の為の打ち合わせを行なう。現在、○田さんは、背景上がりのチェック・未打ち合わせシーンの背景ボード作成・各美術さんとの美術打ち合わせ・主要カットの背景作業という4つの作業を並行してこなしている。そのため、各部の状況を伝えながらどの作業をどれ位進めるべきなのかを整理し優先順位を決め、週内の目標を作って作業を進めなければならない。この打ち合わせの最後の締めはいつも同じで、「今週も頑張りましょう!」とお互いにエールを送りあって机に戻っていくのだが、毎回、戻っていく○田さんの後姿を見ながら心の中で、「お願いします」と手を合わせる制作の面々なのである。
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1月22日(星期一)
與下一部作品《○○○》的美術監督○田先生進行了每周一的例行現狀整理會議。目前,○田先生正在同時進行四項工作:背景完成的檢查、未討論場景的背景板製作、與各位美術人員的美術討論、以及主要鏡頭的背景製作。因此,我們需要傳達各部門的情況,整理出哪些工作應該推進到什麼程度,並確定優先級,制定本周的目標,以便推進工作。每次會議的最後總是以「這周也一起加油吧!」互相鼓勵,然後各自回到工作崗位。然而,每次看着○田先生離去的背影,製作團隊的成員們都會在心中默默合掌,祈禱「拜託了」。
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1月23日(火)
年明けから社内の動画も次回作○○○に入っているが、そろそろ上がりが出始めそう。今回、動画セクションの制作を担当するのは、新人の仲澤・三吉の二人。過去のデータを見たり、表を作ったりと色々試行錯誤している。経験の浅い二人には、分からない事が沢山あるだろうが、やりとりを通して色々な事を吸収して、大きく育って欲しいと思う。
午後、スイス国営テレビの取材が来て、会議室で高畑監督のインタビューを撮影する。本国で4月に放映される、"ハイジ"が日本でどのように見られているかのドキュメンタリーだそうだ。高畑さんは、これまでにも、シュピリ没後100年を記念して催されたハイジサミットに招待されたり、スイスから新聞取材が来たり、金時山に住む日本のハイジと呼ばれているおばあさんのことについて取材を受けたり、とにかくハイジについての依頼が絶えない。そんな取材を快く受ける高畑監督も、ハイジのことだとちょっと嬉しそうなのだ。高畑さんの作品に対する愛情を感じる瞬間である。
「高畑監督取材中」
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1月23日(星期二)
新年伊始,公司內部的視頻製作也進入了下一部作品○○○的階段,似乎很快就會有成果了。這次負責視頻部分製作的是新人仲澤和三吉兩人。他們查閱了過去的數據,製作了表格,進行了各種嘗試。對於經驗尚淺的兩人來說,肯定有很多不懂的地方,但希望通過交流,他們能吸收各種知識,迅速成長。
下午,瑞士國家電視台的記者來訪,在會議室拍攝了高畑導演的採訪。據說這是為了在本國4月播出的紀錄片,探討《海蒂》在日本是如何被看待的。高畑導演之前也曾受邀參加紀念施皮里逝世100周年的海蒂峰會,接受過來自瑞士的報紙採訪,以及關於住在金時山被稱為「日本海蒂」的老奶奶的採訪,總之關於海蒂的邀請從未間斷。高畑導演愉快地接受了這些採訪,每當談到海蒂時,他似乎都顯得特別高興。這是感受到高畑導演對作品熱愛的瞬間。
「高畑導演採訪中」
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1月24日(水)
今年初めての関連事業報告会議が催される。各部署から一ヶ月と現状の報告を社長である鈴木さんに対して行なう会議だ。今月から美術館からの出席者が3人増えたため総勢21人の報告会となり、会議室も満杯状態。さらに、春からの新事業の立ち上げも控えており、ますます大会議になることも決定している。ただ安心して良いと思うのは、そのうち鈴木さんの方針変換があって、急に出席者が半減される日がくるだろうなあと予想されること。会議のブラックマンデーは遠くない。
ようやく、昨年末の忘年会幹事の打ち上げが決行される。一番頑張っていた出版部の伊平嬢の「お疲れさまです。お忙しいとは存じますが、やっぱり打ち上げをしておかないと今年も(!?)頑張れないと思い・・・。」という涙の訴えに応えた待望の宴である。食事はイタリアンだったのだが、この日はなんだか尋常じゃないスピードで次々と出てくる皿を平らげてしまう。腹が減っていたせいもあるのだが、いくらなんでもこのペースはおかしい。思うに、店内に流されているBGMがイタメシには似合わないアップテンポで、どうもこのテンポに乗せられるまま食べてしまったようなのだ。その証拠に呑気な曲調に替わった途端、今度はデザートが猛烈に欲しくなる。パブロフの犬なのか、なんだかマインドコントロールされている気分の夜だった。でも、とても美味しくて財布にも優しかったのでOKなんだけど。
「お次はピザでござい。フォークが勢い良く皿に向かう」
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1月24日(星期三)
今年首次的相關事業報告會議舉行。各部門向社長鈴木先生匯報一個月以來的工作進展和現狀。由於本月美術館方面增加了三名出席者,總共有21人參加報告會,會議室座無虛席。此外,春季即將啟動的新項目也使得會議規模進一步擴大。不過,讓人稍感安心的是,預計鈴木先生會調整方針,突然減少出席人數的那一天應該不遠了。會議的「黑色星期一」即將到來。
終於,去年年底的忘年會幹事聚會得以舉行。這是為了回應出版部的伊平小姐的懇求:「大家辛苦了。我知道大家都很忙,但如果不舉行聚會的話,今年可能也無法繼續努力了……」這場期待已久的宴會終於實現了。晚餐是意大利菜,但不知為何,菜品的上菜速度異常快,大家迅速將一盤盤菜一掃而空。雖然也有點餓,但這個速度確實有些奇怪。想來,店內播放的背景音樂節奏輕快,與意大利菜不太相稱,可能是被這節奏帶動着吃得太快了。證據就是,當音樂換成悠閒的曲調時,大家突然對甜點產生了強烈的渴望。仿佛成了巴甫洛夫的狗,感覺像是被某種心理操控了。不過,食物非常美味,價格也很實惠,所以還是很滿意的。
「接下來是披薩。叉子迅速伸向盤子。」
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1月25日(木)
本日未明、初代アニメージュ編集長尾形英夫氏が亡くなられました。享年73歳でした。
尾形さんの訃報を受けて、鈴木さんはすぐさま御遺族や葬儀関係者との打ち合わせに。ジブリに戻って夕方からは、通夜と葬儀のスタッフィングを含めた打ち合わせが行なわれる。尾形さんは、鈴木さんの直接の上司というだけでなく、人生においても師匠ともいえる人でした。ご冥福をお祈り申し上げます。
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1月25日(星期四)
今日凌晨,初代《Animage》編輯長尾形英夫先生去世,享年73歲。
接到尾形先生的訃告後,鈴木先生立即與遺屬和葬禮相關人員進行了商議。回到吉卜力後,從傍晚開始,包括守夜和葬禮的人員安排在內的討論也進行了。尾形先生不僅是鈴木先生的直接上司,也是他人生中的導師。願他安息。
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1月26日(金)
1スタ2階の話。仕事中突然、バサッという音とともに上着を掛ける衣装ラックが落ちる。それを見た制作とポスプロの面々は、誰もが「幽霊の仕業に違いない」と決め込んでいたという。というのは、最近ジブリ1スタでは、扉が独りでに開いたとか、日曜に一人で仕事をしていると物音がするだとか奇妙な出来事が頻繁に報告されていたからだ。ジブリには「火垂るの墓」の制作時に頻繁に幽霊が出たという逸話が残っているので、なんだかマジで怖い。ただ、幽霊がどうしたよりも日曜に一人で仕事をしているという事も、悲しい気がするのだが・・・。
「またも幽霊のしわざか!?パイプが抜けて落ちた衣装ラック」
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1月26日(星期五)
關於1號工作室二樓的事情。工作中突然傳來「啪」的一聲,掛外套的衣架掉了下來。看到這一幕的製作和後期製作人員都一致認為「這一定是幽靈乾的」。因為最近在吉卜力1號工作室,經常有報告說門會自己打開,或者周日獨自工作時會聽到奇怪的聲音。吉卜力還流傳着在製作《再見螢火蟲》時頻繁出現幽靈的軼事,所以感覺真的很可怕。不過,比起幽靈做了什麼,更讓人感到難過的是周日還要獨自工作……
「又是幽靈的惡作劇!?管道脫落導致衣架掉落」
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1月27日(土)
実はこの週末は、ジブリ社内のスキー部の合宿でした。ただ、前日に尾形さんが亡くなったために、急遽、行ける人間だけの有志ツアーに変更という緊急事態に。福島県の羽鳥湖というところに行ったのですが、午前中は快晴だったのに、御通夜がある夕方にはご覧のような大雪状態。これも、尾形さんの涙雪だったのかもしれません。
「冷たい雪が頬を叩き、目にしみる」
「夜中には満天の星空に真冬の半月が冴え冴えと光を放っていた」
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1月27日(星期六)
其實這個周末是吉卜力公司內部滑雪部的合宿活動。然而,由於前一天尾形先生去世,緊急情況下改為只有能去的人參加的自願旅行。我們去了福島縣的羽鳥湖,上午還是晴朗的天氣,但到了傍晚舉行守夜時,卻變成了這樣的大雪。也許這也是尾形先生的淚雪吧。
「冰冷的雪拍打着臉頰,刺痛着眼睛」
「夜空中,滿天的星星和寒冬的半月明亮地閃耀着」
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1月28日(日)
朝から亡くなられた尾形英夫さんの告別式が執り行われました。この方は、高畑さん、宮崎さん、鈴木さんだけでなく、スタジオジブリにとっても恩人ともいえる人。告別式では弔辞を宮崎監督自らが読み上げ、しめやかに見送ることが出来ました。改めて、尾形さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
「在りし日の尾形さんと寄せるメッセージ」
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1月28日(星期日)
早上舉行了尾形英夫先生的告別儀式。這位先生不僅是高畑先生、宮崎先生、鈴木先生的恩人,也可以說是對吉卜力工作室有恩的人。在告別儀式上,宮崎導演親自宣讀了悼詞,我們以肅穆的心情送別了他。再次衷心祈願尾形先生安息。
「與尾形先生昔日的身影及寄語」
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1月29日(月)
~長閑な話題1~
1スタの玄関を出ると、ギャーギャーという声がする。ふと見上げると、一匹のヒヨドリが脇の木に止まっていて、向かいに止まっているカラスをしきりに牽制しているのだった。こんな近くで鳥を見たのは久しぶり。のどかな、小金井の午後だった。
「ひよどりです。カラスを意識しています。」
~長閑な話題2~
"シャチの日常"
「何か食べ物はないかニャー」
「ちょっとお邪魔します...」
「ニャッ、獲物ハケーン!」
「おいおい、それはゴミだから」
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1月29日(星期一)
~悠閒的話題1~
走出1號工作室的門口,聽到嘰嘰喳喳的聲音。抬頭一看,一隻鵯鳥停在旁邊的樹上,不停地牽制着對面停着的烏鴉。好久沒有這麼近距離地看到鳥了。這是一個寧靜的小金井的下午。
「這是鵯鳥。它在警惕烏鴉。」
~悠閒的話題2~
「虎鯨的日常」
「有沒有什麼吃的喵?」
「打擾一下...」
「喵,獵物不見了!」
「喂喂,那是垃圾啊。」
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1月30日(火)
次回作○○○のキャストのオーディションが行われる。子役のオーディションということで、もちろん全員子供なのだが、総勢160名近くが参加したそう。これだけ集まると色々な子供たちがいるようで、マイクに向かってもなかなかしゃべらない子や自己紹介に物まねを繰り返す子などがいたりして、オーディションを進行させるだけでも大変な作業だとか。さらには、この中から役に適したキラリと光る子供を見つけ出さなくてはならないのだ。今回、子供がキーなので、この苦労はしばらく続きそう。
この日、ジブリ美術館の次回の企画展の展示物のチェックが宮崎監督のアトリエで行なわれる。発案は宮崎監督なのだが、この展示に深くかかわる高畑監督も同席して、貴重なツーショットが実現する。40年の付き合いになるふたりとはいえ、最近は仕事を一緒にすることも少ないので、同席するのは美術館の理事会とか社員旅行しかなく結構貴重。そういうわけで、とりあえず写真を一枚。(美術館の新展示は5月のメンテナンス休館明けから公開の予定です)
「大きなスプーンの秘密は、5月に明らかに」
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1月30日(星期二)
下一次作品○○○的演員選拔試鏡舉行。因為是兒童演員的試鏡,當然所有參與者都是孩子,據說總共有近160名孩子參加。這麼多人聚集在一起,各種各樣的孩子都有,有的孩子對着麥克風也不怎麼說話,有的孩子在自我介紹時反覆模仿別人,光是進行試鏡就已經是一項非常艱巨的任務了。而且,還必須從這些孩子中找出適合角色的、閃閃發光的孩子。這次因為孩子是關鍵,所以這種辛苦似乎還要持續一段時間。
這一天,在宮崎導演的工作室里,吉卜力美術館下一次企劃展的展品進行了檢查。這個企劃是宮崎導演提出的,但與此展示密切相關的高畑導演也一同出席,實現了珍貴的兩人同框。雖然兩人已經有40年的交情,但最近一起工作的機會很少,所以只有在美術館的理事會或員工旅行時才會同席,相當珍貴。因此,先拍了一張照片。(美術館的新展覽預計在5月維護休館結束後公開)
「大勺子的秘密,將在5月揭曉」
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1月31日(水)
今日は本当に暖かい日。東京では最高気温が17度になるという予報で、まだ寒の内だというのに、春本番のような天気だった。富山から打ち合わせのために上京してきた北日本放送の方もあまりの暖かさにびっくりしていた様子。その富山も暖冬のあおりを受けて雪不足で、来月から第56回全国高校総体スキー大会が行われるというのに、その雪不足のためにスノーマシーンをフル稼働させたり、雪を運んだりして競技ゲレンデを整えているとのこと。無事、開催されると良いですね。(そんなポカポカ陽気が続くジブリでは、密かに、先週スキーに行けなかった鈴木プロデューサーを中心にスキーのリターンマッチを企画中。はたして来週末、雪は残っているのだろうか?)
ぴあ社から出ている月刊「インビテーション」という雑誌に、鈴木プロデューサーが連載を持っている。毎回、身近な映画関係の人が本人の意思とは無関係に登場している業界でも注目のあのページだ。題して「としお写真日誌」。現在店頭に並んでいる2月号で、すでに15回を数える長期連載である。その編集担当は、映画業界でも名物人間の"浅岡さん"。浅岡さんはとにかく面白い人で、口から生まれたのではないかと思えるほど次から次へと言葉が飛び出して、決して人を飽きさせない人なのだ。お世辞なのかヨイショなのか本心なのか良くわからない相槌を打ちながら人を煙に巻くトークで、取材中は笑いが途切れることがない。そんな浅岡さんを鈴木さんも結構気に入っているよう。来週末のスキーにもまたまた参加するという編集者魂は大したものだし。
「ジェリー(ゴールドスミス)命。これでも映画音楽にはうるさいです。」
というわけで、2007年1月はおしまいです。
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1月31日(星期三)
今天真是暖和的一天。東京的最高氣溫預計將達到17度,雖然還在寒冬時節,但天氣卻像春天一樣溫暖。從富山來東京開會的北日本放送的工作人員也對這異常的溫暖感到驚訝。富山也受到暖冬的影響,雪量不足,儘管下個月將舉行第56屆全國高中滑雪大賽,但由於雪量不足,他們不得不全力運轉造雪機,甚至運雪來整修比賽場地。希望比賽能順利舉行。(在吉卜力,這樣溫暖的天氣持續着,上周沒能去滑雪的鈴木製作人正在秘密策劃滑雪的返場賽。不知道下周末雪還會不會剩下呢?)
由ぴあ社出版的月刊雜誌《Invitation》上,鈴木製作人有一個連載專欄。每期都會有一些電影界的人士在本人不知情的情況下登場,這個專欄在業界也備受關注。專欄名為「敏夫寫真日記」。目前在售的2月號已經是第15期,是一個長期連載。負責編輯的是電影界有名的「淺岡先生」。淺岡先生是個非常有趣的人,他的話總是滔滔不絕,仿佛是從嘴裏蹦出來的,絕不會讓人感到無聊。他一邊說着讓人分不清是恭維、奉承還是真心的附和,一邊用煙霧彈般的話語讓人摸不着頭腦,採訪過程中笑聲不斷。鈴木先生似乎也很喜歡淺岡先生。淺岡先生還表示要參加下周末的滑雪活動,這種編輯精神真是令人佩服。
「傑瑞(戈德史密斯)萬歲。我對電影音樂可是很挑剔的。」
就這樣,2007年1月結束了。
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