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12月2日(火)
そろそろ更新してください、とHP担当者のやんわりと厳しい催促を受けてしまったので、コンディション作りもままならないまま《僕》のダイエット日誌を更新することに致しました。
前回言い訳を書いた後、ジブリ内部では物理的な変革の波が押し寄せてきました。具体的には、2月からの一時帰休あけ新作作画インに向けて、1スタ2階の全面的リニューアルと、1,2,3スタの部署の入れ替えです。そりゃ~大変でした。我制作部も3スタ1階に引越しとなりました。また言い訳ですね。話を戻しましょう。
“コンディション作りもままならないまま”と書きましたが、実は体重やらコンディションを戻す以前の“ダイエットに望む気持ち”を取り戻すのに一苦労で、一度中断したものを再開する難しさを改めて思い知る、というのが本当のところです。この更新にあたり、まず行動を起こすべきことは、これまで書いたダイエット日誌を読み返すことと体重計に乗ることだと思い、重い心と体を動かしてみました。いざ日誌を読み返してみると、更新している文章が抜け落ちていることに気づきましたので、改定しておきました。過去のことはどうでもよい、とは思ったのですが、あくまでも正確な記録として日誌を綴っていたつもりなのでご容赦ください。
どの更新部分が間違っているかを、特に記しておくほどのものではないですが、《僕》の記録で言うところの10月30日分が更新されておらず、10月31日の記録が、10月30日の記録として更新されていたのです。確かにたいした問題ではないのですが、あのころのイメージとして一日に0.5kづつ減少している規則正しさ(減り過ぎることもなく、減らなさ過ぎでもない)に僅かばかりの快感めいたものを感じていたので、《僕》としてはちょっとだけ重要だったのです。さて、次は体重です。リバウンドという、もっとも忌み嫌う単語が脳裏から離れずに、これまで体重計に乗ることを拒否していたのですが、今朝、断腸の思い、いや正確には寝ぼけていた勢いで乗ってみることにしました。さあ、これで本当にダイエット日誌の再開となります。ご愛読の方々には、次の日曜日までの時限的ダイエット日誌をお楽しみいただければ幸いです。
この日の体重:71kg。これをリバウンドと呼ぶべきか。
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12月2日(星期二)
由於網站負責人溫和但嚴厲地催促我更新,儘管狀態還未調整好,我還是決定更新《我》的減肥日誌。
上次寫了些藉口之後,吉卜力內部迎來了一波物理變革。具體來說,為了迎接2月開始的臨時休假後的新作動畫製作,1號工作室的二樓進行了全面翻新,1、2、3號工作室的部門也進行了調整。真是~太忙了。我們製作部也搬到了3號工作室的一樓。又是在找藉口呢。言歸正傳。
雖然寫了「狀態還未調整好」,但實際上,在恢復體重和狀態之前,重新找回「想要減肥的心情」才是最費勁的,這讓我再次意識到,一旦中斷後再重新開始是多麼困難。為了這次更新,我認為首先應該做的是重新閱讀之前寫的減肥日誌和稱體重,於是拖著沉重的心和身體行動了起來。重新閱讀日誌時,發現有些更新內容遺漏了,所以進行了修訂。雖然覺得過去的事情無所謂,但我一直認為日誌應該作為準確的記錄,所以請大家見諒。
雖然並不特別需要指出哪部分更新有誤,但在《我》的記錄中,10月30日的日誌沒有更新,而10月31日的記錄被當作10月30日的記錄更新了。確實不是什麼大問題,但那時候每天減少0.5公斤的規律性(既不會減得太多,也不會減得太少)讓我感到一絲快感,所以對《我》來說,這一點點細節還是挺重要的。接下來是體重。由於「反彈」這個最令人厭惡的詞一直縈繞在腦海中,我一直拒絕稱體重,但今天早上,我懷著斷腸的心情,或者說是在半睡半醒的狀態下,終於站上了體重秤。好了,這下減肥日誌真的重新開始了。希望喜歡閱讀的朋友們能享受接下來到周日為止的限時減肥日誌。
今天的體重:71公斤。這應該被稱為反彈嗎?
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12月4日(水)
朝食:鮭のおかゆ。ウーロン茶1杯。午前中~お昼:珈琲2杯。午後~夕方:ローソンおにぎり3個、珈琲2杯 打ち合わせ等の理由でお昼を普通の時間に食べることが出来なかったため、遅いお昼をとる。ちなみに現在ジブリ社内の大改装中のため、《僕》のいる部屋も柑橘系の塗装の匂いが充満していて、食欲の減退に一役買っているような気がする。晩:焼き肉 う~ん、これが辛い。打ち合わせをしながらの食事会というのは、避けては通れない関門。そのような会食時には、全く食べないわけにもいかず、目の前においしいものが次から次へと登場してくる誘惑とダイエットの折り合いをつけるのは大変な作業だと痛感する。
ワークアウト:エアロバイク(BGM:ジェームス・テイラー「one man dog」総尺38分)
またいつものようにヴァームを1袋飲んでから運動する。この日の体重:71kg。やっぱり焼き肉がいけなかったのか。
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12月4日(星期三)
早餐:鮭魚粥。一杯烏龍茶。上午到中午:兩杯咖啡。下午到傍晚:三個羅森飯糰,兩杯咖啡。由於開會等原因,無法在正常時間吃午飯,所以吃得比較晚。順便說一下,目前吉卜力公司正在進行大規模裝修,我所在的房間也充滿了柑橘類塗料的味道,感覺這也在一定程度上影響了我的食慾。晚餐:烤肉。嗯,這真是讓人頭疼。一邊開會一邊吃飯,這是無法避免的難關。在這種聚餐場合,完全不吃是不可能的,面對眼前不斷出現的美味誘惑,與減肥之間的平衡真是讓人感到非常困難。
鍛鍊:動感單車(背景音樂:詹姆斯·泰勒的《One Man Dog》,總時長38分鐘)。
像往常一樣,運動前喝了一袋Verm。今天的體重:71公斤。果然烤肉還是不行啊。
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12月5日(木)
朝食:梅のおかゆ。ウーロン茶1杯。午前中~お昼。お寿司1人前 小金井にある○島寿司に食べにいく。午後~夕方:珈琲2杯。晩:再びお寿司1人前ごまたまご1個 全くもって言い訳ですが、この晩の食事も打ち合わせ時に出されたもので、やはり手をつけないわけには・・・。
ワークアウト:エアロバイク。(BGM:ケニー・ロギンス「outside from the redwoods」総尺72分)
いつものようにヴァームを1袋摂取。この間、あまり体重の減りがないので、いつもの倍の時間運動に費やしたが・・・。この日の体重:71kg。全く減る兆しがない。うーん、やはり食事制限をもう少し厳しくしなければ・・・。
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12月5日(星期四)
早餐:梅子粥。烏龍茶一杯。上午到中午:一人份壽司。去小金井的○島壽司店吃。下午到傍晚:兩杯咖啡。晚餐:再次一人份壽司,一個芝麻蛋。完全是個藉口,但晚餐也是在會議時提供的,還是不能不吃……
鍛鍊:動感單車。(背景音樂:肯尼·羅傑斯的《Outside from the Redwoods》,總時長72分鐘)
像往常一樣吃了一袋Verm。最近體重沒有怎麼下降,所以花了平時兩倍的時間運動……今天的體重:71公斤。完全沒有下降的跡象。嗯,看來必須再嚴格一點控制飲食……
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12月6日(金)
朝食:なし。午前中~お昼。ヤクルトジョア1本。午後~夕方:みかん2個。本名陽子さんが差し入れてくれたアップルパイ1切れ。晩:焼き餃子3個。小籠包3個。麻婆豆腐半皿。ウーロン茶2杯
これで本当にダイエットをしているのかと言われても仕方がないが、この日もジブリ忘年会の打ち合わせのために○○テレビの○屋さんとの食事だったので、半ばあきらめがちに食べてしまった。しかも自宅に戻ってから不覚にも寝てしまったので、ワークアウトも体重測定も出来なかった。このダイエット日誌を始めたときの体重が72kgで、昨日までの体重が71kg。このままでは不甲斐ない成果に終わりそうな気配がするので、この土・日で奥の手を出すことにします。
あと2日分の更新でこのダイエット日誌も終わりになりますので、もう暫くご辛抱ください。
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12月6日(星期五)
早餐:無。上午到中午:一瓶養樂多。下午到傍晚:兩個橘子。本名陽子小姐送來的蘋果派一塊。晚餐:三個煎餃,三個小籠包,半盤麻婆豆腐,兩杯烏龍茶。
雖然可能會被人說這樣真的在減肥嗎,但這一天也是為了吉卜力忘年會的籌備,和○○電視台的○屋先生一起吃飯,所以半放棄地吃了。而且回家後不小心睡著了,所以沒能鍛鍊也沒能稱體重。開始這個減肥日記時的體重是72公斤,到昨天為止是71公斤。感覺這樣下去可能會以不盡人意的結果告終,所以這個周末我要使出殺手鐧。
還有兩天的更新,這個減肥日記就要結束了,所以請再忍耐一下。
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12月7日、8日(土、日)
48時間ミラクルダイエット 昨日の更新で奥の手と言っていたのはこのことです。これまで、ある特定のダイエット商品を利用して減量を行ったことがなかったので、この機会にミラクルダイエットを試してみた。これはいろいろな果実のエキスで作られた飲み物で、味はオレンジジュースっぽい。ダイエットの内容は、このオレンジジュースっぽい飲料を2日かけて飲み続けるもので、それ以外は水だけを摂取できるという断食系ダイエット。はじめの1日は、特に空腹感はなかったが口寂しい感じがあり、気を紛らわすためにテレビを見ていても食べ物の情報に過敏に反応するようになる。改めて思うと、テレビから流れてくる食べ物の情報が如何に多いかがわかった。飲んでいる最中、とくにお腹が痛くなるとか、お腹をこわすと言うこともなく、ごく普通の体調のまま過ごせた。ただ利尿作用があるのが、トイレが近くなっていた。2日目になると、食事を特に食べたいという衝動もなく、友人と会うためにファミレスに入っても、イライラすることがなかったのは不思議な感じだった。ただ一番辛いのは、エネルギーになる食物を取っていないので、いつもの室内温度でも寒く感じられことで、やはり断食系ダイエットは、もう少し暖かい時にやるべきだと痛感した。さて、一番肝心である体重だが、この2日間終了時の体重が69kg。
先週金曜日の時点で71kgだったので、結果2kg減量した。ただ、これがミラクルダイエットのお陰なのか、それとも2日間全く食べていなかったせいなのかはわからないところ。
10月28日から一時中断を挟みながら行った一週間のダイエットは、結果として72kgから69kgへと3kg減量した。これまでを振り返って何が一番効果的だったのかといえば、やはりヴァームを飲みながらのエアロバイクのような気がする。当たり前の結論と言えばそれまでだが、適度な食事制限と運動が一番効果あることがわかった。ダイエット日誌は今日で終わりますが、この機会を最大限に生かしつつ、あと10kgの減量を目指していきます。最後に、このような全く持って個人的な日誌を読んで頂き、ありがとうございました。励ましのお便りまで頂き恐縮するばかりです。恐らく次の更新からは、もう少しまともな日誌になるそうなので、これに懲りずにジブリのHPをご愛読ください。よろしくお願い致します。
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12月7日、8日(星期六、日)
48小時奇蹟減肥 昨天更新中提到的「絕招」就是這個。之前從未使用過特定的減肥產品,所以藉此機會嘗試了奇蹟減肥。這是一種由各種水果精華製成的飲料,味道像橙汁。減肥的內容是在兩天內持續飲用這種類似橙汁的飲料,除此之外只能喝水,屬於斷食類減肥。第一天並沒有特別感到飢餓,但嘴巴有些寂寞,為了分散注意力看電視時,對食物的信息變得異常敏感。再次意識到,電視上關於食物的信息是多麼的多。在飲用過程中,並沒有感到肚子痛或腹瀉,身體狀況非常正常。只是由於利尿作用,上廁所的頻率增加了。到了第二天,並沒有特別想吃東西的衝動,即使和朋友一起進入家庭餐廳,也沒有感到煩躁,這讓我感到有些不可思議。但最難受的是,因為沒有攝入提供能量的食物,即使在平常的室內溫度下也感到寒冷,深刻體會到斷食類減肥應該在更暖和的時候進行。那麼,最關鍵的是體重,這兩天結束時的體重是69公斤。上周五時是71公斤,所以結果是減了2公斤。只是,這到底是奇蹟減肥的效果,還是因為兩天完全沒有吃東西,還不得而知。
從10月28日開始,雖然中間有暫時中斷,但一周的減肥結果是體重從72公斤減到了69公斤,減了3公斤。回顧過去,最有效的方法還是邊喝Verm邊騎健身車。雖然這是理所當然的結論,但適度的飲食限制和運動是最有效的。減肥日記今天就結束了,但我會充分利用這次機會,繼續努力減掉剩下的10公斤。最後,感謝大家閱讀這樣完全個人的日記,甚至收到了鼓勵的信件,真是受寵若驚。可能從下次更新開始,日記會變得稍微正常一些,所以請不要因此而對吉卜力的官網失去興趣。請多多關照。
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12月10日(火)
今週は私がこのページの担当ということになったので、ジブリにまつわるちょっとした話について書いていきます。
その前に念のため確認すると、本来このページは「スタジオジブリ日誌」であり、スタジオジブリで起こった様々な出来事を、作品の制作状況を中心にして毎日綴っていくページです。しかし、現在ジブリは大半のスタッフが一時帰休中で、社内もその間を利用しての工事や模様替え、配置換えの真っ最中。通常の制作日誌スタイルを続けることは不可能と判断したため、社内に残っているスタッフが持ち回りで、日誌のスタイルを借りながら各自自由にテーマを選んで書くことになったわけです。
これまではツールド信州、ダイエットといったテーマで毎日続いてきました(と言いつつ間が随分空きました)が、3番手の私は、一応ジブリに関連のある話を書こうと思います。ジブリよもやま話みたいな感じになれば幸いです。
さて、本日はある噂話について。いつ頃からか知りませんが、ジブリ作品のモデルとなった場所がオーストラリアの至る所にある、という話が一部で広まっているようです。そういうことは特に無いのですが、単なる噂ではなく事実として受け止めている人もいるらしく、ごくたまに問い合わせがあったりします。
なぜこういう話が広まったかは不明ですが、これまで私が聞いた話から想像するに、発端は「風の谷」だったようです。
オーストラリアの某所には、本当に「風の谷」という名前(もちろん英語でしょう)の場所があるらしい。で、現地を訪ねた「ナウシカ」を知る人が「ここはもしかしたらナウシカに出てくる風の谷のモデルかもねー」というような話を誰かにしたところ、いつの間にか「モデルかもねー」が「モデルらしい」、しまいには「モデルだ」という風に変化してしまった。で、「ナウシカ」があるなら他の作品もあるのではということで、モデルとされる場所が次々に“推定”され、“推定”が“断定”化されていった、と。
ジブリ作品でも、ものによっては実在の場所をモデルにしたり参考にしたりしているケースが勿論ありますが、少なくとも、オーストラリアについてはそういう場所は存在しません。にもかかわらず、こういう話がある程度広まるというのは、ほんと、噂とは妙なものですね。
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12月10日(星期二)
本周輪到我負責這個頁面,所以我想寫一些關于吉卜力的小故事。
在此之前,先確認一下,這個頁面原本是「吉卜力工作室日誌」,主要記錄吉卜力工作室發生的各種事情,尤其是作品的製作進展。然而,目前吉卜力的大部分員工都在暫時休假中,公司內部也正在利用這段時間進行施工、裝修和重新布局。因此,我們判斷無法繼續以通常的製作日誌風格更新,於是決定由留在公司的員工輪流負責,借用日誌的形式,各自自由選擇主題來寫。
到目前為止,已經有人以「環遊信州」、「減肥」等主題連續寫了幾篇(雖然中間間隔了很久),作為第三位輪值的我,打算寫一些與吉卜力相關的內容。如果能寫成類似吉卜力閒談的風格,那就再好不過了。
那麼,今天我想談談一個傳聞。不知道從什麼時候開始,有傳言說吉卜力作品的取景地遍布澳大利亞各地。實際上並沒有這樣的事情,但似乎有些人把這個傳聞當成了事實,偶爾還會有人來詢問。
為什麼會有這樣的傳聞流傳開來,原因不明,但根據我聽到的一些說法,源頭似乎是《風之谷》。
據說在澳大利亞的某個地方,真的有一個叫「風之谷」的地方(當然是用英語命名的)。然後,有了解《風之谷》的人去那裡參觀時,隨口說了一句「這裡說不定就是《風之谷》的取景地呢」,結果不知不覺間,「說不定」變成了「好像是」,最後甚至變成了「就是」。於是,既然《風之谷》有取景地,那其他作品可能也有,於是各種「推測」的取景地接連出現,最終「推測」變成了「確定」。
當然,吉卜力的作品中,有些確實是以真實地點為原型或參考的,但至少澳大利亞並不存在這樣的地方。儘管如此,這樣的傳聞還是在一定程度上流傳開來,真是讓人感嘆,謠言真是奇妙的東西啊。
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12月11日(水)
ジブリのよもやま話、今回はちょっとおたくな話をしてみようと思います。題して「幻のカット」。
ジブリ作品には「作画したが本編に使われなかったカット」は、ほとんどありません。しかし、全くないわけではなく、中には、そのカットのスチル写真が世に出ているケースもあります。
私が最初に気が付いたのは「天空の城ラピュタ」のあるカットでした。当時はまだジブリに所属していなかったので、一ファンとして「ラピュタ」公開時に関連本の「天空の城ラピュタ ガイドブック」を本屋で買ったのですが、その中に映画館で見た覚えのないカットの写真があったのです。
シータの回想シーンで、湖の方から向かってくる4人の男(そのうちの1人はムスカ)を捉えたシータの主観風ショット、絵コンテでは最初はすごいロング(cut421)で、その後ほぼフルサイズのショット(cut422)が続くのですが、このふたつ目のカットであるcut422は、映画本編では出てきません。欠番になっています。しかし、「天空の城ラピュタ ガイドブック」には、そのカットのカラー写真が掲載されていました。恐らく、cut422は映画の編集段階でカットされたのでしょうが、公開に間に合うように、映画制作と並行して編集されたこの本には、その写真がそのまま掲載されたのでしょう。
「ラピュタ」の絵コンテは他のジブリ作品と同様、ジブリ出版部が発行する「スタジオジブリ絵コンテ全集」に収録されており、現在容易に入手可能です。この「スタジオジブリ絵コンテ全集」は絵コンテと本編の違いをまとめたページもあり、また、作品によってはセリフの違いを発見をすることも出来ます。もちろん絵コンテとして、各カットの絵やト書きに込められた演出意図を読むだけでも十分面白いはず(すみません、ついPRをしてしまいました)。
一方、「天空の城ラピュタ ガイドブック」の発行はもう16年前ですが、昨年夏、「千尋」の公開に合わせたフェアの中で復刻版が限定発売されています(ローソンのLoppiによる限定発売。現在は販売終了)。こちらの入手は困難かもしれません。
ちょっと長くなったので本日はこれくらいにして、この話題は明日も続きます。
年末に向けそろそろ忘年会シーズンであるが、ジブリでも毎年恒例の忘年会が年末最後の日に行われることになり、その打ち合わせが行われる。
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12月11日(星期三)
今天我想和大家聊一聊吉卜力的一些趣聞,這次的話題可能會有點偏門,題目叫做「幻之鏡頭」。
吉卜力的作品中,「畫了但沒有在正片中使用」的鏡頭幾乎是沒有的。不過,也並非完全沒有,其中有些鏡頭的劇照甚至已經流傳到了外界。
我最早注意到的是《天空之城》中的某個鏡頭。當時我還沒有加入吉卜力,只是作為一個粉絲,在《天空之城》上映時在書店買了相關的書籍《天空之城 指南書》。書中有一張我在電影院裡沒有見過的鏡頭照片。
那是希達回憶場景中的一個鏡頭,從湖的方向走來的四個男人(其中一個是穆斯卡),希達的主觀視角鏡頭。在分鏡腳本中,最初是一個很長的鏡頭(cut421),接著是一個幾乎全尺寸的鏡頭(cut422)。然而,這第二個鏡頭cut422並沒有出現在電影正片中,成為了一個缺失的編號。不過,《天空之城 指南書》中卻刊登了那個鏡頭的彩色照片。大概,cut422在電影剪輯階段被刪掉了,但為了趕上電影的上映,這本書在電影製作的同時進行了編輯,所以那張照片被直接刊登了出來。
《天空之城》的分鏡腳本和其他吉卜力作品一樣,收錄在吉卜力出版部發行的《吉卜力分鏡全集》中,現在很容易就能買到。這本《吉卜力分鏡全集》還總結了分鏡和正片之間的差異,有些作品中還能發現台詞的不同。當然,作為分鏡腳本,光是閱讀每個鏡頭的畫面和說明,也能感受到其中的導演意圖,非常有趣(抱歉,忍不住打了個廣告)。
另一方面,《天空之城 指南書》的發行已經是16年前的事了,不過去年夏天,配合《神隱少女》的上映,推出了限量復刻版(通過羅森的Loppi限量發售,現已售罄)。現在想要買到這本書可能有點困難。
今天的話題有點長了,就到這裡吧,明天我們繼續聊這個話題。
隨著年末臨近,忘年會的季節也快到了,吉卜力每年慣例的忘年會也將在年末的最後一天舉行,相關的準備工作正在進行中。
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12月12日(木)
本日は「幻のカット」の続きです。今出ている出版物で割と簡単に確認出来るのが、「紅の豚」のエンディング。「ジ・アート・オブ・ポルコロッソ」の83ページに掲載されている2枚のカラースチル写真は、どちらも「紅の豚」のエンディングに出てくるはずだったカットの写真ですが、結局本編では出てきません。
「スタジオジブリ絵コンテ全集7 紅の豚」にはその部分の絵コンテが収録されています。フィオのモノローグの後、愛機に乗るポルコが、大型のジェット旅客機を追い越し、空のかなたへ飛んでゆく、そして映画は終わるというのが絵コンテでのプランでした。そして、作画もされました。しかし結局この部分は、空のかなたへ飛んでいくポルコ艇のロングショットのみで終わっています。ですから「幻のカット」というよりは「幻のエンディング」と言ってもいいかもしれません。
正確に言うと、「ジ・アート」に掲載されている2枚のスチル写真のうち、1枚は該当するカットが絵コンテにありますが(ゴーグル、マスクを装着したポルコを真横から捉えたバストショット)、もう1枚(ジェット機とポルコ艇を斜め下から捉えたロングショット)の絵は、該当するカットが単行本化された絵コンテにも入っていません。その直前のフィオのナレーションが被さる部分も、絵コンテと完成した映画は画・セリフ共に少し違います。いろいろな資料と本編を比較してみると、なかなか興味深いと思います。「スタジオジブリ絵コンテ全集7 紅の豚」、「ジ・アート・オブ・ポルコロッソ」、いずれの本もまだ刊行中です(とまたPR)。
最後に、「千と千尋の神隠し」について。あの作品でも1カット、本編で欠番になったものの、スチル写真が世に出ているカットがあります。絵コンテと公開前の各種宣材をいろいろ当たれば、どのカットか分かるかも。
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12月12日(星期四)
今天繼續聊「幻之鏡頭」。在目前出版的資料中,比較容易確認的是《紅豬》的結局。《The Art of Porco Rosso》第83頁刊登的兩張彩色劇照,都是原本應該出現在《紅豬》結局中的鏡頭,但最終並未出現在正片中。
《Studio Ghibli分鏡全集7 紅豬》中收錄了那部分的分鏡。在菲奧的獨白之後,波魯克駕駛他的愛機,超越了一架大型噴氣式客機,飛向天空的盡頭,電影就此結束——這是分鏡中的計劃。而且,這部分也進行了作畫。然而,最終這部分只以波魯克飛艇飛向天空盡頭的長鏡頭結束。因此,與其說是「幻之鏡頭」,不如說是「幻之結局」更為貼切。
準確來說,《The Art》中刊登的兩張劇照中,有一張對應的鏡頭在分鏡中存在(戴著護目鏡和面罩的波魯克的側面半身像),但另一張(從斜下方拍攝的噴氣式飛機與波魯克飛艇的長鏡頭)並未收錄在單行本化的分鏡中。此外,菲奧的旁白部分,分鏡與最終完成的電影在畫面和台詞上也有細微的差異。通過比較各種資料與正片,會發現許多有趣的地方。《Studio Ghibli分鏡全集7 紅豬》和《The Art of Porco Rosso》這兩本書目前仍在發行中(順便再宣傳一下)。
最後,關於《神隱少女》。在那部作品中,也有一個鏡頭雖然未出現在正片中,但劇照已經公開。如果仔細查閱分鏡和上映前的各種宣傳材料,或許能找出是哪個鏡頭。
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12月13日(金)
本日はバージョン違いについて書きます。映画には、複数のバージョンが存在する作品があります。「ブレードランナー」「ワイルド バンチ」「アラビアのロレンス」「ニュー・シネマ・パラダイス」「アビス」等々、いっぱいあります。ジブリの長編作品にはこうしたケースはあるのでしょうか。結論から言うと「一応ある」ということになるでしょう。
「おもひでぽろぽろ」は、劇場公開時にはエンディング・シーンにクレジットの文字がほとんど被らず、アニメーションの画がそのままスクリーンに映し出されていました。そして、ひととおり本編が終わった後に、黒バックでエンド・クレジット・ロールがしばらく続きました。しかし、いま出ているビデオソフトは、エンディングのアニメーション画面に主要なクレジットがスーパーインポーズされており、本編終了後の黒バックのクレジット・ロールが短いので、結果的にはランニングタイムも劇場版より短くなっています。ほんの少しですが。本編カットやシーンの違いはありません。
これは、もともと後者のパターンでエンディングを構成するつもりだったのですが、事情により、劇場版はアニメーション画面からクレジットの文字の大半をはずしたために生まれたバージョン違いです。ビデオソフトではそれを当初の構想通りに戻したわけです。ですので、この作品のエンディングは最初からクレジットの文字を入れることを前提にして作画しており、ビデオソフトのクレジットの被ったバージョンでもまったく違和感がありません。このバージョン違い(それほど大きな違いではありませんが)については、関連書籍の「ロマンアルバム おもひでぽろぽろ」に、両者の長さの正確な比較とともに簡単に取り上げられています。
これ以外には、ジブリ作品にバージョン違いはありません。海外で勝手に作られた「ナウシカ」の短縮版は論外ですし、「火垂るの墓」の封切時の版は一部未完成であっただけで、バージョン違いではないでしょう。
ちなみに一部で「天空の城ラピュタ」に別のエンディングがあるという噂が流れているようですが、そういうことは一切ありません。恐らく、アニメージュ文庫で出ている小説版に後日談がほんの少し書かれており、また、映画公開後に宮崎さんが描いたイラストには後日談を連想させる物があること(たとえば「スタジオジブリ作品関連資料集I」の65ページ掲載のイラスト。パズーがオーニソプターに乗ってシータを訪問する様が描かれています。ちなみにこの「作品関連資料集」シリーズも、マニアックな指向性のある方には大変面白い本です、とPR)などから膨らんだ想像が、いつのまにかそういう噂になったのでしょう。
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12月13日(星期五)
今天我想談談關於不同版本的問題。有些電影作品存在多個版本,比如《銀翼殺手》、《日落黃沙》、《阿拉伯的勞倫斯》、《天堂電影院》、《深淵》等等,數量相當多。那麼,吉卜力的長篇作品中有這樣的情況嗎?結論是「勉強算有」。
《兒時的點點滴滴》在影院上映時,片尾場景幾乎沒有字幕遮擋,動畫畫面直接呈現在屏幕上。然後,在正片結束後,黑底字幕滾動了一段時間。然而,現在發行的影碟版本中,片尾動畫畫面上疊加了主要字幕,正片結束後的黑底字幕滾動時間較短,因此總片長比影院版略短,雖然只是稍微短了一點。正片內容和場景沒有刪減或不同。
這原本是打算以後者的模式來製作片尾的,但由於某些原因,影院版去掉了動畫畫面上的大部分字幕,從而產生了版本差異。影碟版則恢復了最初的構想。因此,這部作品的片尾從一開始就是以加入字幕為前提進行繪製的,影碟版中字幕疊加的版本也完全沒有違和感。關於這個版本差異(雖然並不算大),在相關書籍《浪漫專輯 兒時的點點滴滴》中,有對兩者長度的準確比較,並簡單提及了這一點。
除此之外,吉卜力的作品沒有其他版本差異。海外擅自製作的《風之谷》縮短版自然不在討論範圍內,而《螢火蟲之墓》在首映時部分未完成,也不算是版本差異。
順便一提,有傳言說《天空之城》有另一個結局,但事實上並不存在。可能是因為在《Animage文庫》出版的小說版中,有一點點後續情節的描寫,以及電影上映後宮崎駿繪製的插圖中有一些讓人聯想到後續情節的內容(比如《吉卜力作品相關資料集I》第65頁的插圖,描繪了帕茲駕駛飛行器拜訪希塔的情景。順便一提,這個「作品相關資料集」系列對於有狂熱興趣的人來說是非常有趣的書籍,順便宣傳一下),這些想像逐漸演變成了這樣的傳言。
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12月17日(火)
さて、ジブリの次回作が12月13日(金)に正式に発表されましたが、念のためここでも書いておきます。
タイトルは「ハウルの動く城」。脚本・監督が宮崎駿。原作はイギリスの有名なファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョ-ンズの「魔法使いハウルと火の悪魔」(原題:Howl's Moving Castle)で、日本では徳間書店から単行本が出ています。2004年夏公開予定。
というわけで、ジブリのよもやま話ですが、本日はある噂について書きます。噂というよりは誤解と言うべきでしょうか。「アメリカで『もののけ姫』はPG-13指定を受けたので、子供が観られなくなった」という話です。
無論これは間違っています。きちんと説明すると長くなってしまうのですが、この件はアメリカの映画のレイティング・システムの解説無しには説明不能なので、以下、ちょっと説明してみます。
アメリカでは、劇場公開される普通の映画は、必ず何らかの指定(レイティング)を受けます。ここがまず日本と大きく違うところです。日本の映倫審査では、指定を受けるのは一部の映画であり、大半の映画は審査の結果何も指定を受けませんから。
アメリカ映画協会(MPAA)による指定の区分けは5段階ありますが、簡単に説明すると以下の通りです。
「G」すべての観客(幼児を含む)が入場可能
「PG」一部のシーンが子供には適さないかもしれないので、親の指導(同伴)が望ましい
「PG-13」一部のシーンが13歳未満の子供には不適当かもしれないので、親は強く注意してほしい
「R」17歳未満は保護者の同伴が必要
「NC-17」17歳以下はすべて入場不可
というわけで、PG-13は、親に対しての注意を表示はしますが、あとは観客側の自主的な判断に任せています。ですから子供だけで鑑賞出来ます。年齢による入場制限ではありません。これはPG-13よりさらにゆるい、ひとつ下のPGというグレードでも基本的には同じ事です。入場制限があるのはRから(それも全面的ではない)です。
とは言っても「親は強く注意してほしい」というPG-13の定義だけを読むと、依然として特殊な事態を想定してしまう人がいるかもしれません。実際にどういう作品がアメリカでPG-13指定を受けているかを見れば、ずっと話が分かりやすいでしょう。
たとえば昨年夏に日本で「千尋」と同時期に公開された4本のハリウッド超大作「A.I.」「ジュラシック・パークIII」「PLANET OF THE APES / 猿の惑星」「パール・ハーバー」、これらはすべてアメリカではPG-13指定でした。この際ですからアメリカでPG-13指定を受けた映画を以下、任意に列記してみます。
「バットマン」「M-I:2」「スペース・カウボーイ」「タイタニック」「メン・イン・ブラック」「アルマゲドン」「インデペンデンス・デイ」「アダムズ・ファミリー」「ドクター・ドリトル」「マスク」「ミセス・ダウト」「ラッシュ・アワー」「アビス」「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」「ダンス・ウィズ・ウルブズ」「ラスト・エンペラー」「ライフ・イズ・ビューティフル」「鳥」「スパルタカス」「ドクトル・ジバゴ」などなど。
こういう映画がPG-13に指定を受けているわけですが、あらためて述べるまでもなくいずれも普通の映画であり、アメリカでも多数の13歳未満の子供が、劇場でこれらの映画を鑑賞しているはずです。日本と同様に。PG-13というグレードの感覚が、大体お分かりいただけたでしょうか。
この話はもう少し説明したいので、次回も続きます。
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12月17日(星期二)
關于吉卜力工作室的下一部作品,已於12月13日(星期五)正式公布,但為了以防萬一,我在這裡也寫一下。
片名為《霍爾的移動城堡》。編劇和導演是宮崎駿。原作是英國著名奇幻作家黛安娜·溫·瓊斯的《魔法師哈爾與火惡魔》(原題:Howl's Moving Castle),在日本由德間書店出版了單行本。預計於2004年夏季上映。
那麼,關于吉卜力的閒話,今天我要寫一個傳聞。與其說是傳聞,不如說是誤解。這個說法是:「在美國,《魔法公主》被定為PG-13級,所以孩子們不能看了。」
當然這是錯誤的。要詳細解釋會很長,但這件事如果不解釋美國的電影分級制度就無法說明,所以下面我稍微解釋一下。
在美國,所有在影院上映的普通電影都必須接受某種分級(Rating)。這是與日本最大的不同之處。在日本電影倫理審查中,只有部分電影會接受分級,而大部分電影在審查後不會接受任何分級。
美國電影協會(MPAA)的分級共有五個等級,簡單說明如下:
「G」:所有觀眾(包括幼兒)都可以入場
「PG」:部分場景可能不適合兒童,建議家長指導(陪同)
「PG-13」:部分場景可能不適合13歲以下的兒童,家長應特別注意
「R」:17歲以下需家長陪同
「NC-17」:17歲以下禁止入場
因此,PG-13隻是對家長提出注意,其餘則由觀眾自行判斷。所以孩子們可以獨自觀看。這並不是基於年齡的入場限制。即使是比PG-13更寬鬆的PG級別,基本上也是如此。入場限制從R級開始(而且也不是全面的)。
儘管如此,如果只讀PG-13的定義「家長應特別注意」,可能仍有人會想像特殊的情況。實際上,看看在美國哪些作品被定為PG-13級,就會更容易理解。
例如,去年夏天在日本與《神隱少女》同期上映的四部好萊塢大片《A.I.》《侏羅紀公園III》《決戰猩球》《珍珠港》,這些在美國都是PG-13級。因此,以下列出一些在美國被定為PG-13級的電影。
《蝙蝠俠》《碟中諜2》《太空牛仔》《鐵達尼號》《黑衣人》《世界末日》《獨立日》《亞當斯一家》《怪醫杜立德》《變相怪傑》《窈窕奶爸》《尖峰時刻》《深淵》《木乃伊》《與狼共舞》《末代皇帝》《美麗人生》《鳥》《斯巴達克斯》《日瓦戈醫生》等等。
這些電影都被定為PG-13級,但無需多說,它們都是普通的電影,在美國也有許多13歲以下的兒童在影院觀看這些電影。與日本一樣。關於PG-13級的感覺,大家應該大致明白了吧。
這個話題我還想再解釋一下,所以下次繼續。
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12月19日(木)
ジブリのよもやま話、「もののけ姫」の北米公開でのレイティングについての続きです。
さて、過去10年のアカデミー賞作品賞受賞映画のレイティングを、参考までに記しておきましょう。
「ビューティフル・マインド」 PG-13
「グラディエーター」 R
「アメリカン・ビューティー」 R
「恋におちたシェイクスピア」 R
「タイタニック」 PG-13
「イングリッシュ・ペイシェント」 R
「ブレイブハート」 R
「フォレスト・ガンプ/一期一会」 PG-13
「シンドラーのリスト」 R
「許されざる者」 R
PG-13が3本、R指定が7本で、GやPGは1本もありません。R指定はPG-13より一段階厳しいグレードであり、入場についての具体的な年齢制限が発生しますが、ご覧の通り、R指定についてもアメリカのそれは極めて一般的な存在であり、多くの大人が普通に見に行くものです。このように、過去10年のアカデミー賞作品賞の半数以上がそうなのですから。そして前回書いたとおり、アメリカのR指定は保護者の同伴があれば子供も鑑賞可能です。つまり最終的な判断は観客側に委ねているのです。ちなみに、日本でも有名かつ大ヒットしているアクション映画の大半がR指定です。「ダイ・ハード」シリーズ、「リーサル・ウェポン」シリーズ、「ターミネーター」シリーズ、「マトリックス」はすべてR指定(もちろんアメリカの)です。
ついでに言うと、往年の名画は別として、近年のアメリカ映画でG指定を受ける作品は、まず子供向けというか、子供しか観たがらないお子様映画であると言っていいでしょう。一部の作品を除き、普通、大人や若者はG指定映画を積極的に観に行ったりはしません。以上、ざっと見てきましたが、アメリカにおける映画のレイティングの在り方は、大体こんな感じです。
つい説明が長くなってしまいました。「もののけ姫」北米公開におけるレイティングは、こういう実状でした。従って、これまた一部で言われた「PG-13指定を受けたから『もののけ姫』の北米での公開館数がぐんと減った」という話も正しくありません。最後に付け加えますと、「千と千尋の神隠し」はアメリカではPG指定でした。「スター・ウォーズ」や「E.T.」と同じグレードです。
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12月19日(星期四)
繼續聊聊吉卜力的雜談,關於《魔法公主》在北美上映時的評級問題。
首先,為了參考,我列出了過去十年奧斯卡最佳影片的評級:
- 《美麗心靈》 PG-13
- 《角鬥士》 R
- 《美國麗人》 R
- 《戀愛中的莎士比亞》 R
- 《鐵達尼號》 PG-13
- 《英國病人》 R
- 《勇敢的心》 R
- 《阿甘正傳》 PG-13
- 《辛德勒的名單》 R
- 《不可饒恕》 R
其中,PG-13有3部,R級有7部,沒有G或PG級的電影。R級比PG-13更嚴格,有具體的年齡限制,但正如你所見,R級在美國非常普遍,很多成年人都會去看。過去十年的奧斯卡最佳影片中,超過一半都是R級。而且,正如我之前提到的,美國的R級電影在家長陪同下,孩子也可以觀看。也就是說,最終的決定權在觀眾手中。順便說一下,在日本也非常有名且大賣的動作片大多也是R級。《虎膽龍威》系列、《致命武器》系列、《終結者》系列、《黑客帝國》都是R級(當然是在美國)。
順便一提,除了經典老片,近年來獲得G級的美國電影基本上都是面向兒童的,或者說只有兒童才會去看的電影。除了一些特別的作品外,通常成年人和年輕人不會主動去看G級電影。綜上所述,美國電影評級的情況大致如此。
不知不覺就說了這麼多。《魔法公主》在北美上映時的評級就是這樣的實際情況。因此,有些人說的「因為《魔法公主》被評為PG-13,所以在北美的上映影院數量大幅減少」也是不正確的。最後補充一點,《神隱少女》在美國是PG級,和《星球大戰》、《E.T.》是同一級別。
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12月21日(土)
ジブリのよもやま話、本日は同時上映について書こうと思います。
ジブリの劇場用作品は、多くの場合1本立で封切られてきました。しかし、そうでないケースも何度かあります。
「風の谷のナウシカ」(正確にはジブリ作品ではありませんが、今では便宜上ジブリ作品として扱っています)は、「名探偵ホームズ 青い紅玉の巻/海底の財宝の巻」が同時上映されました。宮崎さんが「ナウシカ」映画版制作に入る前、テレコムに在籍していたときに途中まで手がけたテレビシリーズが「名探偵ホームズ」です。
「ナウシカ」制作当時、「ホームズ」は事情があって一時制作が中断しており、4話分の絵が完成、2話は原画作業が完了、しかし一般には未公開という状態でした。この時点ではいわば幻の宮崎作品だったこの「ホームズ」、せっかくだからちゃんと公開しようということで、東京ムービー新社(当時)の了解を得て、絵が完成している4話の内から「青い紅玉の巻」と「海底の財宝の巻」を選び、アフレコ、音響・音楽作業をして「ナウシカ」に同時上映したわけです。このとき劇場公開されたバージョンは、現在「劇場版 名探偵ホームズ」として、ブエナビスタホームエンターテイメントから「ジブリがいっぱいCOLLECTIONスペシャル TMS東京ムービー作品」のひとつとしてDVDが発売中です。
シリーズとしての「名探偵ホームズ」はこのあと制作が再開され(再開後の制作には宮崎さんはタッチしていません)、全26話がテレビ放送されましたが、テレビ版の声の出演者は劇場版とは別に新たにキャスティングされており、音楽も別です。「青い紅玉」「海底の財宝」の2本も、改めてテレビ版のキャスト・スタッフでアフレコ及び音楽・音響作業がされています。ですからこの2本については2つのバージョンがあることになります。この2つのバージョンは音だけでなく長さも違います。
「劇場版」にはテレビ版には無いカットがいくつか含まれており、本編が若干長いのです。「劇場版 名探偵ホームズ」DVDには、特典としてテレコムの当時のスタッフによる座談会が収録されており、興味深い制作秘話が満載。また、(「ホームズ」とは関係ないのですが)黒澤明監督と宮崎さんとの1回限りの対談も収録されており、大変中身の濃いディスクです(またしてもPRしてしまいました)。
さて、「ナウシカ」に続いて「天空の城ラピュタ」でも、「ホームズ」シリーズの中から宮崎さんが手がけた2話を選び、同時上映しています。劇場公開時のタイトルは「続・名探偵ホームズ ミセスハドソン人質事件/ドーバー海峡の大空中戦」。ただし今回は、テレビ版の同タイトル作品2本をつなげて上映しただけなので、内容の違いはありません。
「名探偵ホームズ」のうち宮崎さんが関わった6本については、アニメージュ文庫からフィルムブックが全6冊出ていますが、「青い紅玉」「海底の財宝」は劇場版に基づいているので、先述の、テレビ版には無いカットが含まれています。また「ドーバー海峡の大空中戦」も、アニメージュ文庫にはテレビ版にないカットの写真が含まれています(なお、本のタイトルは原題の「ドーバーの白い崖」となっています)。
またしても長くなってしまったので、同時上映の話は、明日も続きます。
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12月21日(星期六)
今天我想寫一寫關于吉卜力工作室的劇場作品同時上映的話題。
吉卜力的劇場作品大多是以單獨一部電影的形式上映的。不過,也有幾次並非如此。
《風之谷》(嚴格來說並不算是吉卜力的作品,但現在為了方便起見,通常被視為吉卜力作品)上映時,同時上映了《名偵探福爾摩斯 藍紅玉之卷/海底寶藏之卷》。宮崎駿在製作《娜烏西卡》電影版之前,曾在Telecom動畫公司任職,期間他參與製作的電視系列劇就是《名偵探福爾摩斯》。
在製作《娜烏西卡》時,《福爾摩斯》由於某些原因暫時中斷了製作,當時已經完成了4集的畫面,其中2集的原畫也已經完成,但尚未公開。因此,這部《福爾摩斯》在當時可以說是宮崎駿的「幻之作品」。為了讓這部作品能夠正式與觀眾見面,東京電影新社(當時)同意從已經完成的4集中選出《藍紅玉之卷》和《海底寶藏之卷》,進行後期配音、音效和音樂製作,並與《娜烏西卡》同時上映。當時在影院上映的版本,現在以《劇場版 名偵探福爾摩斯》的名義,由博偉家庭娛樂公司作為《吉卜力滿滿COLLECTION特別版 TMS東京電影作品》系列的一部分發行了DVD。
《名偵探福爾摩斯》系列在此之後重新開始製作(宮崎駿並未參與重新製作後的工作),全26集在電視上播出。不過,電視版的配音演員與劇場版不同,音樂也有所區別。《藍紅玉》和《海底寶藏》這兩集也重新由電視版的配音演員和工作人員進行了後期配音及音樂、音效製作。因此,這兩集實際上有兩個版本。這兩個版本不僅在音效上有所不同,長度也不一樣。
《劇場版》中包含了一些電視版中沒有的鏡頭,因此正片略長一些。《劇場版 名偵探福爾摩斯》DVD中還收錄了當時Telecom公司工作人員的座談會作為特別內容,充滿了有趣的製作幕後故事。此外,(雖然與《福爾摩斯》無關)還收錄了黑澤明導演與宮崎駿的唯一一次對談,內容非常豐富(又忍不住宣傳了一下)。
接下來,在《娜烏西卡》之後,《天空之城》也同時上映了宮崎駿參與製作的《福爾摩斯》系列中的兩集。當時在影院上映的標題是《續·名偵探福爾摩斯 哈德森夫人人質事件/多佛海峽的大空戰》。不過,這次只是將電視版中同標題的兩集連接在一起上映,因此內容上沒有區別。
關於宮崎駿參與的6集《名偵探福爾摩斯》,Animage文庫出版了全6冊的膠片書,其中《藍紅玉》和《海底寶藏》是基於劇場版的,因此包含了電視版中沒有的鏡頭。此外,《多佛海峽的大空戰》在Animage文庫中也收錄了電視版中沒有的鏡頭照片(書的標題是原題《多佛的白色懸崖》)。
又寫得太長了,關於同時上映的話題,明天繼續。
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12月24日(火)
ジブリのよもやま話、同時上映についての続きです。
ジブリ史上最も強力な2本立、それは「火垂るの墓」と「となりのトトロ」でしょう。私の立場で言うのも何ですが、これほどの名作が同時上映で封切られていたというのは、今から思うと夢のようです。もっとも、その分制作状況も大変だったわけですが。この2本は、どちらもスタジオジブリが制作(実際のアニメーション制作)をしましたが、製作会社(出資し、作品の権利を持つ会社)は「火垂る」が新潮社で、「トトロ」が徳間書店。公開当時は、別々の出版社が共同プロジェクトを組んだということでも話題になりました。ちなみに公開時期は、ジブリ作品で唯一ゴールデン・ウィーク(1988年4月16日封切)でした。
「火垂る」「トトロ」の2本立の後は、しばらくジブリ作品は1本立が続きます。次に同時上映作品があったのは1995年公開の近藤喜文監督作品「耳をすませば」。宮崎さんが監督した6分40秒の短編フィルム「On Your Mark」を併映しました。この作品はCHAGE & ASKAの名曲「On Your Mark」のプロモーションフィルムをジブリが全編アニメーションで制作したものであり、CHAGE & ASKAのコンサート・ツアーで上映されましたが、せっかくだからということで、『ジブリ実験劇場』という名称を付けて「耳」との同時上映も行ったわけです。フィルムの内容は、曲を聞いた上で宮崎さんが考えたオリジナル。「翼を持つ少女を 汚染されたスラムから救出し、青空へ放とうとした二人の青年・・・」という言葉が、公開当時のポスターには書いてあります。
「On Your Mark」については「スタジオジブリ作品関連資料集V」に、イメージボードや設定資料が掲載されています。また、「スタジオジブリ絵コンテ全集10 耳をすませば」にも絵コンテと、イメージボード(資料集Vに未掲載の分も含む。カラーで掲載)が収録されています。興味のある方はぜひご覧下さい(とまたPR)。
さて、「耳をすませば」の後もしばらくは1本立が続きました。そして今年夏、久しぶりに2本立があったのは皆さんご記憶のことでしょう。「猫の恩返し」と「ギブリーズepisode2」。「猫」は森田宏幸監督、「ギブリーズ」は百瀬義行監督です。ちなみに後者については「なぜepisode2なのか?」と時々聞かれますが、これは別に「スター・ウォーズ」を意識したわけではありません。2000年4月に日本テレビ系列で放映されたジブリの特番で、「ギブリーズ」のエピソード1に相当する短編がすでに放送されていたからです。
というわけで、ジブリ作品の同時上映に関する話題はこれにておしまいです。
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12月24日(星期二)
關于吉卜力的雜談,繼續聊聊同時上映的話題。
吉卜力史上最強大的雙片聯映,莫過於《螢火蟲之墓》和《龍貓》了。雖然由我來說可能不太合適,但如今回想起來,這兩部傑作能夠同時上映,簡直像做夢一樣。當然,這也意味著製作過程異常艱辛。這兩部作品都是由吉卜力工作室製作的(實際的動畫製作),但製作公司(出資並擁有作品版權的公司)分別是《螢火蟲之墓》的新潮社和《龍貓》的德間書店。當時,兩家不同的出版社共同合作這一項目也成為了熱門話題。順便一提,這兩部作品的上映時間是吉卜力作品中唯一一次在黃金周期間(1988年4月16日上映)。
在《螢火蟲之墓》和《龍貓》雙片聯映之後,吉卜力的作品很長一段時間都是單片上映。下一次出現同時上映的作品是1995年上映的近藤喜文導演的《心之谷》,並附帶了宮崎駿導演的6分40秒的短片《On Your Mark》。這部作品是吉卜力為CHAGE & ASKA的名曲《On Your Mark》製作的全動畫宣傳片,曾在CHAGE & ASKA的巡迴演唱會上放映。由於機會難得,吉卜力將其命名為《吉卜力實驗劇場》,並與《心之谷》同時上映。短片的內容是宮崎駿在聽完歌曲後構思的原創故事。上映時的海報上寫著:「兩位青年試圖將擁有翅膀的少女從被污染的貧民窟中救出,帶她飛向藍天……」
關於《On Your Mark》,在《吉卜力工作室作品相關資料集V》中收錄了其概念圖和設定資料。此外,《吉卜力工作室分鏡全集10 心之谷》中也收錄了分鏡和概念圖(包括未在資料集V中收錄的部分,以彩色形式呈現)。感興趣的朋友不妨一看(順便再宣傳一下)。
在《心之谷》之後,吉卜力的作品又回到了單片上映的模式。直到今年夏天,久違的雙片聯映再次出現,大家應該還記得吧?那就是《貓的報恩》和《Ghiblies episode 2》。《貓的報恩》由森田宏幸導演,《Ghiblies》由百瀨義行導演。順便一提,關於後者,經常有人問「為什麼是episode 2?」,其實這並非有意模仿《星球大戰》。早在2000年4月,日本電視台播出的吉卜力特別節目中,已經播放了相當於《Ghiblies》第一集的短片。
以上就是關于吉卜力作品同時上映的話題,到此結束。
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12月25日(水)
ジブリのよもやま話、本日はジブリ作品の画面サイズについて書きます。
ジブリの劇場用長編はすべて画面のタテヨコ比が1:1.85です。日本ではいわゆるビスタサイズと呼ばれているサイズのひとつで、ワイドテレビやハイビジョンのサイズよりもほんのわずかに横長な比率です。
余談ですが、この「ビスタサイズ」という呼び方はどうも私は好きになれません。ビスタサイズはビスタビジョン・サイズが縮まった言い方です。ビスタビジョンとは、撮影時にフィルムを横に送って通常の35mmフィルムの2コマ分を1コマとして使う高画質な映画の方式(ネガの段階では横送りで、それを通常のタテ送りの上映プリントに縮小焼付する)で、そのビスタビジョンの上映画面のタテヨコ比の規格は確かに1:1.85です。本物のビスタビジョンの映画には「ホワイトクリスマス」「めまい」「十戒」などがあります。しかしいまビスタサイズと呼ばれている映画は、すべて撮影時から普通にタテにフィルムを送って1コマを1コマとして撮影しており、その1コマの上下にマスクをかけて(どの段階でかけるかはいろいろあり)横長にしているにすぎません。そのマスクのかけ方によってタテヨコ比にも幅があり、ヨーロッパ映画は主に1:1.66でアメリカ映画は1:1.85らしいのですが、その中間の場合もあり、規格としてはどうも曖昧です。
いずれにせよ、いま日本でビスタサイズと呼ばれている映画は本来のビスタビジョンの原理とは何の関係もなく、結果として表れるタテヨコ比のみが同じ(と言いつつ先述のように幅がある)ということなので、どうもインチキくさい感じがしてしまうのです。海外でもこの言い方は使われておらず、一種の和製英語ですし。
と、文句を言っていても仕方がないのでジブリ作品の話に戻します。ジブリの劇場用長編ということでここまで話をしてきましたが、1:1.85のいわゆるビスタサイズについては、テレビスペシャルの「海がきこえる」、短編の「On Your Mark」「くじらとり」「コロの大さんぽ」「めいとこねこバス」「ギブリーズ episode2」も同様です。スタンダード(1:1.33)は「そらいろのたね」「なんだろう」と、ジブリ美術館等のCFくらいです。ジブリの関連作品では、スタジオカジノ作品の「式日」(庵野秀明監督の実写作品)が、唯一スコープサイズ(シネスコサイズともいいます。1:2.35)です。
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12月25日(星期三)
今天來聊聊吉卜力的一些趣事,關于吉卜力作品的畫面尺寸。
吉卜力的劇場版長篇作品,其畫面的縱橫比都是1:1.85。在日本,這被稱為所謂的「Vista尺寸」,比寬屏電視和高畫質電視的尺寸稍微寬一些。
順便說一下,我對「Vista尺寸」這個稱呼並不太喜歡。Vista尺寸是Vista Vision尺寸的簡稱。Vista Vision是一種在拍攝時橫向輸送膠片,將通常的35mm膠片的兩幀作為一幀使用的高質量電影方式(在負片階段是橫向輸送,然後將其縮小為通常的縱向輸送的上映正片),而Vista Vision的上映畫面的縱橫比確實是1:1.85。真正的Vista Vision電影有《白色聖誕節》、《眩暈》、《十誡》等。但現在被稱為Vista尺寸的電影,都是在拍攝時正常縱向輸送膠片,一幀一幀拍攝,然後在這一幀的上下加上遮罩(在哪個階段加遮罩有多種方式)使其變寬。根據遮罩的方式,縱橫比也有所不同,歐洲電影主要是1:1.66,美國電影是1:1.85,但也有介於兩者之間的情況,規格上似乎有些模糊。
無論如何,現在在日本被稱為Vista尺寸的電影與原本的Vista Vision原理沒有任何關係,只是最終呈現的縱橫比相同(雖然如前所述,有所差異),所以總感覺有些虛假。在海外也不使用這種說法,這是一種日式英語。
不過,抱怨也沒用,還是回到吉卜力作品的話題。吉卜力的劇場版長篇作品,其縱橫比都是1:1.85,所謂的Vista尺寸,電視特別節目《海潮之聲》、短片《On Your Mark》、《捕鯨記》、《可羅的大散步》、《梅與小貓巴士》、《Ghiblies episode2》也是如此。標準尺寸(1:1.33)的有《種下藍色的種子》、《是什麼呢》以及吉卜力美術館的廣告等。在吉卜力的相關作品中,Studio Kajino的作品《式日》(庵野秀明導演的實拍電影)是唯一一部Scope尺寸(也稱為Cinemascope尺寸,1:2.35)的作品。
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12月27日(金)
ジブリのよもやま話、今回はジブリ作品の音響方式について。
映画の音響も90年代に入ってからはデジタル化が進み、新作の大半はドルビーデジタル又はDTS(又はSDDS)の、デジタル方式により音が記録再生されています。しかしデジタルの方式が無かった頃は、当然アナログでやっていました。
まず、「風の谷のナウシカ」ですが、この作品はそもそもモノラル音声でした。サウンドトラック(フィルムの片側にあるアナログの光学音声記録部分)に、1チャンネルの音が記録されていただけです。ちなみにジブリ作品ではありませんが、宮崎さんの第1回劇場用長編監督作品「ルパン三世 カリオストロの城」も、オリジナル音声はモノラルです。
「天空の城ラピュタ」から「平成狸合戦ぽんぽこ」までは、ドルビーステレオでした。35mmフィルムにおけるドルビーステレオ方式は、フィルムのサウンドトラック部に2本のアナログ光学音声記録トラックがあり、LとRの音が記録されているのですが、劇場ではこの2つの音からさらに正面センターの音と、客席後方&周囲の音(サラウンド)を専用デコーダーで取り出し、合計4チャンネルの音場として再生する方式です。私の記憶では、邦画のアニメーションでは「SPACE ADVENTURE コブラ」が最初にこの方式を使用したと思います(念のため言いますと、ステレオ音声の映画はこのドルビーステレオ以前にもありました。フィルムに磁性体を塗って、テープレコーダーのテープと同じ理屈で音を記録した4チャンネルステレオの映画はいくつもあります。「キングコング対ゴジラ」「赤ひげ」など。70mm映画は同じく磁性体の音声トラックを標準で持っていたのでやはりステレオ、それも6チャンネルでした。「ベン・ハー」とか)。
「耳をすませば」がジブリ作品としては初めてのデジタル音響システム採用作品です。この時使用したドルビーデジタル(またはSRD)と言われる方式は、フィルムに空いているフィルム送り用の穴(スプロケット・ホール)の間のスペースにデジタル信号を焼き付けるという方式で、5.1チャンネル(正面のL、R、センターとこれに後方のL、Rが加わって5ch、サブウーファーを0.1chとカウントして全部で5.1ch)です。ちなみに同時上映の短編「On Your Mark」もドルビーデジタルでした。
「耳」の次の「もののけ姫」もドルビーデジタルの5.1ch、そしてその次の「ホーホケキョ となりの山田くん」はドルビーデジタルに加えて、やはりデジタルの音響方式であるDTSも採用しました。DTSはフィルムに記録されたガイド信号に基づいて、デジタル音声が記録されたCD-ROMをフィルムと同時に駆動して音を再生する方式で、通常は5.1chです。
そして「千と千尋の神隠し」は、ドルビーデジタルサラウンドEXとDTS-ESでした。これは、ドルビーデジタル、DTSどちらも、後方にもセンターのチャンネルを加えたもので、合計6.1チャンネルのシステムです。さて、今年の「猫の恩返し」はふたたび単なるドルビーデジタルとDTSで上映しました。
ジブリ作品の音響システムはこんな具合で発展(?)してきました。ただし、劇場によっては専用の再生装置が無く、最近の作品でもアナログの光学音声による再生だったりする場合があります(デジタル方式で記録されたプリントでも、バックアップ用に従来のアナログ光学音声がちゃんと記録されています)。
というわけで、思いつくままに10回に亘ってジブリについての雑学めいた話を綴ってきましたが、私、の話はひとまず今回で終わりです。皆さん、お付き合いいただいて有り難うございました。
以上
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12月27日(星期五)
吉卜力的雜談,這次是關于吉卜力作品的音響方式。
電影音響自90年代起逐漸數位化,新作大多採用杜比數字或DTS(或SDDS)的數字方式進行聲音的記錄和播放。但在沒有數字方式的時代,當然是用模擬方式進行的。
首先,《風之谷》原本是單聲道音效。聲音只記錄在聲軌(膠片一側的模擬光學聲音記錄部分)上,只有1個聲道。順便一提,雖然不是吉卜力的作品,但宮崎駿的第一部劇場長篇作品《魯邦三世 卡里奧斯特羅之城》的原聲音也是單聲道。
從《天空之城》到《平成狸合戰》,採用的是杜比立體聲。35毫米膠片上的杜比立體聲方式,膠片聲軌部分有兩條模擬光學聲音記錄軌道,記錄著L和R的聲音,但在影院中,通過專用解碼器從這兩個聲音中提取出正面中央的聲音和觀眾席後方及周圍的聲音(環繞聲),總共以4個聲道的聲音場進行播放。據我記憶,日本動畫電影中,《SPACE ADVENTURE 眼鏡蛇》是最早使用這種方式的(順便說一下,在杜比立體聲之前也有立體聲電影。在膠片上塗上磁性材料,用與磁帶錄音機相同的原理記錄聲音的4聲道立體聲電影有很多,如《金剛對哥斯拉》《紅鬍子》等。70毫米電影同樣標準配備磁性聲軌,因此也是立體聲,而且是6聲道,如《賓虛》等)。
《心之谷》是吉卜力作品中首次採用數字音響系統的作品。此時使用的杜比數字(或SRD)方式,是在膠片上空的膠片傳送孔(sprocket hole)之間的空間上燒錄數位訊號,是5.1聲道(正面的L、R、中央加上後方的L、R共5個聲道,低音炮算作0.1聲道,總共5.1聲道)。順便一提,同時上映的短片《On Your Mark》也是杜比數字。
《心之谷》之後的《魔法公主》也是杜比數字的5.1聲道,再之後的《隔壁的山田君》除了杜比數字外,還採用了同樣是數字音響方式的DTS。DTS是根據膠片上記錄的引導信號,同時驅動記錄有數字聲音的CD-ROM和膠片進行聲音播放的方式,通常是5.1聲道。
而《神隱少女》則是杜比數字環繞EX和DTS-ES。這是在杜比數字和DTS的基礎上,後方也增加了中央聲道,總共是6.1聲道的系統。今年的《貓的報恩》再次僅以杜比數字和DTS上映。
吉卜力作品的音響系統就是這樣發展(?)過來的。不過,有些影院沒有專用播放設備,即使是最近的作品,也可能用模擬光學聲音播放(即使是以數字方式記錄的膠片,也會備份傳統的模擬光學聲音)。
就這樣,我隨意地寫了10篇關于吉卜力的雜談,我的話就到此為止了。感謝大家的陪伴。
以上
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